紙つぶて 細く永く

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唐詩選

勸君金屈巵
滿酌不須辭
花發多風雨
人生足別離
君(きみ)に勧(すす)む 金屈卮(きんくつし)
満酌(まんしゃく) 辞(じ)するを須(もち)いず
花(はな)発(ひら)いて 風雨(ふうう)多(おお)し
人生(じんせい) 別離(べつり)足(た)る
金屈卮 … 曲がった把手(とって)のついた、黄金のさかずき。
満酌 … さかずきになみなみと酒をつぐこと。
不須 … 「~(スル)ヲモチイズ」とよみ、「~する必要はない」と訳す。
辞 … 辞退。
足 … 多い。
井伏鱒二『厄除け詩集』)
この盃をうけてくれ
レどうぞなみなみつがしておくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
「サヨナラ」だけが人生だ
なお、「花に嵐のたとえもあるぞ」とは「月に叢雲(むらくも)、
花に風(=嵐)」のこと。とかく物事には邪魔が起こりやすいことのたとえ。

http://kanbun.info/syubu/toushisen294.html