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京都市電 第二部

路面電車・京都電気鉄道

京都にはかって総延長100kmほどの路面電車が敷設されていた。

時は1895(明治28)年京都電気鉄道が京都駅南から伏見区油掛までの6.7kmほどを日本最初の路面電車として開通しその後1912年までに南北を貫く伏見線、木屋町線、北野線、堀川線が開設。

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京都電気鉄道の車体動力は米国のG・E社から15馬力のモーター6台を、また車台はデッカー社から同数を購入、車体は東京芝の三吉製作所に発注された。

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京都電気鉄道の路線

京都電気鉄道が開業したのは1895(明治28)年2月

まず京都駅から伏見・油掛駅までが開通、その後すぐに木屋町線、中立売線、北野線と延伸していく。

当時の規則(下記)では路面電車として人家の中、走行できるのは9m以上の道路となっていたので、京電は片側に川が流れ人家が離れている高瀬川沿いの木屋町を選んで通った。

特許命令書レール敷設方法について特許命令書には以下のように書かれていた。
「両側人家連担の箇所道路の幅員は、支持物を除き四間(7.2m)以上、その他は三間(5.4m)以上、往復及び離合線を敷設する箇所で、両側人家連担の処は五間(9m)以上とし、曲線の箇所は、レールの両側に十二尺(3.6m)以上の余地を残す事」
との条件もあり片側が高瀬川であった木屋町が選ばれた。

このころには版籍奉還のあとまだ市というものは成立しておらず、「郡区町村編制法」の下全国のの主な自治体は区とその他の町村となり、京都では上京区、下京区、伏見区(その後町となる)3区とその他の町村が編成された。

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京電申請時路線青破線 1895年なぜか川端から大和大路経由で認可が下りている

京都電気鉄道乗客数

京電は創業から下記のように好評な営業成績となり利益も大きく増え、その後路線網を単線から複線とするなどまさに日の出の勢いであった。

 京都電気鉄道 乗客
年度
1895 1,572,736
1896 197,551
1897 2,203,724
1898 2,481,274
1899 2,907,762
1900 3,654,268
1901 3,814,090
1902 4,573,777
1903 4,169,955
1904 3,553,612
1905 3,168,585
1906 3881,65
1907 5,074,964
1908 8,018,011
1909 14,725,091
1910 16,266,269
1911 18,073,667

下図色付き部分は1911年当時の京電路線図(緑線)と京都市と伏見区の区域

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京電は蹴上の発電所からの電力で動いた。

しかし蹴上の発電所が運用停止になると電車も止まった。

その蹴上発電所は疎水にあり、疎水には藻が繁殖する。

そのため毎月1日と15日は水流を停めて水路の藻刈りをしたので発電が休止となり電車は止まった。

京電はそのため自前の火力発電所を持つようになった。京電は1899(明治32)年、東九条に出力75キロワットの火力発電所を建設。4年後には蹴上発電所からの電力購入を打ち切った。

琵琶湖疎水による電力は路面電車の初速こそつけたが継続的な利用は難しかったようだ。

 京都路面電車の歴史 第1期
開通順 路線 開始駅到着駅 距離km 事業会社
1 1895 2 伏見線 七条停車場南 6.71




伏見油掛
2 1895 4 木屋町 七条停車場北 5.19
岡崎
3 1895 9 中立売 木屋町二条 2.95
堀川下立売
4 1900 5 北野線 堀川下立売 1.38
下ノ森
5 1901 3 出町線 寺町丸太町 1.59
出町
6 1901 4 連絡橋 八条新道 0.67
京都停車場
7 1901 12 堀川線 堀川下立売 1.27
堀川三条
8 1902 2 城南線 堀川押小路 1.0
二条駅前
9 1902 10 堀川線 堀川三条 0.82
四条西洞院
10 1904 8 稲荷線 勧進橋 0.69
稲荷
11 1904 12 西洞院
七条
四条 2.24
京都停車場
12 1912 5 御池線 堀川御池 0.85
二条駅前
廃線 1912 5 城南線 下ノ森 -1.0
北野
13 1912 5 北野線 下ノ森 0.22
北野
総距離 23.7km

そして京都市としての路面電車が走り出し、京電・京都市の並存となる第二期に入る。

路面電車・京電と京都市営の並存

京都市による市電開設が始まり、まず烏丸通の京都駅から丸太町までが開通した。

その後開通順No33まで路線網は旧市街に広がった。

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京電・市電併設路線図
 京都路面電車の歴史 第2期
開通順 路線 距離km 事業会社
14 1912 6 烏丸 塩小路 3.34

丸太町
15 1912 6 千本大宮 壬生車庫 1.5
丸太町
16 1912 6 四条 西洞院 1.4
四条小橋
17 1912 6 丸太町 烏丸 1.56
千本
18 1912 9 千本大宮 丸太町 1.27
今出川
19 1912 9 千本大宮 壬生車庫 0.64
四条堀川
20 1912 11 大宮七条 四条 2.56
烏丸
21 1912 11 今出川 千本 0.59
大宮
22 1912 11 今出川 大宮 0.96
烏丸
23 1912 12 四条 西洞院 0.27
堀川
24 1912 12 四条 四条小橋 0.61
祇園
25 1912 12 東山 三条 1.91
渋谷
26 1913 3 東山 三条 0.65
徳成橋
27 1913 4 東山 渋谷 1.33
七条
28 1913 4 丸太町 熊野 1.73
烏丸丸太町
29 1913 4 東山 熊野 0.22
徳成橋
30 1913 5 烏丸 今出川 1.31
丸太町
31 1913 8 七条 河原町 0.41
烏丸
32 1914 8 伏見 油掛 1.41 京都電
気鉄道
中書島
33 1917 10 今出川 寺町 0.79

烏丸
総距離 48.2km

特にこの時期には京電=1067mm狭軌、市電=1435mm標準軌であったため、双方の路線が重なる、上の表でいうところの9と23路線の建設により四条通の西洞院から堀川間、3と28路線で河原町丸太町-烏丸丸太町間、3と30路線で烏丸丸太町-烏丸中立売間、2と31路線4か所で珍しい3線軌条となった。

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参照 文明開化後の京都とコンクリート

 

2020・21年発表JR各社の決算比較

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各社2021年運輸収入数字後は2020年比
  • JR北海道 
    2020年3月発表決算
    運輸収入「875億円」:赤字「▲521億円
    2021年3月発表決算
    運輸収入「510億円」58.3%:赤字「▲814億円
  • JR四国
    2020年3月発表決算
    運輸収入「260億円」:赤字「▲136億円
    2021年3月発表決算
    運輸収入「146億円」56.2%:赤字「▲231億円
  • JR東海
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1兆4222億円」:鉄道部門利益額「6167億3300万円」
    2021年3月発表決算
    運輸収入「5274億円」37.1%:鉄道部門利益額「▲1819億9600万円
  • JR東日本
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1兆9692億円」:鉄道部門利益額「2540億9500万円」
    2021年3月発表決算
    運輸収入「9543億円」48.5%:鉄道部門利益額「▲6508億2700万円
  • JR西日本
    2020年3月発表決算
    運輸収入「9318億円」:鉄道部門利益額「1054億1200万円」
    2021年3月発表決算
    運輸収入「4807億円」51.6%:鉄道部門利益額「▲2476億3400万円
  • JR九州
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1652億円」:鉄道部門利益額「200億8900万円」
    2021年3月発表決算
    運輸収入「897億円」54.3%:鉄道部門利益額「▲366億1000万円
  • JR貨物
    2020年3月発表決算
    運輸収入「1429億円」:鉄道部門利益額「85億500万円」
    JR貨物
    2021年3月発表決算
    運輸収入「1336億円」93.5%:鉄道部門利益額「▲90億6400万円
  • 2020年7社
    運輸収入合計 4兆7680億37百万円
  • 2021年7社
    運輸収入合計 2兆2515億28百万円  47.2%
    営業損益合計 ▲1兆2306億25百万円