国鉄最長路線のその後
1981年10月1日国鉄最長路線を記録した。
その後鉄道路線はどうなったか?
2020年7月時点での(旧国鉄)鉄道線路を見てみると下の図になる。
最長の日から、赤色は廃線になり、黄色は国鉄(JR含む)から第三セクターとなった路線。
(歴史上の廃線も含むので、上記1981年以降の廃線ではありません)
それを見ると圧倒的に北海道が多い。
廃線の一覧を地方別に見てみる。
北海道エリアのその後
年数はその路線の一部でも開通した開設日からの廃線までの運用年月
100年越えはブルー色にしている。
北海道エリア・線路廃止 | |||||||
地図 | 都道府県 | 線区名 | 会社 | 廃止区間 | 距離km | 廃止日 | 年数 |
1 | 北 海 道 |
天北線 | JR | 音威子府-南稚内 | 148.9 | 1989/4/30 | 74年5月 |
2 | 興浜北線 | 国鉄 | 浜頓別-北見枝幸 | 30.4 | 1985/6/30 | 46年11月 | |
3 | 興浜南線 | 国鉄 | 興部-雄武 | 19.9 | 1985/7/14 | 49年9月 | |
4 | 根北線 | 国鉄 | 斜里-越川 | 12.8 | 1970/11/30 | 13年 | |
5 | 美幸線 | 国鉄 | 美深-仁宇布 | 21.2 | 1985/9/16 | 20年11月 | |
6 | 名寄本線 | JR | 名寄-遠軽 湧別-中湧別 |
143 | 1989/4/30 | 72年5月 | |
7 | 渚滑線 | 国鉄 | 渚滑-北見滝ノ上 | 34.3 | 1985/3/31 | 61年4月 | |
8 | 深名線 | JR | 深川-名寄 | 121.8 | 1995/9/3 | 70年10月 | |
9 | 羽幌線 | 国鉄 | 留萌-幌延 | 141.1 | 1987/3/29 | 59年5月 | |
10 | 湧網線 | 国鉄 | 中湧別-網走 | 89.8 | 1987/3/19 | 51年4月 | |
11 | 相生線 | 国鉄 | 美幌-北見相生 | 36.8 | 1985/3/31 | 60年4月 | |
12 | 標津線 | JR | 標茶-根室標津 | 69.4 | 1989/4/29 | 52年6月 | |
13 | JR | 厚床-中標津 | 47.5 | 1989/4/29 | 55年4月 | ||
14 | 白糠線 | 国鉄 | 白糠-北進 | 25.2 | 1983/10/22 | 19年 | |
15 | 士幌線 | 国鉄 | 帯広-十勝三股 | 78.3 | 1987/3/22 | 61年3月 | |
16 | 広尾線 | 国鉄 | 帯広-広尾 | 84 | 1987/2/1 | 57年2月 | |
17 | 札沼線 | 国鉄 | 新十津川-石狩沼田 | 34.9 | 1972/6/18 | 37年6月 | |
18 | JR | 北海道医療大学 -新十津川 |
47.6 | 2020/5/6 | 85年5月 | ||
19 | 手宮線 | 国鉄 | 南小樽-手宮 | 2.8 | 1962/3/14 | 81年3月 | |
20 | 歌志内線 | JR | 砂川-歌志内 | 14.5 | 1988/4/24 | 96年9月 | |
21 | 函館本線 | JR | 砂川-上砂川 | 7.3 | 1994/5/15 | 67年9月 | |
22 | 函館本線 | 国鉄 | 美唄-南美唄 (路線図なし) |
3 | 1973/9/9 | 41年9月 | |
23 | 夕張線 | 国鉄 | 紅葉山-登川 | 7.6 | 1981/6/30 | 74年1月 | |
24 | 石勝線 | JR | 新夕張-夕張 | 16.1 | 2019/3/31 | 126年4月 | |
25 | 幌内線 | JR | 岩見沢-幾春別 | 18.1 | 1987/7/12 | 104年7月 | |
26 | JR | 三笠-幌内 | 2.7 | 1987/7/12 | |||
27 | 万字線 | 国鉄 | 志文-万字炭山 (路線図なし) |
29.2 | 1985/3/31 | 70年4月 | |
28 | 岩内線 | 国鉄 | 小沢-岩内 | 14.9 | 1985/6/30 | 72年7月 | |
29 | 胆振線 | 国鉄 | 京極-脇方 | 7.5 | 1970/10/31 | 50年3月 | |
30 | 国鉄 | 倶知安-伊達紋別 | 83 | 1986/10/31 | 45年10月 | ||
31 | 富内線 | 国鉄 | 鵡川-日高町 | 82.5 | 1986/10/31 | 64年3月 | |
32 | 瀬棚線 | 国鉄 | 国縫-瀬棚 | 48.4 | 1987/3/15 | 57年3月 | |
33 | 松前線 | JR | 木古内-松前 | 50.8 | 1988/1/31 | 50年3月 | |
34 | 留萌本線 | JR | 留萌-増毛 | 16.7 | 2016/12/4 | 106年 | |
合計距離km | 1592.0 | ||||||
廃止時国鉄km | 887.6 | ||||||
廃止時JRkm | 704.4 | ||||||
平均年数 | 62年5月 |
このエリアでの廃線は1592.0kmになる。
現在のJR北海道の営業キロ総延長は2535.9km
逆算すると鉄道線路の38.5%が廃止された。 これはJR各社の中で最も廃止路線キロ数が多い。平均運用年数が62年5か月となった。
下の図の赤い線が廃止路線だ。そして今後も日高線鵜川-様似間116kmの廃止が予想される。
北海道には1972年最初の鉄道開通新橋駅ー横浜駅間、二番目に開通した大阪駅ー神戸駅間その延伸路線についで古い、1880年開運町ー札幌間が官営幌内鉄道により開通した。
官営幌内鉄道の後継が北海道炭礦鉄道(夕張鉄道合併)その延長路線として、夕張まで夕張鉄道として伸びていた。
その延伸年から起算すると地図番号24夕張線の存続期間は126年4か月となる。
同じような経緯で地図番号25・26幌内線も存続期間は104年7か月となる。
東北・関東・信越エリアのその後
100年越えはブルー色にしている。
東北・関東・信越エリア・線路廃止 | |||||||
地図 | 都道府県 | 線区名 | 会社 | 廃止区間 | 距離km | 廃止日 | 年数 |
1 | 岩手 | 岩泉線 | JR | 茂市-岩泉 | 38.4 | 2012/3/30 | 69年9月 |
2 | 福島 | 川俣線 | 国鉄 | 松川-岩代川俣 | 12.2 | 1972/5/13 | 46年2月 |
3 | 日中線 | 国鉄 | 喜多方-熱塩 | 11.6 | 1984/3/31 | 45年7月 | |
4 | 群馬 | 吾妻線 | 国鉄 | 長野原-太子 地図なし |
5.8 | 1971/5/1 | 26年3月 |
5 | 群馬/長野 | 信越本線 | JR | 横川-軽井沢 | 11.2 | 1997/9/30 | 104年5月 |
6 | 東京 | 武蔵野線 | 国鉄 | 国分寺~東京競馬場前 地図なし |
5.6 | 1973/3/31 | 38年11月 |
7 | 東京 | 五日市線 | 国鉄 | 武蔵五日市-武蔵岩井 | 2.7 | 1982/11/14 | 57年6月 |
8 | 神奈川 | 相模線 | 国鉄 | 寒川-西寒川 地図なし |
1.5 | 1984/3/31 | 61年10月 |
9 | 新潟 | 赤谷線 | 国鉄 | 新発田-東赤谷 | 18.9 | 1984/3/31 | 58年4月 |
10 | 弥彦線 | 国鉄 | 東三条-越後長沢 | 7.9 | 1985/3/31 | 57年8月 | |
11 | 魚沼線 | 国鉄 | 来迎寺-西小千谷 | 12.6 | 1984/3/31 | 72年6月 | |
合計距離km | 148.7 | ||||||
廃止時国鉄km | 78.8 | ||||||
廃止時JRkm | 69.9 | ||||||
平均年数 | 57年7月 |
JR東日本の営業キロ総延長は7401.7km
逆算すると1.97%の廃止率
最も三陸鉄道や青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道等第三セクター化された路線も多い。
軽井沢駅ー横川駅間のアプト式線路は1893年4月1日に完成。
廃止された1997年で104年を越えた運用となった。
10kmほどの区間で570m57.2‰ほど登板する。 (横川-軽井沢間の最急こう配は66.7‰)
中部エリアのその後
中部エリア・線路廃止 | |||||||
地図 | 都道府県 | 線区名 | 会社 | 廃止区間 | 距離km | 廃止日 | 年数 |
1 | 富山/岐阜 | 神岡線 | 第三 | 猪谷-神岡 | 20.3 | 2006/12/1 | 22年2月 |
2 | 石川 | 能登線 | 第三 | 穴水-蛸島 | 61.1 | 2005/3/31 | 45年9月 |
3 | 七尾線 | 第三 | 穴水-輪島 | 20.4 | 2001/3/31 | 72年5月 | |
4 | 静岡 | 清水港線 | 国鉄 | 清水-三保 | 8.3 | 1984/3/31 | 67年8月 |
5 | 福井 | 三国線 | 国鉄 | 金津-芦原 | 4.5 | 1972/2/29 | 80年2月 |
合計距離km | 33.1 | ||||||
廃止時国鉄km | 12.8 | ||||||
廃止時第三セクターkm | 20.3 | ||||||
平均年数 | 53年8月 |
特異なものは上図の愛知環状鉄道(一部)は国鉄時代に特定地方交通線に指定された。
そのため国鉄分割時に第三セクター化となり、その後延伸されて「愛知環状鉄道」となった。
2011年度の輸送密度は約9,816人/日であるが、これは旧国鉄路線から転換された第三セクター鉄道では最高であり、輸送密度が8,000人/日以上であるのもこの路線のみである。
2014年度の輸送密度は約10,081人/日と10,000人以上の大台に到達した。
REMEMBER3.11