前回「日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 7」 以下
日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 7 - 紙つぶて 細く永く
で取り上げた「おいこっと指定席」は旅行代理店で購入することができた。JR西日本のみどりの窓口でのマルス端末では発券できなかった回数券が関西にある旅行代理店の発券端末ではOKということになる。
(JTBの発券端末はMARS端末ではなくJTB独自の「TRIPS」以下参照ということが分った 以下段落でさらなる修正)
【事例編】JTB、基幹系プラットフォームを刷新 - 進化するITプラットフォーム Part8 | IT Leaders
しかし、後日この指定券を払い戻ししてもらうことになり、
(詳細記事日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 番外4 V字旅行1 - 紙つぶて 細く永く)
その時窓口で、上記「おいこっと指定席」はJTBでも発券できない切符だということを知らされた。(間違って発券したそうだ)
事情は大変複雑に込み入っておりこれを紐解くことも詳細な契約の話となり相当困難だ。
旅行代理店窓口担当者では詳細がわからなかったので、しなの鉄道に連絡を入れたところ、次の回答があった。
そうなると次の問題として100%JR東日本の指定席券を旅行代理店で発券できないのかなという疑問がわく。
そして、その疑問に、JTBから追加の下記回答が来た。
それを受けてJR東日本お問合せセンターにも聞いた。詳しい部署に聞いたうえで返答してくれた。やはりこの切符はJR東日本のみどりの窓口と、そしてJR東日本管内にある旅行代理店でしか販売できないはずの切符とのことであった。
JR東日本以外のエリアからの訪問客がこの切符を含む旅を考えた時に、当然人気観光列車ということもあり、事前に切符を手配することは大いに考えられる。しかし他のJR切符と同じように手配できないのだ。
解決法としては該当する切符だけを別途、JR東日本の「えきねっと」で予約し、現地に着いた時自動販売機やみどりの窓口で受け取るということになる。
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機械システム的には発券可能ではあるが、運用契約で発券しないとなっているのだろう。それで担当者は運用契約を失念し間違って発券したことになる。
システムを組む立場から考えても通常のシステムに、もう一アクションを付け加え端末設置場所を特定する工程が必要となるので、コストアップにつながり、また設置後になんらかの事情で端末をエリア外からエリアの中へ移動することもあるだろうからこのような付加要件をつけることは好ましくない。
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しなの鉄道北しなの線は旧国鉄の路線であり、昨2016年までJR東日本の路線であった。JR西日本とも縁遠い路線ではない。そのような路線でもやはり発券できるか否かは各JRと第三セクター(しなの鉄道等)個々の契約により発売できる切符が変わる。
何故こんなに面倒なことになるのか鉄道利用者の立場にとって非常に不可解だ。
旧国鉄の路線は分割されそしてJR7社となった。
JRとしての協力体制はどうなっているのだろうか。部外者には表にでてくる各種お知らせでしか判断できないが、結論から言って連携に重心を置くよりも、すでに各社独立組織としてそれぞれの企業体質が育ちつつあるようだ。
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そんな中新聞にJR東日本会長のインタビューが掲載された。
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なんとも短いインタビュー記事であるがポイントは
「鉄道は本来、一定以上の乗客がいることで初めて利点が生かせる。 乗客が極端に少ないならばバスの方が赤字は少ない」
と断言しているところだ。
予てから主張しているようにもちろんJR路線は日本各地へレール間隔1067mmでくまなく続いている。JRの境界で分断されているのではない。
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ならば全国の地方交通線も全国の鉄路の一部として、たとえば山田線・只見線等を考える目も必要ではないか。
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ではJR各社の連携を調べる方法として、Webページでの全国の切符関連情報はどうなっているのだろうか。
下記調べた。
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そしてそれぞれのWebページには下記の但し書きがついている。
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各社で何らかの方程式があるようだが詳細は不明である。
結果JR東日本えきねっとはほぼ旧国鉄の路線に合致して使用できるようだ。(ただしみどりの窓口で購入できるか否かは別の制限がつく)
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