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遍路結願最終回

琴電長尾駅を17時38分発18時16分片原駅着。川六エルステージに戻り、再び泊めていただきます、と荷を解く。
再び近くの居酒屋で食事をする。女性のみで運営している居酒屋であるが昨日はふらっとよったところ満員で断られた。今夜ホテルに入るときに前を通るので聞いてみたところ空いているとのこと。
その時に予約を入れておいた。しかしこれが高かった。確かに工夫された料理は出てくるが天ぷら以外は並のものであった。
その店を出たところで、丁度タクシーを降りた若いカップルに「この店はどんな店ですか」と聞かれたので、昨日の「よこ井」を紹介した。そしてマスターに「87番長尾寺までいったよ」と告げ少し自慢をした。
ホテルに戻り湯に浸る。ここの湯が天然温泉ではないのだが大変身体が休まる。

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 *
1月3日、いよいよ最後の88番大窪寺を残すのみとなった。
常宿となった?川六エルステージに本当の別れを告げ、昨日と同じく片原駅から琴電長尾線に乗る。

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1箇寺だけと思うと余裕がある、7時37分片原駅発長尾駅8時12分
長尾駅近くにさぬきコミュニティバスの大川バス本社前バス停がある。コミュニティバスは大川バス本社前バス停発8時44分
朝もやの中バス停に着くが時間は早くまだバスは来ない。連れ合いがお茶を買いに行っている間にバスがやってきた。
何のことはない、路線の途中なのに車庫の奥に退避していたようだ。
近くの公園や福祉センター等を経由して山に向かう。大窪寺は標高440mほどの山の上にある。
本当の歩き遍路では長尾寺大窪寺間は4時間以上かかるとのこと。そこをコミュニティバスは30分ほどで行く。 
9時13分88番大窪寺に着いた。駐車場から山門をくぐると金剛杖奉納所があった。結願をした人が遍路の間使った金剛杖を奉納する。
大師堂・本堂とお参りをして二天門から寺の前に。88か所最後の寺であったが不思議と賑やかな喧騒の寺の前だった。

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 二天門が古い山門で新しい山門が1990(平成2)年西側に完成した。参拝客の多いところは財政も豊かなのか?

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88箇所を一巡した限りでは地理的にお参りしやすいところに参拝客が多いとはいえないようだ。12番焼山寺や21番太龍寺そして66番雲辺寺
など難所でも立派な伽藍のお寺もある。空海との縁で88か所があるのだろうが、その中でも所縁の濃いところかつ少しの困難を伴うというあたりが「遍路に行く」という行為の価値と考える人が多いのかもしれない。

多くの書き物にはここから遍路最初の寺(私の場合は1番霊山寺)にお礼参りをすると書いてあるが、
やはり最後は高野山金剛峰寺から東寺教王護国寺で締めくくりたいので1番には回らない。
霊場では名前を記入した納札(おさめふだ)を納めるが回数によって色を変えて買い求める
1から4回は白、5から7回は緑、8から24回は赤、25から49回は銀、50から99回は金、100回以上は錦
となっている。その回数の巡礼者に出会うと金や錦の納札をいただくがいただくとうれしいものらしい。
私は人づてに、(錦をいただいた人からおすそ分けで)いただいた。歩き遍路でそれほどの回数をまわった人も多数いると聞く。
振り子のように順打ち・逆打ちを繰り返すひともいるようだ。遍路をまわりお接待で暮らしを維持しているひともあるらしい。
ものの本にはそんな遍路の「人生」がたくさん載っている。

*第1番霊山寺

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私は2009年3月28-29日で19箇寺、2011年3月20-21日で11箇寺、2012年4月28-30日で21箇寺、2013年4月27-29日で24箇寺、2013年12月31日-2014年1月3日で13箇寺回れた。二人ともが運転ができた弾丸遍路であったということもあるがいろんな幸運にめぐりあったといまさらながら思う。

再びさぬきコミュニティバス志度まで向かう。大窪寺前を10時2分発志度駅着は11時4分となっている。
讃岐平野をバスは進み昨日歩いた県道3号線を通る。ここで昨日の駅を思い出した。
コミュニティバスは全線均一料金(注1)なのでJR「オレンジタウン駅」で急きょ下車。
ここからは再び「青春18きっぷ」を使う。一路高松駅へ、 昼食は駅ビルの商店街でさぬきうどんを食べる。そして土産を買い、大師遍照金剛と別れを告げ、帰途についた。

(注1:2012年4月より、志度 - 多和線(緑ルート)の休日(土・日・祝日および12月29日〜翌年1月3日!!)運賃が、200円から500円に値上げとなった)
遍路結願終わり

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