三江線3
第七列車
いよいよ三江線。
江津発の三江線列車は一日5本。それも午前中は朝5時53分発の1本のみ。山陰線で来る人はほとんどがこの始発目指して、周辺で一泊する。
ホテルはまだ営業開始前であったが、この5時53分発に乗るために手動でドアを開け、5時半駅に着いた。
列車は通常1両なのだろうが、今日は特別編成で3両。三次まで3時間28分の乗車
昨日の浜田宿泊組も浜田初の始発に乗り無事出発前に到着した。座ったのはおなじ車両だった。他の車両もほぼ全席に座っているので3車両で100人以上か。3両のおかげで乗りこぼれるなんてことはなかった。
通常はワンマンだろうが、今日は車掌が一人、それと腕章を巻いたJR西日本の職員が一人乗っていた。
乗車してくる乗客の切符を改札している。過半数が青春18キッパーだった。ほぼ全員がリュックを背負い、カメラを持っている。53分出発の後、薄明の中思い思いにシャッターを切る。
運転席横でスマホで沿線風景の動画をとっている人もいた。
乗りつぶしノート
私の乗り鉄はここ10年ほどだが、今日の車両はほとんど若者が乗っていない。
1車両40人くらいの中で30才以下は5,6人で、中年以上が大半となっている。
まあ人口構成から考えればそのようなものかもしれない。
しかし昔は時刻表といえば少年の必需品だったのではないか。鉄路の果てにあこがれ、列車に乗ればどこかに行けると考えた。
そんなことを考えていると隣の席のおばさん、いや女性が声をかけてきた。
私が持っていた乗りつぶしノートについてそれはどこで買えますか、と。
これには今までの廃線も含めて全線が掲載されているので昔の踏破路線も記入できる、便利です。
また縮尺方位が正しく列車の向いている方向やちょっとした河川も載っているので位置確認にも使えて便利です、書店で買えますよ。
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廃止の理由
JR西日本は三江線廃止の理由として以下述べている。
しかし、鉄道を運営しながら、あなたたちが乗らないから線路をやめます、鉄道乗客減少が、特に利用する乗客の責として利用できなくなることとして正しいのだろうか。
鉄道には歴史があり、三江線は全線開通後でも43年の歴史がある。
JR西日本として刹那的に現在の収益状況だけで判断するのは誤りだ。
特に上記文の中に「バスにて代替可能な鉄道に対し」とあるが、その代替バスにして先行きは不安である。
鉄道から代替バスに切り替えるという手法は、結果的に「公共交通機関0ゼロへの隠れ蓑」となる可能性大である。以下参照
日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 21 - 紙つぶて 細く永く
多くの鉄道路線廃止後は90%程度が代替バス(既存の並行バス含む)となる。
その中の48%ほどが既存の並行バス。(既存のバスに「変換した」と表現するのも狡い気がするが)当然代替バスも採算がとれずに廃止となるパターンが多い。
さすが大河江の川 この辺り、潮近辺でも川幅が広い。ダムかも。
天空の駅:宇津井駅 車で乗り着けカメラで撮影、名残を惜しむ人が多い。
三江線は出雲から広島へ石見神楽がたどった道なので地元「三江線活性化協議会」が各駅に絵看板を設置した。
ぶらり三江線WEB: トップページ
三次駅でも折り返しの10時2分発の列車に大勢のファンが詰めかけ列をなしていた。当然この列車も三両編成だった。
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REMEMBER3.11