貨物最長ルート
鉄道列車の最長走行距離はどれくらいか?
普通旅客列車の最長区間(時間)は以前調べた。下記参照
日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 37 日本の長距離普通列車 一番ホームJR飯田線 519M - 紙つぶて 細く永く
ところが貨物列車にはもっと最長ルートがあった。
札幌から福岡までのルートで走行距離は約2100km(下図)
ここを往路36時間復路42時間かけて走る。
ここは日本海縦貫線と呼ばれる。
参照は下記三つのサイトから。
鉄道日本一(3) 国内最長定期列車は札幌発福岡行の貨物 | ひろやすの汽車旅コラム | 日本旅行
日本最長の貨物列車を追え! | 鉄道ジャーナリスト 梅原 淳
ダイヤ
貨物時刻表2023からからその貨物列車のダイヤを作成してみた。
(Tはターミナルの略)
日 | 往路 列車 番号 |
貨物拠点 | 着 | 日 | 復路 列車 番号 |
発 | 機関車形式・所属 機関車は変わることもある |
通過拠点 | 発 | 着 | |||||
第 一 日 |
98 | 札幌貨物T | 21:41 |
第 二 日 |
99 | 20:48 | DF200ディーゼル 五稜郭 |
苫小牧貨物 | 22:36 | 19:39 | |||||
東室蘭 | 23:22 | 18:45 | |||||
23:24 | 18:35 | ||||||
第 二 日 |
長万部 | 0:35 | 17:28 | ||||
函館貨物 | 2:39 | 14:55 | |||||
3:21 | 14:40 | EH800電気・複電圧仕様 (交流20kV・25kV双方に対応) 五稜郭・この区間は反転運行 |
|||||
木古内 | 4:03 | 13:49 | |||||
青森 | 5:31 | 12:01 | |||||
5:47 | 11:59 | ||||||
東青森 | 5:54 | 11:52 | |||||
3098 | 6:09 | 3099 | 11:25 | EF510電気 日本海縦貫線の直流 交流(50Hz・60Hz) 異なる方式 富山 |
|||
青森 | 6:16 | 11:18 | |||||
6:18 | 11:08 | ||||||
弘前 | 7:04 | 10:04 | |||||
大館 | 8:00 | 9:06 | |||||
秋田貨物 | 10:00 | 7:23 | |||||
10:05 | 7:00 | ||||||
酒田 | 12:43 | 5:08 | |||||
12:45 | 5:01 | ||||||
新潟貨物T | 2:21 | ||||||
0:59 | |||||||
南長岡 | 16:45 |
第 一 日 |
|||||
17:15 | 23:59 | ||||||
黒井 | 18:11 | 23:06 | |||||
直江津 | 18:15 | 23:02 | |||||
18:23 | 23:00 | ||||||
糸魚川 | 19:00 | ||||||
富山貨物 | 20:04 | 21:34 | |||||
20:06 | 21:03 | ||||||
金沢貨物T | 20:54 | 20:15 | |||||
19:45 | |||||||
南福井 | 21:55 | 18:36 | |||||
21:57 | 17:47 | ||||||
敦賀 | 22:42 | 16:52 | |||||
22:45 | 16:50 | ||||||
第 三 日 |
吹田貨物T | 0:29 | 14:57 | ||||
2070 | 0:49 | 2071 | 14:32 | EF210電気・愛称桃太郎 吹田 |
|||
神戸貨物 T |
1:24 | 13:55 | |||||
姫路貨物 | 1:54 | 13:20 | |||||
西岡山 | 3:08 | 11:57 | |||||
3:11 | 11:55 | ||||||
広島貨物T | 5:22 | 9:33 | |||||
5:24 | 9:10 | ||||||
新南陽 | 6:56 | 7:05 | |||||
幡生操車場 | 8:26 | 5:34 | |||||
8:35 | 4:01 | EH500電気・愛称金太郎 2007年関門トンネル区間 用として導入されたが 2011年福岡ターミナル まで延長 門司 |
|||||
北九州 貨物T |
8:50 | 3:45 | |||||
9:38 | 2:59 | ||||||
黒崎 | 10:59 | ||||||
福岡貨物T | 11:07 | 1:53 |
札幌貨物ターミナルを出発する往路は札幌を21時51分出発。
福岡貨物ターミナル到着は3日後の10時47分、36時間56分の走行時間。
運転手は上記表の青色、東室蘭操車場、五稜郭、東青森、秋田貨物、酒田、南長岡、富山貨物、敦賀、吹田貨物ターミナル、岡山貨物ターミナル、広島貨物ターミナル、幡生操車場、北九州貨物ターミナル、13か所で途中交代。
運転手交代は東室蘭、酒田、富山、広島などの停車時間2分でもOKだそうだ。
国鉄型機関車は72時間ごと、JR型機関車は96時間ごとの点検が義務付けられているので都合により機関車は変わることもある。
各地解説
札幌から函館貨物(五稜郭)に差し掛かるとスイッチバックとなる。
機関車DF200から海峡線用電気・複電圧仕様(交流20kV・25kV双方に対応)のEH800に変わる。
海峡線トンネル部分は北海道新幹線との共用なので三線軌条。
トンネルをでたところに中小国信号所があり、海峡線から津軽線への渡線がある。
現在津軽線は一部運休中だが中小国信号所より西の大平駅から三厩駅なので運休部分は回避できている。
青森駅には津軽線や奥羽線から青い森鉄道方向の東青森駅へ直接入る渡線がある。
そして東青森でもスイッチバックとなり2回のスイッチバックを経て順方向のコンテナ順となった。
*
復路は福岡貨物ターミナルを1時53分に出発し、北九州貨物ターミナル駅と新潟貨物ターミナル駅とで貨車の連結と切り離しを、広島貨物ターミナル駅、富山貨物駅、秋田貨物駅の各駅でコンテナの積み卸しを行っている。
復路は湖西線経由の往路とは異なり、米原経由となる。
新潟には信越線から白新線に入る貨物用渡線があり、新潟貨物ターミナルに立ち寄り貨車の編成を変えている。
その関係で復路走行時間は42時間55分となる。
往路復路とも毎日運行なので大館と秋田貨物の間、そして新南陽で両貨物列車は行き交う。