紙つぶて 細く永く

「イヴァンよお前にやる花はない」プラハの花屋

日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 63 最長片道切符1

最長片道切符

1961年最初の「旅」から、最長片道切符というものがいろいろ研究されている。

JR(旧国鉄)の路線に限定し、同じ経路を通過しない最も長い距離の切符

当然ながら新駅開設や路線新設・廃止により変化する。その1978年と2004年のものを比較してみよう。

鉄道路線図はいずれも国土数値情報をもとに加工

2004年の最長片道切符

f:id:greengreengrass:20190512064222p:plain

国土数値情報をもとに加工

まずはNHKで2004年放送された列島縦断 鉄道12000キロの旅 〜最長片道切符でゆく42日〜。全走行行程。

稚内を出発し、肥前山口までの走行距離は営業キロ11,158.0km(デスクトップ鉄 氏による)となっている。

上図では    の色分けで一日ごとに色を変え、出発駅と到着駅を記載している。

  色は番外で四国を回った行程。

宮脇俊三最長片道切符の旅

次に有名な宮脇俊三氏による「最長片道切符の旅」。

1978年10月13日から12月20日までの34日間の旅行

(連続した旅行日ではなかった。有効期間は10月13日から68日だったが、最終日の行程は期限切れで別途切符を購入)

こちらは広尾出発枕崎までの13319.4km(連絡船区間201.0km)

 

f:id:greengreengrass:20190514125543p:plain

国土数値情報をもとに加工

上図については    の色分けで一日ごとに色を変え、出発駅と到着駅を記載している。

  色はオプションの行程。

まず1978年の最長片道切符を地域ごとに見てみる。

 

北海道の行程

f:id:greengreengrass:20190513082902p:plain

1978年最長片道切符・北海道

初日広尾駅を8時2分に出発し遠軽駅着17時37分。新得から富良野まで特急乗車

旭川から遠軽間は急行乗車 

所要時間9時間35分

二日目遠軽駅発6時14分から池北線を経由根室線厚床駅17時11分着まで。

池田から釧路、厚岸根室間は急行乗車。花咲線はオプションの行程

10時間57分

三日目は(根室駅5時31分発)厚床駅発6時33分から今はない標津線経由釧網線から涌網線で紋別駅着18時47分まで。

12時間14分

四日目紋別駅発5時28分から名寄線を経て南稚内駅17時44分着まで。オプションで深名線美幸線に足を伸ばしている。

音威子府から稚内は急行乗車。

12時間16分

五日目南稚内駅6時14分発から小樽駅着20時13分。途中苫小牧から札幌間は急行乗車

13時間59分

六日目小樽駅5時51分発から青森県好摩(23時10分頃通過)まで。途中洞爺から大沼間は急行乗車。青森-好摩間は特急で通過(所用で東京へ帰った)

17時間19分

東北の行程

f:id:greengreengrass:20190513084748p:plain

1978年最長片道切符・東北

第七日目好摩(途中下車)から秋田駅着21時17分まで。大館から弘前東能代秋田間は急行乗車。

第八日目秋田駅発6時41分から横手駅着18時55分。秋田-鶴岡、米沢-横手間は特急乗車

12時間14分

第九日目、横手駅発6時30分から気仙沼駅着16時45分、東北横断路線。

当時横手駅6時30分発の普通列車は11両編成だった。今は同じ時間帯の列車は4両となっている。そして盛岡から山田線・釜石線経由花巻までの急行に乗車。

花巻から一ノ関まで特急乗車。

10時間15分

第十日目気仙沼駅発7時10分から水戸駅着18時14分。仙台-福島間は特急乗車

11時間4分

関東の行程

第十一日目 いよいよ関東に入る。水戸駅6時30分発から我孫子駅16時09分途中下車まで

9時間39分

f:id:greengreengrass:20190513105408p:plain

1978年最長片道切符・関東

白河-小山間は急行乗車

第十二日目 我孫子駅8時14分発から西船橋駅(時間不明)まで 大網から安房鴨川は急行乗車、千倉から西船橋(経由東京帰宅)間は特急乗車。

f:id:greengreengrass:20190513123438p:plain

1978年最長片道切符・東京近辺

第十三日目 西船橋駅15時04分から吉祥寺駅(時間不明)まで。この区間に尾久問題がある。

f:id:greengreengrass:20190513130216p:plain

1978年尾久問題
尾久問題尾久問題とは今回のように、西船橋-新松戸-北千住-三河島と進んだ時日暮里駅では赤羽方面に乗り継ぎで降りるべき駅がない、という問題。
したがって著者宮脇氏は一旦上野駅まで行き、折り返し東北線で日暮里-尾久経由赤羽駅まで進んだ。
片道切符では往復ができないから本来なら日暮里-上野往復で切符は無効となるのではないかという疑問。
「旅客営業取扱基準規程」にある尾久に発着する旅客は日暮里を通り越して上野まで行って常磐線に乗ってよいとの解釈を準用し、距離計算上は上野往復とし、乗車券としては「新松戸-日暮里-尾久」経由とした。

第十四日目 吉祥寺駅11時53分から登戸駅(時間不明)まで。

東京近辺では普通列車のダイヤも多く急行・特急に乗車することはなかった。

(この後、著者は風邪をひき10日ほど旅行を中断したので、残り有効期間は27日/68日)

第十五日目 登戸駅8時45分発から八王子駅17時35分着まで。

東京-小田原間は東海道新幹線利用

8時間50分

中部の行程

f:id:greengreengrass:20190514073114p:plain

1978年最長片道切符・中部1

第十六日目 八王子駅(時間不明・途中高尾駅は6時45分)から飯田駅まで

甲府-富士、豊橋-飯田間は急行乗車

第十七日目 飯田駅5時48分発から小出駅着16時54分まで 飯田-小淵沢間は急行乗車 小諸-高崎間は特急乗車 

11時間6分

この区間にある碓氷峠は下図にあるように国鉄最大の難所といわれ、このときも乗車した特急あさま8号は下り坂であったが前に機関車(碓氷峠専用のEF63)2両を増結し信越碓氷峠を制御しながら越えた。

f:id:greengreengrass:20190514092849p:plain

信越碓氷峠

(1997年長野新幹線開通にともなって、この信越線軽井沢-横川間は廃止された)

最長片道切符2 へ続く

2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11