紙つぶて 細く永く

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内閣記者会

独立フリーランスの記者が参加できない記者クラブ(記者会)

それは日本独特のシステムと言われ、フリーランスや大手メディア以外の記者などに対し排他的であるとして長年、批判を受けている。

そのような批判を受ける記者会でもあるが、今日の問題はそのうちの一つ内閣記者会の問題。

官房長官の会見は内閣記者会が主催することになっている。

会見では、質問が一通り終わったことを幹事社の記者が各社に確認して終わということが慣例になっている。

かっては質問がないことを確認できるまで、続けることになっていた。

(そんなに質問がなかった、記者もこのような大っぴらな場面で質問をしたくない事情もあったのか?)

過去質問もそう多くなかったのだろう。

通常記者会見は幹事社の記者が「よろしいですか」と会見場を見渡し、質問を希望する記者がいないことを確認したうえで、上村室長の「はい、ありがとうございました」で終了する段取りになっている。

そこで1月22日の記者会見で別の記者の質問が終わると、東京新聞望月衣塑子記者はすかさず声を発した。

望月記者「はい、長官、お願いします。あのー、昨日からずっと手を上げているんですが、私だけ指されていないんで。お願い致します」

 菅長官はこのあと、ちらりと幹事社A(注1)の記者に目を向けている。

「あのー、1問よろしいでしょうか」(幹事社Aの記者)

幹事社の記者の要請を受けて、菅長官は「どうぞ」と望月記者を指名した

そして上村室長が「じゃあ、次の質問最後でお願いします」と釘を刺した。ようやく、いつもの光景だ。

望月記者「すいません、2問聞きたいんですけれども。2問だけ」

 菅長官が幹事社の記者の方に顔を向けた。幹事社Aは「昨日も手を上げておられたんで…」とやんわりと質問を受けるように促した。

この前日21日の会見では望月記者が「はい、あります。お願いします。すいません、長官」

と呼び掛けているのに、「よろしいですか」(幹事社Bの記者)、

「はい、ありがとうございました」(上村室長)――

と望月記者の声を無視する最後のやりとりが明瞭に記録されている。

そして22日の最後の質問でも

菅長官「いや、私、指名したのは、最後の1問ということで指名させていただきました」
 上村室長が「じゃあ、次の質問、最後でお願いします」と促すのにつづいたのは、望月記者ではなく、なぜか菅長官だった。

菅長官「これ(官房長官会見)はあのー、記者会のみなさんと政府のお互いの話し合いのなかで行われておりますので、
そこはできるだけルールに従ってお願いしたいと思います。
私にもいろんな今日も公務等の中でですね、こうして丁寧に説明をさせていただいているところであります」

望月記者「ひたすら手を…指されないということが続いております。しかも必ず私が最後でございます。見てる限りは他の記者さんは最低でも1回は指されてるんですね。
非常に不当な扱いを長官の指名によって受けていると感じます。ぜひ、見直していただきたい。
なのでここでは2問お願いしたい。昨日も含めて聞けない質問が続いておりますので……」
 菅長官は、望月記者のこの発言を遮った。

菅長官「ここはあのー、あなたのご要望についてお答えする場所ではありません。
ここは記者会とまあ、あの内閣との間の合意のなかで行われている記者会見でありますので、ご要望を申し上げる(注2)場所じゃないということを明快に申し上げておきたいと思います」

 望月記者は「恣意的な最後に回す、指すのは抗議をさせていただきたいと思います。聞かせて頂きます」と言うと、「桜を見る会」の名簿廃棄問題についての質問に移ったのだった。

その後、 菅長官は1月22日夜、望月記者の「直接抗議」に対する報復ともとれる行動をなぜか番記者たちに対して行っている。
菅長官側から望月記者に対する強い不満が、番記者たちに伝えられた。

以下のような内容のようだ。

菅長官の内閣記者会への申し入れ▽記者会見は内閣記者会の主催。菅長官に対して不当な扱いと指摘するのは誤り
東京新聞については政治部記者も指名している。
  限られた時間の中で同じ会社の記者を複数指名するのは好ましくない

 

望月記者は慣れない官邸での会見に1人で乗り込み、「総理のご意向」文書を政府に認めさせる原動力となった。
望月記者の登場から4カ月。
官邸報道室は望月記者の細かいミスを捉えて、「国民に誤解を生じさせるような事態は断じて許容できない」と東京新聞に抗議文を送るようになった。
「鉄壁」と言われた菅氏も会見で「臆測に基づく質問には答えない」など、個人の感情をむき出しにするようになっている。

注1)22日の「幹事社A」は朝日新聞とわかっている。「幹事社B」は不明

注2)いやしくも政治家なら日本語は正確に使おう。「ご要望を訊く」だろうに

以上の引用は https://webronza.asahi.com/national/articles/2020013000001.html

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また次のような人情味?あふれる菅長官の一面も紹介されている。

「長官は、女性からは矢継ぎ早にどんどんどんどん言われるよりも、やはりちょっと控えたほうがお好きなんでしょうか」
「まぁ、そっちのほうがいいですね。へっへ」

 フリーの女性ジャーナリストの質問に一人で大笑いする場面もあった。

以上の引用は https://bunshun.jp/articles/-/4357?page=3

また菅官房長官は上記を因縁にもち、オフレコでの取材も行わなくなった。

これにより個別の取材に困難をきたした内閣記者会は、逆に突出した望月衣塑子記者を煙たがり、猶のこと望月記者の指名なく会見を終えるようになった。

権力を持つ人間は有象無象の集ってくる人間をいやというほど見ているのであろう。

つい公平に扱うというより、本音としては好悪の選択をするきらいがある。

しかし民間企業の専務取締役じゃなく、市民から税金をいただく政府の官房長官なのだから、記者会の面々だけではなくジャーナリストを通して市民に丁寧に説明するということが必須ではないか。

 

(おまけ 代議士諸氏正しい日本語を習得せよ)

 

「イヴァンよお前にやる花はない」プラハの花屋

REMEMBER3.11