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全国旅行割騒動顛末記

鉄道開設150周年記念切符

今年秋に鉄道開設150周年記念の切符が下記2種発売された。

「鉄道開業150年記念 秋の乗り放題きっぷ」

「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」

これらのきっぷ発売に合わせて10月東北鉄道路線踏破を目指し日程を組んでみた。

今回の行程

2種類を組み合わせると上記計6日間の行程が組めた。

そして9月18日ころまでに予約完了

 

突然の全国旅行割発表

その後9月22日(例の岸田首相による突然の)全国旅行割実施の発表があり、旅行代理店HPではこの発表自体はすぐに掲載された。

しかし9月末ころまで「全国旅行割の詳細は10月11日にならないと不明」という回答が掲載されていたので事前申し込み組としては適用されるか否か、また別途何かの申請が必要か不明であった。

 

www.mlit.go.jp

 

10月6日旅行代理店サイトが更新され、事前申し込みの旅行についても適用されると発表された。

しかし手段その他、また契約した宿泊が適用される契約か否か等、詳細はやはり11日以降でないと不明との案内。

 

10月8日、事前の旅行契約分については11日に詳細を案内する、と少し細かく表示される。

 

10月10日説明より1日早くサイト上に事前の旅行契約分についての申請ボタンが表示されている、との案内。

 

(しかしサイトアクセスが集中し全くぺージが開かない。)

 

10月11日やっと事前の旅行契約分の詳細案内にたどり着き、半数ほどの契約済分に「申請ボタン」が表示され申請をする。

 

上記申請後も実際に適用か否かの判断は翌日以降にメールにて案内となる。

残り半数には申請ボタン表示なし

 

10月12日17時いまだメールはなく、契約分表示にも変化なし。

 

10月13日、日程が迫っているので各ホテルに直接連絡を取ってみた。

想定した通り多くのホテルでは旅行代理店に聞かないと分からないとの返事だった。

中で契約済で申請ボタンが表示されないホテルビスタ仙台でやっと詳しい説明が聞けた。

 フロント女性は申し訳なさそうに大変親切に契約した宿泊には旅行割適用はなしとの返事だった。

旅行割対象に変更する旨を伝えると、多くのコースが不適用なので慎重に検討のうえお考え下さい、とのことだった。

各ホテルも混乱している様子がうかがえた。

 

10月13日15時30分仙台のホテル予約(少し割高に感じたが旅行割との表示はない)

 

またあるホテルでは旅行割のコースへの変更をすすめられたが、そのコースは契約していた素泊まり4740円/人から6400円/人へと価格がかなり高くなっていた。

 

しかも今回の日程では宿泊翌日の出発予定が午前6時台となり、列車で隣の県に移動する関係上、宿泊翌日の使用期限となっている旅行割の「クーポン」は宿泊当日の夕食で使う以外使えないことが多い。デメリットだ。

*SNS等でも話題になっているが宿泊業界では今度の旅行割実行に伴って宿泊料金の値上げが行われている。実感では2000円/人以上は高くなっているように思える。

 

結局5泊の内3泊は事前予約も有効で旅行割が適用された。残り2泊のうち1泊は露骨に値上げ後のコースで契約を勧められた。

別の1泊は、駅に近いところへ改めて予約を取り直したが旅行割にはならなかった。

 

旅行割の発表に伴って、各宿泊施設ではこの際にと宿泊価格を上げるところや、また低価格帯の宿泊には旅行割を適用しないなどが現実だ。

旅行割制度ではこのような選択が可能なようだ。

これでは宿泊業界への不信を増加させるだけのように思える。

まあ宿泊業界もコロナ禍によるインバウンドの激減で本当に大変なのだろう。

 

2020-22年発表 3年間のJR各社の決算比較

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/greengreengrass/20220518/20220518111756.png

各社2020-22年発表決算(%は前年比)
  • JR北海道 
    2020年3月発表決算
    運輸収入「875億円」:赤字「▲521億円
    2021年3月発表決算
    運輸収入「510億円」58.3%:赤字「▲814億円
    2022年3月発表決算
    運輸収入「552億円」108.2%:赤字「▲763億円
  • JR四国
    2020年3月発表決算
    運輸収入「225億円」:赤字「▲136億円
    2021年3月発表決算
    運輸収入「119億円」52.9%:赤字「▲258億円
    2022年3月発表決算
    運輸収入「132億円」110.9%:赤字「▲225億円
  • JR東海
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1兆4222億円」:鉄道部門利益額「6167億3300万円」
    2021年3月発表決算
    運輸収入「5274億円」37.1%:鉄道部門利益額「▲1819億9600万円
    2022年3月発表決算
    運輸収入「7113億円」37.1%:鉄道部門利益額「▲76億7500万円
  • JR東日本
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1兆9692億円」:鉄道部門利益額「2540億9500万円」
    2021年3月発表決算
    運輸収入「1兆0906億円」55.3%:鉄道部門利益額「▲5146億6500万円
    2022年3月発表決算
    運輸収入「1兆2547億円」48.5%:鉄道部門利益額「▲2537億8300万円
  • JR西日本
    2020年3月発表決算
    運輸収入「9318億円」:鉄道部門利益額「1054億1200万円」
    2021年3月発表決算
    運輸収入「4807億円」51.6%:鉄道部門利益額「▲2476億3400万円
    2022年3月発表決算
    運輸収入「5513億円」114.7%:鉄道部門利益額「▲1404億9600万円
  • JR九州
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1652億円」:鉄道部門利益額「200億8900万円」
    2021年3月発表決算
    運輸収入「897億円」54.3%:鉄道部門利益額「▲366億1000万円」
    2022年3月発表決算
    運輸収入「1029億円」114.7%:鉄道部門利益額「▲220億4700万円
  • JR貨物
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1429億円」:鉄道部門利益額「85億500万円」
    JR貨物
    2021年3月発表決算
    運輸収入「1502億円」105.1%:鉄道部門利益額「75億3400万円」
    2022年3月発表決算
    運輸収入「1513億円」100.7%:鉄道部門利益額「▲4億100万円
  • 2020年7社
    運輸収入合計 4兆7680億37百万円
  • 2021年7社
    運輸収入合計 2兆4147億65百万円 50.6%
    営業損益合計 ▲1兆805億72百万円
  • 2022年7社
    運輸収入合計 2兆8401億66百万円 117.6%
    営業損益合計 ▲5232億65百万円