(2017年4月旧シリーズ名「鉄道運賃はこのままでいいのだろうか」をタイトル変更しました
JapanRailPass
日本では外国からの観光客に向けてジャパンレールパスなるものがある。
JAPAN RAIL PASSとは? | ジャパン・レール・パス | JAPAN RAIL PASS
ジャパン・レール・パスは、JRグループ6社が共同して提供するパスで日本中を鉄道でくまなく旅行して回るのに最も経済的なきっぷです、とうたっている。購入に際して規定は厳格で以下のようになっている。
しかしいわば、上記に当たらない人が申請購入する場合の除外規定であり、大多数のまっとうに適合する外国からの訪問者にとっては関係のないことである。
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この切符もやはり紙切符になっている。
引換証のおねだん(2016年3月現在)
種類
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普通車用
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区分
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おとな
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こども
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おとな
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こども
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7日間
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¥38,880
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¥19,440
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¥29,110
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¥14,550
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14日間
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¥62,950
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¥31,470
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¥46,390
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¥23,190
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21日間
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¥81,870
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¥40,930
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¥59,350
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¥29,670
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特に観光客の多い京都駅烏丸口改札では係員のいる改札口でよく見かけるのだが、グループの場合いつも混雑長蛇の列が続く。
東海道・山陽・九州新幹線の「のぞみ」号・「みずほ」号は、自由席・指定席ともに、ジャパン・レール・パスでは利用できません。
「ひかり」号・「さくら」号・「こだま」号・「つばめ」号をご利用ください」
となっている。なぜのぞみ・みずほを除外するのだろうか。外国からの観光客である、ホスピタリティの観点から乗車できるならこの制限はなくてもいいのでは。
のぞみ・ひかり・こだまの料金はどうなっているか、東京から新大阪の場合で比べる。
料金 | のぞみ | ひかり | こだま |
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運賃 | 8750円 | 8750円 | 8750円 |
自由席 | 4870円 | 4870円 | 4870円 |
自由席料金合計 | 13620円 | 13620円 | 13620円 |
指定席 | 5700円 | 5390円 | 5390円 |
指定席料金合計 | 14450円 | 14140円 | 14140円 |
東海道新幹線のぞみ・ひかり・こだまの所要時間と停車駅と料金の違い
指定席に差がでるが運賃・特急料金は全く同じ。
ジャパンレールパスがこのようになった経緯を推理するに、コスト的な面からの制限ではなくメインで走らせるのぞみ・みずほは遠慮いただき、それ以外の利用をすすめるということなのかもしれない。
JRといえども官僚的体質を備えているので案外これは、内部的にだれも指摘しない触らない旧来からの慣習になっているのではないか。
ここは単純にのぞみ・みずほに乗車の場合指定席の差額を徴収すればいいだろう。(現在の規定ではのぞみ・みずほに乗車の場合、乗車区間の乗車券と特急券を別途買わなければならない。これはパスそのものに比してかなりの割り増し料金になる)
混雑した改札で改札職員が丁寧に対応しているとは思えない。複雑な上記の規定を咀嚼し説明できているのであろうか。
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ジャパンレールパスの発行窓口は置くとして、改札をICカード化すれば各駅の改札では自動改札により切り分けが簡単になる。そしてここでも青春18きっぷと同じように全国のIC自動改札機が設置された公共交通機関で利用可能となり利便性がうんと増す。
しかし「青春18きっぷ」や「ジャパンレールパス」等は通常の交通系ICカードと同じ使い方では混乱し乗れない。このような切符を購入したという勘定科目が別途必要になる。
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