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「イヴァンよお前にやる花はない」プラハの花屋

中央新幹線(リニア)静岡県域に駅はない

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中央新幹線ルート:黒色部分がトンネル、水色部分は露出路線
いわゆる「リニア新幹線中央新幹線は品川(東京都)─名古屋間の86%(品川─大阪間の全路線では71%)がトンネルとなる。
始発駅品川近辺の関東平野であっても大深度トンネルとなり地下深い路線となる。
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品川-名古屋間トンネル部分:全体の86%
 時速500kmで走り抜け、トンネルを出たらすぐにまたトンネルという様相だ。
 この路線であるなら、一時も早く東京へ行こうとするビジネス乗客(注1)はまるでチューブの中をコンベヤで運ばれる「荷物」になりそうだ。
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こちらが中央新幹線の露出部分
(注1 このような構造ゆえに観光客を選ぶことはなさそうだ。多分商機を逸したくないビジネスマンが最も利用するのだろう。照明にに助けられたチューブの中で必死にPCを打ち込む姿が目に浮かぶなあ)

 

静岡が中央新幹線にクレーム

基本協定なくして着工なし静岡県川勝平太知事は前日の5日に開かれた中部圏知事会議で「静岡には駅がなく、メリットは何もない」として工事への慎重姿勢を示していた。
一方、同日付で提出したリニア中央新幹線建設促進期成同盟会(東京都、神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県奈良県大阪府)の加盟依頼書ではリニアを「経済社会を支える大動脈となる」と評価し、「整備実現に向けて加盟したい」としていた。
愛知県の大村知事は「入って頂くのはいいのではないか」としつつ、「昨日の今日なので、今後相談する」とし、加盟を認めるかどうかの判断を保留した。
静岡県は6日、リニアの工事で大井川の水資源や自然環境がどんな影響を受けるかを検討した結果を中間意見書にまとめ、JR東海の宇野護副社長あてに提出した。
昨年11月から学識経験者を委員とする「地質構造・水資源」と「生物多様性」の両専門部会で議論・検討してきた環境影響評価のうち、JR側からの回答が不十分と思われる部分を列挙し、回答を迫っている。
トンネル工事に伴うわき水の量に関し、部会ではJR側から「上限値を毎秒3立方メートルに設定する」との基本的考え方が示された。
県は中間意見書で「上限値の根拠や妥当性」「わき水の全量を大井川水系に戻す場合にどのくらいの量をどの位置にどういう方法で戻すか」などについて県民が理解できる説明を求めた。
生物多様性についても、「工事による地下水位の低下が南アルプスの生態系全体に影響を及ぼす」とし、工事による影響を最大限回避するとともに、事前の環境保全策を確実に実施するよう求めた。
今後は両部会を合同で開き、意見書の内容を反映した施工計画書や環境保全計画書などを作成。
県民の理解が得られた段階で基本協定を締結する、とした。
下図を見るとリニアは静岡県下を通るが、南アルプスの山塊の下になり駅を作ることはできない。
 そこでマイナスの影響は困るが、案外お好きにどうぞというのが静岡県の心境なのかもしれない。
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中央新幹線静岡県の位置
さらに静岡県を通過する部分のみの経路断面を見る。(目視設定なので位置情報は誤差あり)
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リニア静岡県部分の断面
標高は低いところで1430m、高いところでは2600mほどになる。
このようなところに駅は無理だ。したがって通過県のなかで静岡にのみ駅がないことになり、駅を作ってくれという強がりも言えず、静岡県を通らない路線に変更をとなった。
参照 【論文】大規模開発・リニア中央新幹線開発を問う ―静岡県に及ぼす影響を中心に―(川瀬 憲子)
しかしこの部分の土地は驚くことに「日本最大の一企業の所有地」(注2)となっており所有者はリニア建設にともなう土地利用(注3)にOKを出しているそうだ。このあたりが静岡県としても難しいところだろう。
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特種東海製紙株式会社HPより
(注2 井川社有林の概要 | 井川社有林 | 環境 | CSR | 特種東海製紙株式会社 には「1団地」で日本最大の土地所有面積24,430haと書いてある。ちなみに東電の尾瀬国立公園所有部分は14,880haくらい)
(注3 上記川瀬論文にあるが、JR東海は「現在、南アルプスの荒川三山を貫く11kmにわたるトンネル工事によって、約360万立方mもの残土が出ることになっている。これを処分するために、大井川上流の燕沢に、高さ65m、幅300m、長さ500mもの「盛り土」を造る計画を策定している。」下図参照)
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南アルプストンネルの土砂置場
ここの上流には千枚岳がありその山腹では千枚崩れという岩屑雪崩が起きたとのこと。
トンネル土砂置場としてこの場が使われると、今後も起きると予想される岩屑雪崩対策はどうするのであろうか。

全般に参照したサイト 
リニア反対運動についての疑問 - 詳細表示 - リニア中央新幹線 南アルプスに穴を開けちゃっていいのかい? - Yahoo!ブログ

2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11