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「イヴァンよお前にやる花はない」プラハの花屋

エネルギー感覚

エネルギーについて

昨年来東京を訪れる機会が数度ある。
東日本震災から2ヶ月後に訪れた。
そのときに町の様子が以前とは全く異なっていた。
各商店のネオン看板は消灯され、駅の照明も暗かった。
特に驚いたのは、スーパーの看板照明が消され店内照明も暗かったことだ。
最初は閉店していると感じた。
電車にのれば各車両の窓が数箇所開いている。5月のさわやかな風が吹き込んでいた。
店頭や町のここかしこには「東北がんばれ募金箱」のようなものが置かれていた。

それでも計画停電となり、電力使用制限令が実施された。
そしてどのような結果になったか。

東電の計画停電,節電のかけ声に正直にかつ誠実に応えてきた東電管内の電力使用者は,産業界もに家政側も一生懸命に電力を節約し,電気という資源を最大限に大事に使っている。
もとはいえば《殿様商売》の東電が,不注意かつ不埒にも福島第1原発事故を惹起させたがために,そのツケだけがわれわれ庶民の双肩に負担としてのしかかってきている。
 下記は東電管内における今年(2011年)7月中の,それも毎時次元で記録した「各日における電力最大使用量」。

最大電力使用量:単位万kw 2011/2010
1 4171 4900 85.1%
2 3735 4916 76.0%
3 3885 4083 95.2%
4 4388 4278 102.6%
5 4350 4984 87.3%
6 4237 5057 83.8%
7 3858 4802 80.3%
8 4144 4947 83.8%
9 4243 4739 89.5%
10 4162 4166 99.9%
11 4595 4073 112.8%
12 4538 4808 94.4%
13 4535 4537 100.0%
14 4540 4775 95.1%
15 4627 4963 93.2%
16 4341 5249 82.7%
17 4280 4529 94.5%
18 4375 4304 101.6%
19 4142 4870 85.1%
20 3120 5726 54.5%
21 3299 5918 55.7%
22 3265 5965 54.7%
23 3300 5999 55.0%
24 3550 5250 67.6%
25 4103 4740 86.6%
26 4042 5598 72.2%
27 4101 5666 72.4%
28 3897 5596 69.6%
29 3849 4886 78.8%
30 3616 5053 71.6%
31 3341 4768 70.1%
       
Total 124629 154145 80.9%

注記)イ) 2011年7月1日は金曜日,2010年7月1日は木曜日から始まるので,少しみにくいが,1日分ずらして比較するとよい。
ロ)なお,梅雨明けは2011年が7月9日ころ,2010年が7月17日ころである。
ハ)2010年は7月23日に電力最大使用量 5999万kwを記録していた。
 そこで,梅雨明け後の2011年〔今年〕7月下旬と2010年〔昨年〕7月下旬における該当各日を,曜日を調整するかたちに並べて対比してみた。以下に出てくる「比率:%」のうち,最小で2011年7月20日の52.72%,最大で2011年7月28日の79.76%である。
この開きはもっぱら,対比した該当日の平均温度(観測地点は東京)に原因している。
震災後2011年7月と震災前2012年7月の最大電力使用量対比 最高気温
2011年7月19日 火曜日 4142万kw 2010年7月20日 火曜日 5726万kw 72.34% 29
2011年7月20日 水曜日 3120万kw 2010年7月21日 水曜日 5918万kw 52.72% 29
2011年7月21日 木曜日 3299万kw 2010年7月22日 木曜日 5965万kw 55.31% 24
2011年7月22日 金曜日 3265万kw 2010年7月23日 金曜日 5999万kw 54.43% 24
2011年7月23日 土曜日 3300万kw 2010年7月24日 土曜日 5250万kw 62.86% 28
2011年7月24日 日曜日 3550万kw 2010年7月25日 日曜日 4740万kw 74.89% 30
2011年7月25日 月曜日 4103万kw 2010年7月26日 月曜日 5598万kw 73.29% 32
2011年7月26日 火曜日 4042万kw 2010年7月27日 火曜日 5666万kw 71.34% 30
2011年7月27日 水曜日 4101万kw 2010年7月28日 水曜日 5596万kw 73.28% 32
2011年7月28日 木曜日 3897万kw 2010年7月29日 木曜日 4886万kw 79.76% 29
2011年7月29日 金曜日 3849万kw 2010年7月30日 金曜日 5053万kw 76.17% 29
2011年7月30日 土曜日 3616万kw 2010年7月31日 土曜日 4768万kw 75.84% 30
2011年7月31日 日曜日 3341万kw 2010年8月1日 日曜日 4690万kw 71.24% 25
 電力需要が減った理由は,大きくふたつの要因に求められる。
ひとつは,今年は〔7月段階においては〕東京都心で35度を超える猛暑日がなく,冷房需要が増えなかったこと,
もうひとつは「大口需要家が要請を上回る節電をしてくれたことである。
多くの企業が制限令で求められている15%を超える節電を実施している。
この努力たるや涙ぐましいほどである
[これらは以下のブログに詳しく掲載されている。
http://pub.ne.jp/bbgmgt/?entry_id=3814342]

こちら関西ではまだそこまでの徹底はできていない。
通勤で使うJRは冬季の暖房が終わった翌日から送風が始まり、数日後にはエアコンが入れられた。
町のスーパーでは煌々と照明がたかれた看板が輝き、
くまなく明るい照明がゆき届いている。

節電目標は昨年比何%と掲げられるが、例えば毎日エアコンを使っていた家庭と、ほとんどエアコンを使わない家庭で同じ「昨年比何%」削減目標は無理がある。
総体で昨年比マイナス15%を目標にすべきである。
東京大学のHPには1時間毎の節電比率が表示されている。
注視しているがほぼ昨年比「50%前後」が多い。以下URL(修正一昨年比でした)
     http://www.u-tokyo.ac.jp/index_j.html

政府はマイナス15%の節電目標を達成されることを恐れている、としか考えられない。
「大飯」が動かずマイナス15%が達成され市民生活が事なきをえることを恐れている、としか考えられない。
原子力ムラの論理が勝っているのか?
原発廃止の動きに強い歯止めがかかっている。
首相は地元の意向を重視という大義名分を掲げ、まず地元の決議を要求した。さも引き金は「地元」がひきましたよ、というスタイルをとりたいのだろう。
地元は地元で、まず「大飯原発再起動」を「了承」しなければ、電源三法交付金を受け取れない。
最終的に引き金を誰が引いたのかをあいまいにして、
そして原発が稼動される。

電力会社は販売電力量に応じ、1,000キロワットアワーにつき425円を、電源開発促進税として国に納付しています(電源開発促進税法)。このうち、 190円が電源立地勘定で、235円が電源多様化勘定(2003年10月法改正により「電源利用勘定」に名称変更)となります。2003年予算で、この税の総額は4855億円になります。(電源開発促進税率は、今後段階的に引き下げられる予定。)
 もちろん最終的にこの税金の負担は、消費者が電力料金に上乗せされて支払っています。
 納められた税金は、特別会計に組み込まれ、発電所など関連施設の立地及び周辺市町村に対し交付金などの財源にあてられます(電源開発促進対策特別会計法)。
以上URL参照http://www.nuketext.org/yasui_koufukin.html

この総理はどちらを向いて政治を司っているのだろう。財務省や欧米諸国がまず念頭にある。そして混乱に乗じて、「TPP」加入をなし崩しに進める。
政治とは決断力である。
しかし、正しい決断には深い知性=教養が必須である。
むやみに旧勢力と妥協をくりかえすだけの指導者に教養はあるのであろうか。
悲しいかなわれらが戴く「指導者」は決断と妥協(日和見主義)の違いが判らないほど教養のかけらもないことが事実のようである。
歴史はどのような落胤をおすのであろうか?