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日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 60 線路は続く26

線路は続く 目次

現在のJR各社の営業係数と路線別運輸収入を見つめると何かがわかるのではないか、と比較してみた。

まずはJR最大の会社JR東海と最も赤字に苦しむJR北海道を取り上げる。

JR各社の最新路線別運輸収入比較

東洋経済に鉄道ジャーナリスト梅原淳氏がJR各社の営業係数(2014年)を発表されている。

※「営業係数」100円の収入を得るためにかかった経費

各社のその数値を地図上におとし、別途路線別運輸収入をグラフにしてみた。

JR東海の路線別運輸収入・営業係数

まずはJR東海から。地図は少しデフォルメしてあるがJR東海の路線図が以下になる。

路線にある数字は営業係数(2014年)になる。

色別の数字

   東海道新幹線は60.8

   営業係数100以下

   営業係数100-150

   営業係数150-500

最も悪い数字は名松線の414.7で、営業係数500以上の路線は見当たらない。

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(修正 東海道新幹線を加えました)

そして路線別の運輸収入が以下

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2019年3月公開のWeb資料から按分

路線別運輸収入を見るとやはり圧倒的に東海道新幹線の比率が多い。

何を置いても東海道新幹線で成り立っている会社であり、東海道新幹線の収入1兆2918億円、無くして諸施策も考えられない。

JR東海の普通列車に乗った経験からいうと在来線では相当保守管理コストダウンをはかっているのではないか。

JR東海の課題(再掲)乗り比べて感じるのだがJR東海在来線については改善点が多くあると感じる。 世評としても、「在来線軽視」という意見が強いが私が感じる主な点は、
  1. 車両(特に窓ガラス)の清掃が行き届いていない。窓ガラスの汚れがひどすぎる。
  2. 在来線の車両に設計思想が感じられない。在来線車両絶対数が少ないこともあるがどこで乗っても似たような車両が走っている。
  3. 米原から大垣-以遠間の接続と使用ホームは一考を要すのでは。
    大垣で乗換の場合多くはホームが異なりこ線橋を渡ることになる。
    また米原-豊橋(浜松)直通列車は平日8時から18時は無し。
    土休日は8時台9時台に各1本、16時-18時は多く6本となっている。
    土休日夕方は連続して豊橋行きとなっている。この時間に可能ということは他の時間でも運用上は可能なのではないか。
  4. 2019年決算(差し替え)では新幹線収入(もちろん東海道のみ)で1兆2918億円、在来線収入で1048億円
    となっているから「在来線軽視は仕方がないか」、と思われては駄目なのではないか。
  5. JR各社と比して一番貧困なWebサイト。ほとんどの資料がPDFでupされている。(リンク機能のないものが多い)
新幹線についても静岡軽視との意見もあるようだ。http://www.roy.hi-ho.ne.jp/i846/yasutaka/tokusyuu.htm

参照 日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 番外

他方で、1982年における国鉄の運輸収入(http://report.jbaudit.go.jp/org/s57/1982-s57-0240-0.htm)は2兆5513億円 (新幹線9206億円、在来線1兆6307億円)である。

その後の以下の運賃改定を反映させると、この金額は現在の3兆2580億円に相当する。

現在JR東海が所有する東海道新幹線の運輸収入は往時の国鉄全運輸輸入の4割に及ぶ。

運賃改定年と%
1982 1984 1985 1986 1989 1998 2015
6.1 8.2 4.4 4.8 2.9 1.9 2.857
100 108.2 113.0 118.4 121.8 124.1 127.7

 

JR北海道の路線別運輸収入・営業係数

路線にある数字は営業係数(2014年)

   北海道新幹線は84.6

   営業係数100以下

   営業係数100-150

   営業係数150-500

   営業係数500以上

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JR北海道路線別営業係数 2018年公表資料

路線別運輸収入は以下

地図路線区分から千歳線を函館線に計上しているので函館線のシェアが大きい

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JR北海道路線別運輸収入2018年度Web資料 札幌地区のみ按分計算

悲しいかな鉄道会社なのに千歳空港に頼っている現実が垣間見られる。

やがて2030年北海道新幹線が整備新幹線として札幌まで伸びる。

JR北海道は札幌延伸を起死回生の策としているが・・ 

採算がとれなければこの建設費も税金で賄われることとなる。

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JRは受益の範囲で使用料を支払う

線路は続く 目次

2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11