紙つぶて 細く永く

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歴史から未来

人の営為の積み重ねが伝統となり歴史に結ばれる・・
なんてことを考えるようになったのは老人としての一歩(いや何歩も)を踏み出したからなのか。
たそがれ清兵衛」という映画を観ていて、ふとこれは歴史の彼方なんてものではない、それこそ近い時代の話なのだと感じた。
映画の最後で清兵衛のかわいがった末の娘いとが両親の墓参りをする。映画前半では5歳か6歳と思われるいとがこの場面では老人となっている。そのいと(岸恵子)の語りを聞きながら思った、幕末に5,6歳だったなら初老の時は60歳としても大正になる私の母が大正9年生まれであるからニアミスをした。同時代を生きた可能性大と感じると歴史としての幕末がすぐそこにある気がするし、母一人を介して幕末の人とつながるのである。なんだか「いと」と現在のfacebookを使ってつながったような感じもする。

久し振りにSNSでさえ繋がらないR君の声を聞いた。以前に伝えたこのblogのことを思い出したようだ。思い出したということはその間見ていなかったことになる。残念な気もするが書き継ごう。
 中学3年、ということは来年高校受験である。親の都合により母子家庭となったR君は、早く就職をしなければと考え就職に有利な高校を受験するらしい。この時期には担任の先生や指導担当の先生が親身になって、生徒のゆく先を考え指導してくれるのだろうから間違ってはいないと思う。小学生の時は学ぶことが好きであったので私も伝えがいがあったし、生来学習能力の高い子であった。その点からいうなら最後まで学ぶ道を突き詰めてほしいとも思うし、いまはそんなことにも相談にのれない立場に歯がゆい思いを抱く。

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生活保護を受けている母子家庭の高校生が、自身の進学のためにとアルバイトでためた95万円を福祉事務所から返済を求められた。そして最終的に進学をあきらめた。
捨てる神あれば拾う神ありである。多くの支援があって福祉事務所に全額を収めた。
ことはひとの善意だけで解決していい問題ではない。
 生活保護の規定では収入がある期間は、その間の支給が減額されるのだろうがこの「福祉事務所」という名を騙った、この官庁はそれこそ鉄の冷血漢なのであろう。
将来性ある人間未来ある人間に接するこころを持たない。この青年が未来の日本にどれだけ貢献するかを見据えないのだろう。そうして未来がひとつ潰されてゆくのだ。
少なくとも請求は母親にすべきだろう。
連帯保証人でもない子息のアルバイト収入まで取り立てるとは往年の悪徳高利貸し、その姿は一連の寅さんシリーズ「夢の中のシーン」でおなじみだが、そのままである。

 名称を板橋区「取り立て事務所」にかえることをお勧めする。

 

REMEMBER3.11

不断の努力「民主主義を守れ」