紙つぶて 細く永く

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20100907_0552

88歳米寿で恩師が亡くなった。中学生のときから間断なくクラス会が
続き、数年毎に年齢を重ねてゆく姿を見てきた。
中学生という多感な時代に眺めていた、厳しい指導の恩師から、
少しずつ変わりながら必ずクラス会には参加いただいた。
一昨年の米寿を控えたクラス会の中では柔和な姿で、戦(いくさ)に
参加した時代の想い出、復員し教職に着いたときの想い出、最初に
担任したのがわがクラスであったこと、その後のクラス全員の長い
(思えば47年にもなる)人生とのふれあいなど、じっくりと聞く
ことができた。
卒業の機会に「I君もっともっと本を読みなさい」と声をかけて
いただいたことが今又よみがえる。
思えば、クラスの担任であったときからヘビースモーカーであった
ように思う。
昨年も、検査入院をしているとの話を聞きながらも真冬のクラス会に
無理に参加いただき全員で記念写真をとった。
思えばそのときに見た帰りのタクシーに乗る後姿が最後であった。
クラスのひとりひとり夫々の47年を見つめていただいた、
夫々の生き様や、苦しみを柔和な目でじっと見つめていただいた。
クラス全員のその重みにけっして負けない大きな存在であった恩師
が亡くなった。
人生の危機にはご家庭まで押しかけ、
答えのない相談にのっていただいた。

悲しい知らせを、分け合って連絡する中に、
同級生の一人も血液型不適合で
輸血が間に合わず死去との返事があった。
クラスで体も一番大きく一番健康で野球の好きな男であった。
よく話し、時には寡黙になり、酒を愛し、
生まれた地を愛し、棲み続けた。

命の軽さと、命の重さ、命の悲しみと、命の輝かしさ

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