第2日
みくりが池温泉を7時過ぎに出発。朝室堂バスターミナルまでの道は凍結であった。
宿のフロントに簡易アイゼンを求める人もあった。しかしスニーカーで大丈夫だろうと出かけた。
途中少し滑りはしたが無事室堂ターミナルに7時30分到着。
昨日立山駅では室堂往復のキップを買い求めていた。
室堂から黒部経由、信濃大町までは一人7030円の運賃。しかし、室堂富山間は3530円
そこで金額的に安い富山経由東京へと考えていた。
本来ならここから立山へ戻るバスに乗るはずであった。
しかし時間を調べると、室堂から立山方面始発バスは8時00分発その後富山到着は10時過ぎ
そしてその時間では東京到着が21時になる。やっぱり「時は金なり」黒部へ出ることにした。
その場合トロリーバス室堂出発が7時45分。慌てた。
駅員の説明では立山で買い求めた切符はJAFによる1割引切符のため解約も清算もできないとのこと。
そんな中窓口の女子職員が親切にも「上司に相談してみます」といってくれた。
その間も時間は経過し、無情にも「ここで乗車を打ち切ります」とのアナウンスが流れた。
結果的に立山までの運賃を捨て、信濃大町までの料金を払った。
次の出発時間は8時15分。ほどなく乗車時間となり、美女平や弥陀ヶ原に宿泊した人たちも合わせて10人程度で出発。
10分ほどで大観峰へ到着。ここは標高2315mとあるがこちらも少ないが雪景色であった。
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日本初の氷河と認定されたとのことで売られていた「氷河あめ」を買い求めた。その氷河が前方尾根に見える。
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大観峰からはロープウェイ。このロープウェイがこの時期の一番のポイントかもしれない。
青空と白い雪と紅葉の三段紅葉が窓の外に広がる。2315mから1828mの黒部平まで降りるロープウェイ。
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眼下に三段紅葉が展開する。黒部平からはさらにケーブルカーで黒部湖へ。
思えば黒部第四ダム建設初期の工事ではこのルートで資材を運びこの黒四ダム(クロヨン)はできたのだろう。
昨日乗った立山ケーブルカーは車体の前(後?)に資材を載せる貨車?が着いていた。
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高所恐怖症である私は谷底深く切り立ったダムの堰堤を覗けないままカメラは遠景に構えた。
外国からの観光客が多いと聞いていたが、この時間朝9時まだ人影は少ない。
それでも孫をつれた祖父が手を引かれ楽しそうに会話をしていた。
ダム湖は静かで、遊覧船?が水面を切って進んでいた。私的には黒四ダムは通過点で先を急ぐ。
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ここからはトロリーバスに揺られ扇沢駅へ。
このトロリーバス(立山トロリーバスも同じ)は電気で動く。走路上に電車のように架線が張られている。
ポールをたて架線から電気を引き込む。環境に配慮し、排ガスを出さない工夫から電気自動車になっている。
扇沢行きのトロリーバスは1両に10人程度の乗客であったが対行する車両(黒四ダム行き)は2,3両が連なりそれも満員であった。立山室堂は紅葉には遅かったが、黒部にはこの時期10月は紅葉を求めて多くの人が乗り込んでくるのだろう。
16分で扇沢駅に着いた。同乗者の殆どはここからマイカーで散らばってゆく。
富山電鉄立山駅からこの扇沢駅まで車の回送サービスがあるそうだ。
10時発の信濃大町行きバスはわれわれ二人きりであった。
途中駅で2名ほどの乗客はあったが40分間ほとんど貸切であった。信濃大町駅からは大糸線で松本まで行く。
沿線に冠雪した常念岳や穂高が迫ってくる。遠くには槍ケ岳が見えていた(と思う)
松本駅で昼食。12時40分発の中央本線で小淵沢まで行き、そこで高尾行きに乗り換え。夕方5時に無事国立に着いた。
立山から富山に戻るコースであれば、夜9時にはなっていたので連続する3日しか使えない秋の乗り放題キップではゆったりと時間を使えないこんな行程も組まざるを得ない。
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*最後に途中チラッと富士が顔を覗かせていた。
終
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