明石家さんまが見たい
NHKの番組制作方針は、
「受信料は支払ってくれるが、実際はほとんど放送を見ない、聞かない、このような人にこそぜひNHK受信料契約者となってほしい。」
ということなのだろう。
例えば明石家さんまを見たいために、テレビをかった。
もっぱら彼の出る番組をみるが、NHKは堅苦しいような気がして連続テレビ小説くらいしか見ない。
しかしNHKから受信料の支払いを求めてきた。受信料訪問員(正式にはこういうそうだ。注1)がいうにはなんでも裁判で視聴できる機械を買い求めるだけで支払い義務があるといわれた。
なのでしかたなく受信契約を結んだ。
ほとんどの視聴者はこのような意気込みなのだろうか。
(注1受信料訪問員 多くは委託契約による民間会社が請け負っている。このような場合の契約は商習慣の常識からいっても出来高制、つまりいくらの契約が何本とれたかにより支払手数料=請負料が変わる)
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ここにNHKのNHKたる由縁、付け入りどころがある。
過半数の視聴者は金は払うが番組は見ないのだ。つまり正当な対価が提供されているかを確認しないのだ。
風の便りに、つまり他のメディアからの噂的に来年の大河ドラマでは画面にキリンが走るらしい、とか安倍への忖度で一応叩かれてるらしいが、何が原因かはしらない、みたいな雰囲気で日々の暮らしに精一杯という。
NHKに所属するメディア野郎なんて気が付けばなんと楽な稼業なんだ。
それこそ忖度しかない報道をしようが、個性にはまった「ブラタモリ」をつくろうが、浪花節(最早死語かなあ)に訴えた演歌を数多く流そうが、きめ細やかな取材で市民の生活を追った「風土記」を作ろうが、すべて勝手なんだ。
そこにジャーナリストの矜持なんていらないも同然なんだ。
まずどのような番組を作ろうが表立って過半数から指弾されることは少ない、
それに、指弾も関係ないのはそこそこの仕事で高給(注2)を貰えるいい職業なんだから。
(注2 平均年収1100万円以上 参照)
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一方、市民にとっては購買の契機とそれに伴って生じる負担行為に多大な格差がでている。
つまり、さんまを見るために買ったテレビでそれこそサンマしか見ない生活をしているのに、受信料を支払った。
なのにもっぱらの視聴主体である民放にそのお金は流れず、日本放送協会なんてところにのみお金が溜まる。注3
注3 2019年3月期で利益剰余金(内部留保)が767億円となる見込みであ
このような仕組みをこそ世間では詐欺というのだ。
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貴方は何パーセントか
7放送:3780時間/月のうち1日あたり見る時間 | ||||||
平均視聴時間/日 | 18時間a | 5時間 | 3時間 | 1時間 | 30分 | 15分b |
1ヶ月計 | 540h | 150h | 90h | 30h | 15h | 7.5h |
視聴度数 | 14.3% | 3.9% | 2.4% | 0.8% | 0.4% | 0.2% |
百歩譲って、24時間垂れ流されるNHK放送をどれだけ見るか、考えてみる。
NHKの放送は地デジ2電波、BS2電波、ラジオ4電波、計7電波ある。
ラジオ第一放送では24時間放送している。
平均して朝6時から夜12時までの18時間と仮定すると、総放送量は月間3780時間となる。
その内あなたは何時間見るか、
朝の6時から夜12時まで、連続して18時間テレビの前、食事するのもテレビの前、トイレも我慢し行かない、居眠りはもちろんよそ見もしない、という状態で視聴(上記a)してやっと14.3%となる。
一方、地デジの連続ドラマ15分しかみない(上記b)人は0.2%になる。
これだけを比べてもa対bは71対1くらいの比率になる。しかもaでもbでも受信料は一定で月2230円だ。100%見ても0.2%でも2230円だ。
経済の原則に照らせば提供するサービスが圧倒的に異なる場合に、対等に一定の対価を求めることは詐欺に等しい。
NHKに例えてみると。
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「NHKは健康保険と同じ社会保険だ」という説
NHKは健康保険と同じ社会保険だという説がある。
第四の権力とも例えられる、メディアを守るために市民で費用を負担する、という考えだ。
社会保険たる健康保険は医療に必要な総額を、構成する所属員が所得に応じて等しく分け合うという考えに基づいて保険料が決まるものだ。月に数万であろうが支払っている。
この考えを「放送」という概念にあたはめてみたというのである。
両方を比較すれば違いは簡単に分かるのであるが、最も大きな違いはNHKという放送サービスは日本放送協会という組織しかサービスを提供していない。
一方、健康保険はA医院にかかろうがB医院にかかろうが、大病院へ行こうが自由に同じようなサービスを受けられる。
つまり複数の選択肢があるということだ。
そして健康保険には料金の徴収元とサービスの提供元には緊張関係があり、基準にもとらないサービスには、健康保険医から外され給付が受けられない、というリスクがある。
しかし、NHKは料金徴収と、サービス提供元が同じで、ユーザーの選択余地は全くない。サービスとしてどれだけ酷い番組であってもNHKのサービスはNHKを見るしか受信できない。
これも今のNHKではなくBBCならわかる。(BBC会長は政府からの批判を毅然と拒否した、こともある)
「NHKは公共財だ」という説
公共財(注3)とは道路や公園、水道等の財・サービスをいうが、NHK受信料はこれに等しいという説もある。
この場合、
水道や高速道路は受益に応じた料金をユーザーは負担している。
一般道路や公園はどうか、悲しいかな(いや嬉しいかな)公園や一般道路は「忖度」しない。
安倍さん親派には少し甘い水を提供しよう、とか麻生さんひいきには曲がりやすいカーブにしよう、なんてことはない。
そしてここまできて、いわゆる「忖度」がNHK自身の首を絞めていることに気づいた。
NHKも例えば東京新聞や日刊ゲンダイのように、権力には記者会見等で厳しくあたり、身内には妙に甘く、国民には嘘をつく首相(前川氏談)を許さないという報道をすれば、やっと公共財という説にも信ぴょう性が芽生えるというもんだ。
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性根をいれた番組作りをしなければ
NHK一万人の職員よ性根を入れた番組作りに貢献しなければ、日和見経営者のことば「右向けという政府にさからって左は向けない」を信条として今後もいい加減な報道・番組作りに努め、詐欺もどき商法に加担することになり、さらには自身「日和見ジャーナリスト」になり果てるのだ。(悔しかったら性根を見せろ・・こりゃあ無理か)
われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。
REMEMBER3.11