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線路は続く49 鉄路周遊「空想青春18応援きっぷ」

線路は続く 目次

空想青春18応援きっぷ

前回青春18きっぷについての考察をした。

鉄路周遊 新生「青春18きっぷ」

 

そこで今回は話を発展させ青春18きっぷの新しい制度を私的に考えてみる。

使用できるエリアを広げ、そして地方交通線にも活力をという企画 

題して「(仮称)青春18応援きっぷ」

考え方は青春18きっぷ販売金額に地方交通線の乗車部分を加算し広域で使用可能にする。

地方交通線への応援名目で販売金額に一定額加算する。

 

現在の販売金額は12050円/5回であるが、これに3000円と5000円加算することを考えた。

計算式は以下

 

青春18きっぷ地方交通線分配金計算式 計算は以下の方法で行った。
年間販売額約80億円を12050円で割り算すると、販売枚数がわかる。
80億円÷12050=663,900枚
これに新価格15050(または17050)円をかける。
A案 663,900×15050=99億9170万1245円
B案 663,900×17050=113億1950万2075円
A案で合計100億円、B案で113億円になった。
これを今までの青春18きっぷ部分80億円はそのままJR各社の売上とする。
残り
A案で 19億9170万1245円もしくは
B案で 33億1950万2075円を地方交通路線38社で分ける。

 

対象は旧国鉄の現存路線かつJRと同じ駅舎で接続する以下の路線とした

新青春18応援きっぷ地方交通線
路線 旧路線名 会社 延長km
道南いさりび鉄道線 江差線 道南いさりび鉄道 37.8
青い森鉄道線 東北本線 青い森鉄道 121.9
いわて銀河鉄道線 東北本線 IGRいわて銀河鉄道 82.0
鳥海山ろく線 矢島線 由利高原鉄道 23.0
阿武隈急行線 丸森線 阿武隈急行 54.9
秋田内陸線 阿仁合・角館線 秋田内陸縦貫鉄道 94.2
フラワー長井線 長井線 山形鉄道 30.5
リアス線 三陸鉄道 163.0
会津線 会津線 会津鉄道 57.4
いすみ線 木原線 いすみ鉄道 26.8
わたらせ渓谷線 足尾線 わたらせ渓谷鐵道 44.1
真岡線 真岡線 真岡鐵道 41.9
七尾線 七尾線 のと鉄道 33.1
北しなの線 信越本線 しなの鉄道 37.3
しなの鉄道線 信越本線 しなの鉄道 65.1
ほくほく線 北越北線 北越急行 59.5
妙高はねうまライン 信越本線 えちごトキめき鉄道 37.7
日本海ひすいライン 信越本線 えちごトキめき鉄道 59.3
あいの風とやま 北陸本線 あいの風とやま鉄道 100.1
IRいしかわ鉄道線 北陸本線 IRいしかわ鉄道 64.2
ハピラインふくい線 北陸本線 ハピラインふくい 84.3
越美南線 越美線 長良川鉄道 72.1
天竜浜名湖線 二股線 天竜浜名湖鉄道 67.7
明知線 明知線 明知鉄道 25.1
樽見線 樽見線 樽見鉄道 34.5
伊勢線 伊勢線 伊勢鉄道 22.3
信楽線 信楽線 信楽高原鐵道 14.7
宮福線 宮福線 WILLER TRAINS 30.4
宮津線 宮津線 WILLER TRAINS 83.6
北条線 北条線 北条鉄道 13.7
智頭線 智頭線 智頭急行 56.1
若桜線 若桜線 若桜鉄道 19.2
井原線 井原線 井原鉄道 41.7
錦川清流線 岩日線 錦川鉄道 32.7
阿佐東線 阿佐東線 阿佐海岸鉄道 10.0
阿佐線 阿佐線 土佐くろしお鉄道 42.7
中村線 中村線 土佐くろしお鉄道 43.0
田川線 田川線 平成筑豊鉄道 26.3
伊田線 伊田線 平成筑豊鉄道 16.1
糸田線 糸田線 平成筑豊鉄道 6.8
西九州線 松浦線 松浦鉄道 93.8
甘木線 甘木線 甘木鉄道 13.7
高森線 高森線 南阿蘇鉄道 17.7
湯前線 湯前線 くま川鉄道 24.8
肥薩おれんじ鉄道線 鹿児島本線 肥薩おれんじ鉄道 116.9

 

(注 青い森鉄道は第三セクター等鉄道協議会に未加入。また同協議会には旧国鉄やJRとは関連がない鉄道会社も含まれる。)

 

これら45路線を会社ごとにまとめそして以下の計算方法で金額を算出。

 

料金体系はAB2案で計算した。

 

A案

 旧国鉄線を含むエリアで使用可能で、今より3000円アップの5回券15050円 1回あたり3010円。

 

B案

 旧国鉄線を含むエリアで使用可能で、今より5000円アップの5回券17050円 1回あたり3410円。

 

JR旅客各社に上の表39社45路線を新エリアに含め新しい青春18応援きっぷエリアとする。

各社分配金

計算した結果A案は1社あたり最高1億3000万円、最低787万円

B案は最高2億2800万円、最低1千300万円ほどになった。(いずれの数字も年間)

下表配分金は各社の延長距離に駅数を単純に加算した計で案分している。

 

新青春18きっぷ地方交通線分配金
会社名 km 駅数 加算 比率 A分配金 B分配金
道南いさりび鉄道 37.8 13 50.8 1.7% 33,318,544 55,530,907
青い森鉄道 121.9 28 149.9 4.9% 98,315,941 163,859,901
IGRいわて銀河鉄道 82.0 18 100 3.3% 65,587,685 109,312,809
由利高原鉄道 23.0 12 35 1.2% 22,955,690 38,259,483
阿武隈急行 54.9 24 78.9 2.6% 51,748,684 86,247,806
秋田内陸縦貫鉄道 94.2 29 123.2 4.1% 80,804,029 134,673,381
山形鉄道 30.5 16 46.5 1.5% 30,498,274 50,830,456
三陸鉄道 163 41 204 6.7% 133,798,878 222,998,131
会津鉄道 57.4 21 78.4 2.6% 51,420,745 85,701,242
いすみ鉄道 26.8 14 40.8 1.3% 26,759,776 44,599,626
わたらせ渓谷鐵道 44.1 17 61.1 2.0% 40,074,076 66,790,126
真岡鐵道 41.9 17 58.9 1.9% 38,631,147 64,385,245
のと鉄道 33.1 8 41.1 1.4% 26,956,539 44,927,565
しなの鉄道 102.4 27 129.4 4.3% 84,870,465 141,450,775
北越急行 59.5 12 71.5 2.4% 46,895,195 78,158,659
えちごトキめき鉄道 97.0 23 120 4.0% 78,705,223 131,175,371
あいの風とやま鉄道 100.1 24 124.1 4.1% 81,394,318 135,657,196
IRいしかわ鉄道 64.2 19 83.2 2.7% 54,568,954 90,948,257
ハピラインふくい 84.3 18 102.3 3.4% 67,096,202 111,827,004
長良川鉄道 72.1 39 111.1 3.7% 72,867,919 121,446,531
樽見鉄道 34.5 19 53.5 1.8% 35,089,412 58,482,353
天竜浜名湖鉄道 67.7 39 106.7 3.5% 69,982,060 116,636,767
明知鉄道 25.1 11 36.1 1.2% 23,677,154 39,461,924
伊勢鉄道 22.3 10 32.3 1.1% 21,184,822 35,308,037
信楽高原鐵道 14.7 6 20.7 0.7% 13,576,651 22,627,751
WILLER TRAINS 114 33 147 4.8% 96,413,898 160,689,829
北条鉄道 13.7 8 21.7 0.7% 14,232,528 23,720,880
智頭急行 56.1 14 70.1 2.3% 45,976,968 76,628,279
若桜鉄道 19.2 9 28.2 0.9% 18,495,727 30,826,212
井原鉄道 41.7 15 56.7 1.9% 37,188,218 61,980,363
錦川鉄道 32.7 13 45.7 1.5% 29,973,572 49,955,954
阿佐海岸鉄道 10.0 2 12 0.4% 7,870,522 13,117,537
土佐くろしお鉄道 85.7 36 121.7 4.0% 79,820,213 133,033,689
平成筑豊鉄道 49.2 38 87.2 2.9% 57,192,462 95,320,770
松浦鉄道 93.8 57 150.8 5.0% 98,906,230 164,843,716
甘木鉄道 13.7 11 24.7 0.8% 16,200,158 27,000,264
南阿蘇鉄道 17.7 10 27.7 0.9% 18,167,789 30,279,648
くま川鉄道 24.8 14 38.8 1.3% 25,448,022 42,413,370
肥薩おれんじ鉄道 116.9 28 144.9 4.8% 95,036,556 158,394,260
合計 2243.7 793 3036.7 100% 1,991,701,245 3,319,502,075

これで応援できます

 これでほぼ全国の旧国鉄現存路線に乗車できるようになる。

これまでの「青春18きっぷ12050円」部分はいままで通りJR旅客各社へ配分。

差額部分を上記あらたな路線各社(上記の例だと38社41路線)に配分

 

38社の単純平均で

A案平均5千2百万円/年間の配分となる。

最高で三陸鉄道1億3千4百万円ほど、最も少ない阿佐海岸鉄道で787万円ほどが年間の配分となる。

B案だと平均8千5百万円

最高三陸鉄道2億2千8百万円、最も少ない阿佐海岸鉄道で1千300万円

となった。

 

青春18きっぷを購入するあなたの意志で地方交通線応援が可能です。

この制度では今までの青春18きっぷと比べてエリアがぐんと広くなった。

この青春18応援きっぷは販売枚数が増加することはあれ減少することは考えにくい。

販売金額が増加すれば既存JR各社、地方交通各社それぞれにメリットがある。

 現JR各社は今と変わらないので文句は出ないでしょう(それどころか人気が出て枚数が増えると増収になる)し、各地方鉄道も魅力の金額ではないでしょうか。

 

これに政府からの補助金をオンできればより鉄道維持に貢献できます。

 

(参考)下記表に該当第三セクターの経常収支(単位千円)を記載しています。

(2019年度決算 国土交通省HPより)

新幹線開通による在来線切り離し等で第三セクターが増えているが、実情その路線は赤字転落となり、鉄道維持のため周辺自治体からの補助金が必須となっている。

 

青春18応援きっぷ地方交通線分配金
会社名 km A分配金 B分配金 経常損益単位千円
道南いさりび鉄道 37.8 33,318,544 55,530,907 -250381
青い森鉄道 121.9 98,315,941 163,859,901 32196
IGRいわて銀河鉄道 82 65,587,685 109,312,809 -521568
由利高原鉄道 23 22,955,690 38,259,483 -118826
阿武隈急行 54.9 51,748,684 86,247,806 -624318
秋田内陸縦貫鉄道 94.2 80,804,029 134,673,381 -372283
山形鉄道 30.5 30,498,274 50,830,456 -144831
三陸鉄道 163 133,798,878 222,998,131 -740171
会津鉄道 57.4 51,420,745 85,701,242 -517333
いすみ鉄道 26.8 26,759,776 44,599,626 -198617
わたらせ渓谷鐵道 44.1 40,074,076 66,790,126 -306500
真岡鐵道 41.9 38,631,147 64,385,245 -286356
のと鉄道 33.1 26,956,539 44,927,565 -335245
しなの鉄道 102.4 84,870,465 141,450,775 -542515
北越急行 59.5 46,895,195 78,158,659 -937068
えちごトキめき鉄道 97 78,705,223 131,175,371 -662117
あいの風とやま鉄道 100.1 81,394,318 135,657,196 -511912
IRいしかわ鉄道 64.2 54,568,954 90,948,257 -37507
ハピラインふくい 84.3 67,096,202 111,827,004  
長良川鉄道 72.1 72,867,919 121,446,531 -379451
樽見鉄道 34.5 35,089,412 58,482,353 -161723
天竜浜名湖鉄道 67.7 69,982,060 116,636,767 -406552
明知鉄道 25.1 23,677,154 39,461,924 -193069
伊勢鉄道 22.3 21,184,822 35,308,037 -257590
信楽高原鐵道 14.7 13,576,651 22,627,751 -19455
WILLER TRAINS 114 96,413,898 160,689,829 -490277
北条鉄道 13.7 14,232,528 23,720,880 -77194
智頭急行 56.1 45,976,968 76,628,279 -421429
若桜鉄道 19.2 18,495,727 30,826,212 -25590
井原鉄道 41.7 37,188,218 61,980,363 -261169
錦川鉄道 32.7 29,973,572 49,955,954 -109310
阿佐海岸鉄道 10 7,870,522 13,117,537 -91116
土佐くろしお鉄道 85.7 79,820,213 133,033,689 -714142
平成筑豊鉄道 49.2 57,192,462 95,320,770 -319152
松浦鉄道 93.8 98,906,230 164,843,716 -268767
甘木鉄道 13.7 16,200,158 27,000,264 -124870
南阿蘇鉄道 17.7 18,167,789 30,279,648 -53809
くま川鉄道 24.8 25,448,022 42,413,370 -663303
肥薩おれんじ鉄道 116.9 95,036,556 158,394,260 -549894
合計 2243.7 1,991,701,245 3,319,502,075 -12663214

以上空想してみたが越えなければいけないハードルは多くある。

 

別案既存の青春18きっぷと新しい第三セクター向けの青春18きっぷ2本立てにする。

事務局をどこに置き、実際の販売金額管理をいかにするか。

販売金額が増えればJR各社も新たな割り振りを考えるかもしれない。

等々

 

鉄の熱意で狭き門を押し広げよう。

 

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