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直線距離ランキング 日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 67 線路は続く42

線路は続く 目次

直線距離を測ってみた

長い直線区間をガタンゴトンと列車が走る、ちょっと違った直線区間だからスピードは出るのでビューンと走る。

原野のない地方にいると、そのような情景が想像できない。

そこで直線区間を探そう。

直線区間路線は新幹線以外の在来線、それも旧国鉄に所属した路線で集計した。

鉄道関連本によると、日本一長い直線は、北海道室蘭線「白老駅ー沼ノ端駅」となるらしい。

以下東京の中央線なども候補になる。

確認のためQGISに国土数値情報の鉄道路線(N05-19)を表示し、直線部分を判定、そしてその長さを測ってみた。

QGISにはDouglas-Peuker法(注1)という測定法があり、ある許容範囲までの直線を判定してくれる。

そのQGISによる直線の計測は、地球がまるいことにより、平面メルカトル図法での計測には緯度経度により誤差が発生する。

そこでこのような場合を想定して日本は地区ごとに標準となる座標系19が設定されている。

なので計測するエリアに応じて上記座標系への変換が必要なのだが、複数の座標系にまたがる直線はどうなる等、すこし困難な要件がある。まあアバウトな数字でも順位が決定できればと、ここは単純に「WGS84/ Pseudo-Mercator」を使用、そしてQGISにより出た区間の始点と終点の緯度経度を算出した。

そして比較のため 国土地理院の計算サイト:測量計算(距離と方位角の計算) で検証しその数字と比べた。

その結果誤差は最大138.mとなった。

その誤差は順位に影響を及ぼさない範囲なので、そのまま順位をだす。

したがって距離数値は目安です。

上位10位まで

まずは旧国鉄線の10位までを表にすると以下になる。

5位までの路線名をクリックすると地図表示 直線距離の長い区間10位内
順位 路線名 所属会社 始点
(北部)
終点
(南部)
QGIS 地理院
地図
誤差 参考
駅間
km +-m km
1 室蘭線 JR北海道(旧国鉄) 沼ノ端駅 白老駅北 28.4957 28.4465 49.2 30.4
2 中央線 JR東日本(旧国鉄) 東中野駅東 立川駅西 25.2641 25.3193 55.2 24.7
3 函館線 JR北海道(旧国鉄) 砂川駅北 光珠内駅北 24.2263 24.3126 86.3 22.4
中央線 JR東日本(旧国鉄) 東中野駅東 国立駅西 25.2641 25.3193 55.2 21.7
4 室蘭線 JR北海道(旧国鉄) 白老駅北 虎杖浜駅西 17.6672 17.6814 14.2 15.5
5 函館線 JR北海道(旧国鉄) 妹背牛駅北 滝川駅南 17.3087 17.3363 27.6 15.9
6 千歳線 JR北海道(旧国鉄) 恵庭駅北 美々駅南 17.2525 17.2785 26.0 15.5
7 室蘭線 JR北海道(旧国鉄) 栗山駅北 三川駅南 16.6762 16.7379 61.7 12.7
8 広尾線 日本国有鉄道(廃線) 旧中札内駅南 上更別駅東 15.6207 15.6849 64.2 13.9
9 奥羽線 JR東日本(旧国鉄) 大曲駅南 横手駅北 14.7232 14.7351 11.9 18.7
10 奥羽線 JR東日本(旧国鉄) 浪岡駅北 弘前駅北 14.4775 14.5062 28.7 15.0

10位までの位置図

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既存の順位は解説本によって2位以下の順位が変わる。

(*)一例として「鉄道路なんでもおもしろ事典」東京堂出版に掲載されている順位は、一位沼ノ端-白老間28.7km、二位が砂川-光珠内間22.9km、三位が東中野-国立間21.7kmとなっている。

東中野から国立までを直線と考えているようだ。

ところがQGISで沼ノ端-白老間と同じ条件下で計測すると、東中野駅から立川駅西までが直線となった。

なので2位と3位の順位が入れ替わった。

次に20位まで

20位まで

黄色路線名をクリックすると地図表示 直線距離の長い区間11-20位 
順位 路線名 所属会社 始点
(北部)
終点
(南部)
QGIS 地理院
地図
誤差 参考
駅間
km +-m km
11 室蘭線 JR北海道(旧国鉄) 早来駅北 沼ノ端駅北 13.9683 13.9679 0.4 30.4
12 横浜線 JR東日本(旧国鉄) 橋本駅北西 町田駅南西 13.0779 13.1337 55.8 24.7
13 山陰線 JR西日本(旧国鉄) 浦安駅西 下北条駅 12.4436 12.4951 51.5 22.4
14 東海道線 JR東海(旧国鉄) 逢妻駅東 西岡崎駅西 12.4263 12.4315 5.2 21.7
15 信越線 JR東日本(旧国鉄) 三条駅南 押切駅北 12.3048 12.3565 51.7 15.5
16 東北線 JR東日本(旧国鉄) 自治医大駅北 小山駅南 12.2199 12.2369 17.0 15.9
17 士幌線 JR北海道(旧国鉄) 上士幌駅北 新士幌駅北 11.7199 11.8155 95.6 15.5
18 東海道線 JR東海(旧国鉄) 木曽川駅南 清州駅北 11.5065 11.6405 138.0 12.7
19 海峡線 JR北海道(旧国鉄) 知内駅西:吉岡海底駅北 11.4324 11.4223 11.0 13.9
20 海峡線 JR北海道(旧国鉄) 吉岡海底駅付近 10.9983 11.0475 49.2 18.7

つづいて20位までの位置図

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10位までの路線は北海道に7路線、東北に2路線、関東に1路線となった。

北海道の函館線3位・5位は特急カムイ32号で通過したことがある。しかし何も覚えていない。

また東北地方奥羽線も乗車経験はあるがまったく覚えていない。

当然中央線東中野駅から立川駅も乗った。しかしどのような光景だったか記憶にない。

10km以上も直線が続くと乗車は単調で変化が無く直線ということを意識していないと記憶にのこらないのだろう。

個別に路線区間を見てみる。

直線区間距離1位-5位

直線距離1位「沼ノ端-白老」

室蘭線の室蘭駅から岩見沢駅は1892(明治25)年北海道炭礦鉄道として開通

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直線距離2位「東中野-立川」

中央線 1889(明治22)年新宿駅から立川駅間が甲武鉄道として開通

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直線距離3位「砂川-光珠内」

函館線 岩見沢駅から砂川駅そして歌志内駅間は1891(明治24)年北海道炭礦鉄道として開通

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直線距離4位「白老-虎杖浜」

1位の「沼ノ端-白老」と同じ時期に開通

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直線距離5位「妹背牛-滝川」

函館線 空知太駅から旭川駅間は1898(明治31)年北海道炭礦鉄道として開通

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室蘭線には1位と4位の直線が隣り合っている

北海道室蘭線には1位と4位の直線が一か所のカーブを挟んで隣り合っている。

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その長さは28.44kmと17.68km、合わせると46km以上の直線になる。

そのカーブをGoogleEarthでみるとこれ。

このカーブを挟んで計46kmの直線が続く。

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5位以下の図は特長あるところを表示

横浜線にも13kmの直線がある

直線距離12位「横浜線 町田-橋本」

横浜線は1908(明治41)年横浜鉄道が開設

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直線距離13位「山陰線 浦安-下北条」

山陰線 米子駅から倉吉駅間は1903(明治36)年開通 

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東海道線にも20位以内の直線区間が2本あった。

直線距離14位「東海道線 逢妻-西岡崎」

東海道線 品川駅から清洲駅までは1886(明治19)年4月に開通

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直線距離18位「東海道線 木曽川-清洲」

東海道線 品川駅から一ノ宮駅までは1886(明治19)年5月に開通

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直線距離15位「信越線 三条-押切」

信越線直江津駅から亀田駅は1898(明治31)年北越鉄道として全通

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直線距離16位「東北線 小山-自治医大」

東北線上野駅から那須駅間は1886(明治19)年日本鉄道として開通

*那須駅 1891(明治24)年西那須野駅と改称

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(注1)

Douglas-Peuker 法このオプションは、ラインの基本的な形状を表す重要ポイントを保持し、他のすべてのポイントを削除します。
アルゴリズムは、まずラインの端点を傾向線で接続します。
傾向線までの各頂点の距離が、傾向線と垂直方向に計測されます。
許容値よりも傾向線に近い頂点は削除されます。
続いて、ラインが傾向線から最も遠い頂点によって分割され、2 本の新たな傾向線が生成されます。
残りの頂点については、これらの傾向線までの距離が計測されます。
このプロセスは、許容値内のすべての頂点が削除されるまで繰り返されます。

 

座標系19

平面直角座標系
系番号 座標系原点の経緯度 適用区域
経度(東経) 緯度(北緯)
I 129度30分0秒0000 33度0分0秒0000 長崎県 鹿児島県のうち北方北緯32度南方北緯27度西方東経128度18分東方東経130度を境界線とする区域内(奄美群島は東経130度13分までを含む。)にあるすべての島、小島、環礁及び岩礁
II 131度 0分0秒0000 33度0分0秒0000 福岡県 佐賀県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県(I系に規定する区域を除く。)
III 132度10分0秒0000 36度0分0秒0000 山口県 島根県 広島県
IV 133度30分0秒0000 33度0分0秒0000 香川県 愛媛県 徳島県 高知県
V 134度20分0秒0000 36度0分0秒0000 兵庫県 鳥取県 岡山県
VI 136度 0分0秒0000 36度0分0秒0000 京都府 大阪府 福井県 滋賀県 三重県 奈良県 和歌山県
VII 137度10分0秒0000 36度0分0秒0000 石川県 富山県 岐阜県 愛知県
VIII 138度30分0秒0000 36度0分0秒0000 新潟県 長野県 山梨県 静岡県
IX 139度50分0秒0000 36度0分0秒0000 東京都(XIV系、XVIII系及びXIX系に規定する区域を除く。) 福島県 栃木県 茨城県 埼玉県 千葉県 群馬県 神奈川県
X 140度50分0秒0000 40度0分0秒0000 青森県 秋田県 山形県 岩手県 宮城県
XI 140度15分0秒0000 44度0分0秒0000 小樽市 函館市 伊達市 北斗市 北海道後志総合振興局の所管区域 北海道胆振総合振興局の所管区域のうち豊浦町、壮瞥町及び洞爺湖町 北海道渡島総合振興局の所管区域 北海道檜山振興局の所管区域
XII 142度15分0秒0000 44度0分0秒0000 北海道(XI系及びXIII系に規定する区域を除く。)
XIII 144度15分0秒0000 44度0分0秒0000 北見市 帯広市 釧路市 網走市 根室市 北海道オホーツク総合振興局の所管区域のうち美幌町、津別町、斜里町、清里町、小清水町、訓子府町、置戸町、佐呂間町及び大空町 北海道十勝総合振興局の所管区域 北海道釧路総合振興局の所管区域 北海道根室振興局の所管区域
XIV 142度 0分0秒0000 26度0分0秒0000 東京都のうち北緯28度から南であり、かつ東経140度30分から東であり東経143度から西である区域
XV 127度30分0秒0000 26度0分0秒0000 沖縄県のうち東経126度から東であり、かつ東経130度から西である区域
XVI 124度 0分0秒0000 26度0分0秒0000 沖縄県のうち東経126度から西である区域
XVII 131度 0分0秒0000 26度0分0秒0000 沖縄県のうち東経130度から東である区域
XVIII 136度 0分0秒0000 20度0分0秒0000 東京都のうち北緯28度から南であり、かつ東経140度30分から西である区域
XIX 154度 0分0秒0000 26度0分0秒0000 東京都のうち北緯28度から南であり、かつ東経143度から東である区域

線路は続く 目次

 

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2020年発表JR各社の決算より

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  • JR北海道
    2020年3月発表決算
    運輸収入「875億円」:赤字「▲521億円
  • JR四国
    2020年3月発表決算
    運輸収入「260億円」:赤字「▲136億円
  • JR東海
    2019年3月発表決算リニア新幹線関連投資予算額3100億円)
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1兆4222億円」:鉄道部門利益額「6167億3300万円」
    (2020年3月発表決算リニア新幹線関連投資額未掲載)
  • JR東日本
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1兆9692億円」:鉄道部門利益額「2540億9500万円」
  • JR西日本
    2020年3月発表決算
    運輸収入「9318億円」:鉄道部門利益額「1054億1200万円」
  • JR九州
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1652億円」:鉄道部門利益額「200億8900万円」

REMEMBER3.11