マーラー5番:アダージェット
京都・国際音楽学生フェスティバル2018に誘われて、5月26日に京都アルティへ行った。
このフェスティバルには、ウィーン国立音楽学校、シベリウス音楽院、パリ国立高等音楽院、ベルリン芸術大学、リスト音楽大学、ミラノ・ベルディ音楽院、チャイコフスキー国立モスクワ音楽院、英国王立音楽院、ジュリアード音楽院、桐朋学園大学という参加校が出場している。
その日は
イタリア:ミラノ・ヴェルディ音楽院
両校の演奏。
チャイコフスキー国立モスクワ音楽院は世界三大音楽院(他にはパリ高等音楽院、ジュリアード音楽院)の一つといわれている。wikiより
光ったのは、トランペットのStepan・Bachevich。華々しく「熊蜂の飛行」を演奏した。
でも、感心したのはミラノ・ヴェルディ音楽院の少し年齢が上(に見える)のピアノ・Lorenzo・Adamoが良かった。
演奏会の最後には、グスタフマーラーのアダージェットが演奏された。
ハープ・ヴィオラ・ヴァイオリンに他校のプレイヤーをまじえての演奏。
「マーラーの交響曲第5番の第4楽章「アダージェット」は、もともとは作曲者が当時恋愛関係にあったアルマにあてた、音楽によるラブレターである」とwikiにある。
マーラー5番:そしてベニスに死す
そして図に乗って、映画「ベニスに死す」を借りた。
ところが何じゃこりゃ・・
主役の「アッシェンバッハ」を演じるダーク・ボガートがなんともはや拙く、まさしく演技していますという感じで映画は最後まで観ずに、途中で放棄した。
ルキノ・ヴィスコンティ監督なので、なにかの間違いかとも思うが、「アルフレッド」との美についての会話など、素人丸出しで台本合わせの演技かと思った。
それにしても酷い。アダージェットを主題に取り上げているので、最初にアダージェットが流れなかなか興味が湧く。でもそのアダージェットが悲しんでいる。
映画評は高いものもあるが、影を負っている主人公、内面から湧き出る美への疑問など役者として演じられているのか、監督はそれを引き出しているのか、おおいに疑問だ。
「作曲者マーラーが当時恋愛関係にあったアルマにあてた、音楽によるラブレター」はこの作品にどういかされたのだろう。
なぜ突然「エリーゼのために」などが作中に出てくるのか、疑問だらけの映画だった。
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しかしマーラー交響曲第五番、この曲がよかったので、後日中古レコードを買い求めた。チェコフィルハーモニーとバーンスタインのウィーンフィル。それぞれ1枚300円
これを「SoundForge」でデジタル変換。再生はPC接続のD-102Aスピーカー。レコードも吸収するデジタルの世界