交通系ICカード 車内のリーダーライター
最近JRバスに乗る機会が増えた。
そして気づいたのは、西日本JRバス車内には、ICカードリーダーライターが設置されている。
車内でチャージが可能だ。
調べると全国でも西日本JRバスと同じように車内にICカードリーダーライターを設置しているバス会社が多数出てきている。
同様にJR西日本の境線でもワンマンカー車中に車載型IC改札機が設置され、この2019年3月から運用されている。境線「ICOCA」エリア拡大
この境線の車載型IC改札機ではチャージが出来ないようだが、前述したJR西日本バス車内のICカードリーダーライターではチャージも可能になっている。
ライター機能でICカードにチャージデータを書き込むので、バス走行中というホストサーバーと通信できない環境でのチャージが可能ということだ。
書き込まれたデータは次回ホストサーバーと通信が可能なICカードリーダライターに接触したときにサーバー側に送信・同期される、ということになる。
カードを「読む」
交通系ICカードを「読む」ということは以下のような作業を行うということになる。
この小さな端末でも上記出口の処理が可能となる。
ICカード化初期にはエラーの場合ゲートを閉じるという操作が必要だったが、現在はエラーとなったICカードで改札を出てもは次の入場機会に入場ができない、というペナルティで解決する方法を取り入れた。
このことにより自動改札機は随分簡略化されることになった。
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今までは駅改札口通過時に改札をするという従来からの慣行通りに「駅」というところに自動集改札が設置されてきた。
そこには上記、ホストサーバーとICカードの同期をリアルタイムで行うことがセキュリティーやシステム維持からも好ましいという思想があったのかもしれない。
しかしICカードの元になるフェリカにはかなりのセキュリティーを持たせていることから、屋上屋をかさねることは無駄でもある。
JR西日本の車載型IC改札機はホストサーバーとICカードの同期がリアルタイムでできない、ということがセキュリティー上からの仕様規定になっているのかもしれない。
しかしJR各社ともレールの横には通信ケーブルが走っている。
この通信ケーブルは一応業務用ということになっているようだが、かってはこの線を使い電電公社と競い合って全国即時通話網を構築した。
「電々公社と国鉄が全国即時通話網の構築を競い合うことになり、1961年(昭和36年)、国鉄は電々公社よりも早く、全国マイクロウエーブ網・自動交換機による全国ダイヤル即時通話を完成させ、座席予約システム放電破壊式プリンタによる文書伝達システムや、初代貨物運用システム(IBM製)の運用を始めた」
参照 「日本テレコム」
参照 鉄道電話
新幹線や成田エクスプレスでは車内無線LANも実用化されていることだし、今後はこの線路の横にある通信ケーブルとの「ラストワンインチ」接続・普及が課題となる。
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参照 交通系ICカードの普及・利便性拡大に向けた検討会 とりまとめ
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REMEMBER3.11