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保守として何を

それにしても手のひらを返したような持ち上げようだ。昨日までの批判は他人の空似とばかりに、相変わらない二世内閣人事に喧しい声を上げる。

閣僚 1代前 2代前
◆総理:安倍晋三(あべしんぞう) 62 安倍晋太郎 岸信介
《無派閥》(細田派?) 党総裁〈元〉首相・党幹事長▽成蹊大=衆(8)山口4区    
◆副総理 財務 金融=留任:麻生太郎(あそうたろう) 76 麻生太賀吉 吉田茂
麻生派》 〈元〉首相・党幹事長・外相▽学習院大=衆(12)福岡8区    
◆総務 女性活躍:野田聖子(のだせいこ) 56   野田 卯一
《無派閥》 〈元〉消費者行政相・郵政相▽上智大=衆(8)岐阜1区    
◆法務:上川陽子(かみかわようこ)64    
《岸田派》〈元〉法相・少子化相▽米ハーバード大院=衆(5)静岡1区    
◆外務:河野太郎(こうのたろう)54 河野洋平 河野一郎
麻生派》〈元〉行政改革相▽米ジョージタウン大=衆(7)神奈川15区    
◆文部科学教育再生:林芳正(はやしよしまさ)56 林義郎 林佳介
《岸田派》〈元〉農水相・防衛相▽米ハーバード大院=参(4)山口    
◆厚生労働働き方改革(留)拉致(留):加藤勝信(かとうかつのぶ)61 加藤六月  
額賀派》〈元〉1億総活躍相・官房副長官▽東大=衆(5)岡山5区    
◆農林水産:斎藤健(さいとうけん)58    
《石破派》〈元〉農水副大臣・埼玉県副知事▽東大=衆(3)千葉7区    
◆経済産業ロシア経済協力=留任:世耕弘成(せこうひろしげ)54   世耕弘一
《細田派》〈元〉官房副長官首相補佐官早大=参(4)和歌山    
◆国土交通=留任:石井啓一(いしいけいいち)59    
公明党》〈元〉党政調会長・財務副大臣▽東大=衆(8)比例北関東    
◆環境原子力防災:中川雅治(なかがわまさはる)70    
《細田派》〈元〉参院議運委員長・環境事務次官▽東大=参(3)東京    
◆防衛:小野寺五典(おのでらいつのり)57 小野寺信雄  
《岸田派》〈元〉党政調会長代理・防衛相▽東大院=衆(6)宮城6区    
◆官房=留任:菅義偉(すがよしひで)68 菅和三郎  
《無派閥》〈元〉党幹事長代行・総務相▽法大=衆(7)神奈川2区    
◆復興原発事故再生=留任:吉野正芳(よしのまさよし)68    
《細田派》〈元〉衆院震災復興特委員長▽早大=衆(6)福島5区    
◆国家公安防災:小此木八郎(おこのぎはちろう)52 小此木彦三郎 小此木歌治
《無派閥》〈元〉党国対委員長代理▽玉川大=衆(7)神奈川3区    
◆沖縄・北方:江崎鉄磨(えさきてつま)73 江崎真澄  
二階派》〈元〉党副幹事長・国交副大臣▽立教大=衆(6)愛知10区    
◆1億総活躍少子化対策:松山政司(まつやままさじ)58 松山譲  
《岸田派》〈元〉党参院国対委員長・外務副大臣▽明大=参(3)福岡    
◆経済再生人づくり革命:茂木敏充(もてぎとしみつ)61    
額賀派》〈元〉党政調会長経産相▽米ハーバード大院=衆(8)栃木5区    
◆地方創生規制改革:梶山弘志(かじやまひろし)61 梶山静六  
《無派閥》〈元〉党政調会長代理・国交副大臣▽日大=衆(6)茨城4区    
◆五輪:鈴木俊一(すずきしゅんいち)64 鈴木善幸  
麻生派》〈元〉外務副大臣環境相早大=衆(8)岩手2区    

=の後は当選回数と選挙区


19閣僚のうち、親や二代前が選挙で選ばれたという経験者が13人もいる。今話題の朝鮮半島の北側の国と大して変わりないのでは?
私が選挙区民ならまずとっかかりから、二世議員を排除して選択を考える。たとえば選挙区に有権者が数十万人いるとしてその中から数人の二世議員を排除した集団的知性とそうでない集団的知性でどれだけの差が出るか。ましてやこの一年間、選ばれた議員の醜態をいやというほど見たのではなかったか? それに比しても市民は無知ではない。
 閣僚の皆さんそれぞれ「地盤」(親譲りの支持者)「看板」(親譲りの知名度)「鞄」(親譲りの資金源)に優れた方で結構なことだ。日本の将来を明るく描いていただこう。
このあたり「安倍三代」という本が大変参考になる。

 



 政治記者というものはもちろん政治家に密着しているだけに情緒的にならざるを得ないのかもしれないが、この手のひらの返しようでは一部保守からも言われるように、

事実の行方様々な不透明な経緯はあったにせよ、加計学園問題がそれほど重大問題だとは私には思われない。 ただここで私が関心をもつのは、この問題が「事実」をめぐってどうにもならない泥沼に陥ってしまったように見える点である。
 とりわけ、メディアは「事実」を御旗にしている。「事実」といえば、一見、客観的で確定的なものに見える。
 そこで、野党もメディアも、文科省の内部メールを持ち出して、これを「事実」とし、官邸が文科省に圧力をかけたという。
 そうでないなら、「ない」という「事実」を出せ、という。
 出せないのは、安倍首相が「お友達」の便宜をはかるために圧力をかけたからではないか、という。
 メディアが連日、そんな報道をしているうちに内閣支持率が急落していったのである。
 この先、何かのっぴきならない「事実」がでればともかく、現状では、確かな「事実」などどこにもない。
 そして、安倍首相が加計学園の便宜をはかり圧力をかけたといった「事実」はでるはずもなかろう。すべて藪(やぶ)の中なのである。-(異論のススメ)佐伯啓思-

なんてことになる。
 しかしこの論は違うなあ。
 官僚の忖度があったのかなかったのかという事実認定が質されているのだ。したがって忖度=気持ちであるから事実を認定するのは非常に難しい。ただ官僚というものはその事実(≒その場の気持ち)を確定するためにこそ文書を作成したのであり、かつその文書を(故意に)「破棄」したのだ。
 事実(≒気持ち)なんて公衆の前に出てくるわけない。
 でも官僚に、自身の責任である文書を破棄するという、そんなに「勇気」のある官僚はいないんではないかな。
 何なら官僚の住む建物のいわゆる会議室と呼ばれる部屋の隅を見ればいい。それこそ倒れんばかりに積まれた段ボール箱は何なんだろう。

REMEMBER3.11

不断の努力「民主主義を守れ」