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タテカン、技術、体育

結果としての教育

高等教育の意義を問われる事件が続いて起こる。

大学とはなにか?

そもそもの大学としての存在意義自体を「建学の理念」等で、謳っているところが多い。ちょっと拝見

加計学園詭弁を育むことが本学の目的ではない

当然最初に気に係るところはここ不正に開設された「加計学園岡山理科大学獣医学部」、

「建学の理念」ひとりひとりの、若人が持つ能力を、最大限に引き出して、
技術者として、社会人として、社会に貢献できる人材を養成する。

岡山理科大学は1964年に創設され2014年に50周年を迎えました。
 創立者の加計勉(1923年-2008年)は、戦後間もない広島の地に立ち、原爆投下で一面焼け野原となった惨状を目の当たりにし「資源の少ない我が国を復興させるには、まず教育による人材育成が急務である。
大学を目指す若者たちの一人ひとりの能力を引き出し、最大限に伸ばしたい。」
との思いから、建学の理念として「ひとりひとりの若人が持つ能力を最大限に引き出し技術者として社会人として社会に貢献できる人材を養成する」を掲げました。創立者は「アカデミックな志向と高遠な理想を目指す雰囲気のある学園をつくりたい」との思いを持ち、岡山市内を望む半田山の地に岡山理科大学を設置し、現在に至っています。
岡山理科大学獣医学部これまでの日本の獣医学部では卒業生の約半数が小動物の診療分野に就業している一方で、ライフサイエンス研究に携わる専門家や、国際的な視野をもって地域の危機管理などに対応していく公務員獣医師が不足しているのが現状です。
そこで、本学ではこうした分野に貢献できる専門獣医師を養成するため、コアカリキュラムに加えて、独自のアドバンスト教育を行い、ニーズが高まっている分野で活躍できる人材を輩出していきます。

建学の理念にある、「ひとりひとりの、若人が」、「 技術者として、社会人として」

若人に期待し、最初に「技術者を養成」と技術系の学生を育てることを主眼としている。
 言葉ではなく技術がメインです。

理事長は他大学文系学部出身なのでまず置くとして、決して官僚を弄びその政策を左右するような詭弁家を育てることは本学の教育目的ではない。

でも、「コアカリキュラムに加えて、独自のアドバンスト教育を行い、ニーズが高まっている分野」なんて言葉使い、学生に理解しにくく、ほわっと伝える横文字憎いね。

詭弁技術への第一歩が窺えるし、その萌芽が職員や教授を中心にあちこちに育っている。

詭弁でも千両箱を獲得したらこっちのものだという意気はすごい。

京都大学ノーベル賞よりも地域との調和を第一に

続いてタテカン問題で自由の学風が揺れる京都大学

京都大学基本理念京都大学は、創立以来築いてきた自由の学風を継承し、発展させつつ、多元的な課題の解決に挑戦し、地球社会の調和ある共存に貢献するため、自由と調和を基礎に、ここに基本理念を定める。

研究
  • 京都大学は、研究の自由と自主を基礎に、高い倫理性を備えた研究活動により、世界的に卓越した知の創造を行う。
  • 京都大学は、総合大学として、基礎研究と応用研究、文科系と理科系の研究の多様な発展と統合をはかる。
教育
  • 京都大学は、多様かつ調和のとれた教育体系のもと、対話を根幹として自学自習を促し、卓越した知の継承と創造的精神の涵養につとめる。
  • 京都大学は、教養が豊かで人間性が高く責任を重んじ、地球社会の調和ある共存に寄与する、優れた研究者と高度の専門能力をもつ人材を育成する。
社会との関係
  • 京都大学は、開かれた大学として、日本および地域の社会との連携を強めるとともに、自由と調和に基づく知を社会に伝える。
  • 京都大学は、世界に開かれた大学として、国際交流を深め、地球社会の調和ある共存に貢献する。
運営
  • 京都大学は、学問の自由な発展に資するため、教育研究組織の自治を尊重するとともに、全学的な調和をめざす。
  • 京都大学は、環境に配慮し、人権を尊重した運営を行うとともに、社会的な説明責任に応える。
(平成13年12月4日制定)

 

京都帝国大学としての当時から、東京帝国大学と比べ、学生の人格を認め、個性を尊び、真理愛好の精神を涵養せんとの深き意から「自由の学風」は追及されていた。

(その当時から東大を引き合いに出すと、決裁は通りやすかった・・)

しかし、毎年の運営費も削減され、21世紀にふさわしいものとして人類共同体との関係を視野において自由を捉えるべきであるという意見もあり、 かつ内閣官房からも、官僚には多々忖度を求められるという世情も鑑み、「責任ある自由」などが代案として考えられていた。
自由は、人類共同体との関係を視野においた自由、と指摘していたが、最終的に それが、「京都大学は、開かれた大学として、日本および地域の社会との連携を強めるとともに、自由と調和に基づく知を社会に伝える」とまとめられた。
「人類共同体との関係を視野において自由」から

「日本および地域の社会との連携を強めるとともに、自由と調和に基づく知を社会に伝える」

と小さくまとめられた。

言葉の上からも、「人類共同体と自由」という発展的な自由から「自由と調和」と制限された自由と定義された。

ノーベル賞に輝く、iPS細胞の山中伸弥教授は神戸大学医学部出身である。

そして横断歩道が赤信号でも車が来なけりゃ渡る、と無意味な束縛を嫌う。

神戸大学の理念にも「真摯」「自由」「協同」と自由が含まれる。京大は自由の本家を他校に譲る策略を練っているのかも。

今後京都大学ノーベル賞よりも地域との調和を優先して求める方針です。

どうもお金と、忖度には弱いんです。

 

日本大学武闘系命です。

そしてフットボール問題から大学の組織体質自体が問題になる日本大学

日本大学の目的及び使命 憲章
    日本大学は、本学の「目的及び使命」を理解し、本学の教育理念である「自主創造」を構成する「自ら学ぶ」、「自ら考える」及び「自ら道をひらく」能力を身につけ、「日本大学マインド」を有する者を育成する。
日本大学は 日本精神にもとづき 道統をたつとび 憲章にしたがい 自主創造の気風をやしない 文化の進展をはかり 世界の平和と人類の福祉とに 寄与することを目的とする 日本大学は 広く知識を世界にもとめて 深遠な学術を研究し 心身ともに健全な文化人を 育成することを使命とする。
「道統」朱子学儒学の正統であるとする主張

(注)日大の「目的及び指名」には「憲章にしたがい」とあり、「憲章」には「目的及び使命を理解し」とある。

「道統をたつとび」、なんて誰も理解できない言葉をつかい、かつ「目的」と「憲章」のいたちごっこで、螺旋状に思考が奈落に低迷するよう、また言葉の判断に苦しむ内に、形勢を優位に持ち込むなんてことは考えていない(ですよ)。

要するに大学としては思考は求めない、体育がメインです。

歴史が物語っています。 日大闘争年表

こちらは忖度なんて、ないです。まず字が読めません。(あこれは学習院大だったか)

純粋な武闘系です。

高等教育の意義

それぞれ立派な理念を掲げてある。

これらの大学に入るのは高校を卒業した18才の生徒。それから見つめ直すと、加計学園以外の大学理念は立派すぎて難しすぎるのでは・・

(中学・高校は「生徒」、高等教育で「学生」)

学生というよりも社会にたいして宣言しているのかな。

社会の中での大学存在意義をうたっているのだろう。

各校立派な理念で結構なこと。しかし理念に終わって、教育研究に生かされなければ絵にかいた餅だ。

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近年では7割以上が高等教育へ進む。

社会人として高等教育までの過程で何を学ぶか、大学として何を教えられるのかが問われる。

REMEMBER3.11