知床旅情
知床旅情という歌には思い出がある。
学生運動をしていた友が教えてくれた歌だ。たしか1967年。
かれは学生運動、それも運動の先頭にいた。
三派全学連だった。寡黙だったがときにぽろっと「チンデン」なんてその時のゲバ用語が出たりした。
家族とくに母親には頭が上がらなくて、しかし逆らっていた。
彼のデモの先頭で隊列を指揮する姿が当時の学生を象徴する。
優柔不断であった私にはその生きざまは憧れでもあった。世の動きをかたる熱い思いは誰をも腹から納得させるだろうと思った。
酔いの席で彼が口ずさんでくれた歌、「しれとこの岬に・・」と歌われゆらりと揺れるようなメロディ、その曲から浮かぶまだ見知らぬ北海道の地にあこがれた。
知床、番屋、ニシン、ピリカなどの郷愁そそる言葉も輝いていた。
森繁久弥が映画撮影の合間に作曲したと聞かされた。
その曲が数年して、加藤登紀子によって世に出た。
人口に膾炙する以前になぜ学生の間で広まったのか、撮影チームの中に伝えた人がいたのかもしれない。
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知床半島
冬紀行その5回目
その知床にきた。
北海道と京都は都道府県の中でもトップを争う人気らしいが、その対極にある両道府の地域性がより感動につながるのだろう。
駅前から斜里バス ウトロには1時間ほどで到着。
雪はないがウトロの道は凍っていた。
エゾシカ肉カレー・知床ドラフト そして鉄道旅の至福である、ひるからビール。
なぜ寒いのにビールなのかなあ。
来る前には大いに期待した知床半島ウトロだったが、この時期だからかひっそりとしたウトロ、感動はそれほどでもなかった。
この地は夏もしくは冬季でも流氷の時期でないとだめかな。
知床の魅力は簡単には味わえないもんだ。何か荷物を残したような気持ちで帰りのバスに乗った。
ウトロへの道中は行も帰りもオシンコシンの滝をあっという間に通過した。
知床斜里から網走へ。
知床斜里駅には2019年冬の青春18きっぷポスターが掲示されていた。
丁度釧網線知床斜里から止別付近の撮影だったので、記念に知床斜里駅にて青春18きっぷを購入した。
4730D | |||
駅名 | 時間 | 釧路から | 備考 |
知床斜里 | 16:33 | 131.8km | |
止別 | 16:44 | 143.3km | |
浜小清水 | 16:50 | 149.0km | |
北浜 | 17:00 | 157.6km | |
藻琴 | 17:04 | 160.4km | |
鱒浦 | 17:07 | 162.9km | |
桂台 | 17:13 | 167.7km | |
網走 | 17:17 | 169.1km |
知床斜里から網走まで乗車。今日の宿泊は駅前のホテル。
当然だろうがこの地の道路も凍てついていた。
ホテルで荷を解き(古いな)そのあとフロントで聞くと、ここ網走は駅周辺に飲食店は少ないとのこと。
歩いて10分ほどのところに飲食街があるという。
ゴムアイゼンを履いて出かけた。
食事後店を出ると丁度前にタクシーが停まっていた。
近くだが駅まで行ってくれるという。帰りはアイゼンがいらなかった。
REMEMBER3.11