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日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 57 線路は続く23

線路は続く 目次

鉄道 ICカード導入のメリット

日本全国ではまだ交通系ICカードの普及地域は広くない。

その交通系ICカードを事業者が導入するようになる方策はあるのだろうか?

私は未来に向けて鉄道事業には交通系ICカードを広げる道しかないと思っている。

そこで交通事業者がICカードを導入することによるメリットはどのあたりにあるのであろうか。

以下に上げてみた。

多様な券種のIC化による高水準なサービスの提供
  • 乗継・回数・高齢者割引や1円単位の運賃等、柔軟な運賃設定が可能
  • 駅の改札通過やバスの乗降に要する時間の短縮、
  • 幹線の鉄道・路線バスとフィーダー輸送の路線バス等との間の乗換抵抗の抑制等による利便性の向上が図られる。
  • こどもパス、敬老パス、障害者パス等の福祉サービスへの展開
  • クレジット&キャッシュカード、学生・社員証オートチャージ機能等追加
  • 電子マネー機能の活用によるビジネスの拡大
運賃収受の自動化に伴う運用負荷の軽減
  • 係員による運賃・定期券等の確認作業解消
  • 正確かつ確実な運賃収受の実現
  • 現金の取扱減少による乗降時間短縮や現金管理に関する人的負荷の軽減
  • 改札の高速処理によるホームやコンコースにおける滞留時間の解消
  • IC化に伴う複雑な定期券ルールの整理
  • 前払いによる財務メリット 
効果的効率的な輸送の実現に向けた経営革新ツールとしてのODデータ活用
  • 定期券、福祉サービスのIC化による全券種のOD取得
  • GISデータとの関連付けによる多角的な分析・検討の実施
  • 経路・便数・乗換箇所・接続時間等、データに基づく運行ダイヤの改善
  • ベンチ設置数等の施設整備への活用や新たなビジネスの創出

特にコストの削減面では

リユース可能で非接触式のICカードの特性によるコスト削減
  • 環境負荷の軽減
  • 磁気式カードの発行廃止によるコストの削減と環境負荷の軽減
  • 磁気式と比較し可動部が少ないことによる保守コストの削減

というようなことが考えられる。 参照

利用者にとっては異なる乗車券をその都度購入するという煩雑さから解放され、一枚のICカードで多くの異なる会社路線に乗車することができおおいに利便性が高まる。

さらに運行会社にとっては確認作業量が減ることによる等により人件費の削減が可能になること、また「前払いによる財務メリット」すなわち乗車よりもかなり前に運賃収入が得られる金利収入や手元流動性が増える等鉄道会社に大きいメリットを持たせる。

(ひそかに思うことは使われなくなったICカードに残る残額は、鉄道会社にとって隠れた寄付金となる。いやカード発行会社だな)

いいことづくめのICカードであるがその導入にかかるコストはどの程度なのか?

 

ICカード対応自動改札導入費用

鉄道会社へのICカード対応自動改札の導入費用はどの程度か、

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試算1
国交省調べICカード導入費用 (2015年)の調べでは以下になる。

(鉄道各社)

JR東日本(424 駅) 総額 460 億円 (設備更新経費約 330 億円、システム関係経費 130 億円) 一駅当たり1億0850万円

JR西日本(253駅) 総額110億円 一駅当たり4350万円

阪急電鉄 総額 30 億円

京阪電鉄(56 駅) 総額 23 億円 一駅当たり4110万円

大阪市交通局 総額 46 億円

パスネット加盟各社(1098駅) 総額 130 億円 一駅当たり1184万円

平均 一駅当たり3950万円(加重平均)

(バス各社)

長崎県バス各社(1400 両) 総額 8 億円

鹿児島県バス各社(1050 両) 総額 8 億 6 千万円

共通バスカード各社(13000 両) 総額 100 億円

平均 一両当たり75万円(加重平均)

鉄道会社については駅間距離や路線の長さによってばらつきが考えられる。

それを考慮して考えるなら、駅数が少なく、路線の長さが短い鉄道は総額も比較的低コストになる傾向がみられる。

また一駅あたりの計算であり、多くの場合一駅に複数台数設置されるが台数当たりのコストは明らかではない。

(まあ一千万円以上はするだろう)

試算2

交通系ICカードの普及・利便性拡大に向けた検討会

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【方策A】は「10カードへの参加」

【方策B】は「地域カード+10カード片利用=利用許諾」

10カードKitaca、Suica、PASMO、TOICA、manaca、ICOCA、PiTaPa、SUGOCA、はやかけん及びnimoca
10カード片利用片利用とは10種類の交通系ICカード(10カード)は地域独自カードの導入エリアで利用できるが、 地域独自カードを10カードのエリアでは利用できないという仕組み


a社 【方策A】 バス 43 台 8500万円 運賃機等を代替。
b社 【方策A】 バス 76 台 9800万円 運賃機等を代替。
c社 【方策A】 バス 354 台  3億1300万円 運賃機等を一部改修。
d社 【地域独自】 バス 169 台 2億8000万円
     運賃機等を代替。地域独自カードのシステムを含む。
e社 【地域独自】 バス 129 台 2億6100万円
     運賃機等を代替。地域独自カードのシステムを含む。
f社 【方策B】 バス 137 台 1億3800万円
     運賃機等を一部改修。10 カードへの接続システムは既存のため費用発生せず。
熊本県バス協会等【方策B】バス 約1000 台+私鉄(18 駅、8 編成) 約8億円
     運賃機等を一部改修:約6億円
     10 カードへの接続システム:約2億円
注:a社~f社は、交通系 IC カードのの新規導入又は大規模更新を行った案件のうち主なものを掲げている。

a社~f社プラス熊本県バス協会のバス部分 平均 一両当たり129万円(加重平均)

2011年~2014年の地域公共交通確保維持改善事業による導入支援実績より。

なお、熊本県バス協会等に対しても、地域公共交通確保維持改善事業により、一部導入支援を行っている。

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http://www.mlit.go.jp/common/001141750.pdf

上記10カードとの利用環境を満たせば補助金が出る。参照

特に地方における中小鉄道ではほぼワンマン運転であることから車内にJRバスと同じようなICカードリーダーライターの設置は可能である。

線路は続く 目次

2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11

日本の鉄道はこのままでいいのだろうか 56 線路は続く22

線路は続く 目次

交通系ICカード 車内のリーダーライター

最近JRバスに乗る機会が増えた。

そして気づいたのは、西日本JRバス車内には、ICカードリーダーライターが設置されている。

車内でチャージが可能だ。

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JR西日本バスHPより

調べると全国でも西日本JRバスと同じように車内にICカードリーダーライターを設置しているバス会社が多数出てきている。

同様にJR西日本の境線でもワンマンカー車中に車載型IC改札機が設置され、この2019年3月から運用されている。境線「ICOCA」エリア拡大

この境線の車載型IC改札機ではチャージが出来ないようだが、前述したJR西日本バス車内のICカードリーダーライターではチャージも可能になっている。

ライター機能でICカードにチャージデータを書き込むので、バス走行中というホストサーバーと通信できない環境でのチャージが可能ということだ。

書き込まれたデータは次回ホストサーバーと通信が可能なICカードリーダライターに接触したときにサーバー側に送信・同期される、ということになる。

カードを「読む」

交通系ICカードを「読む」ということは以下のような作業を行うということになる。

「ICカードを「読む」」 「入口」の場合
  1. 「入場用」の改札の場合、入場記録があり退場の記録が無ければエラー
  2. 自動改札機にカードを接触させると定期券のエリア内か否かを確認
  3. 定期券のエリアかつ有効期限内なら入場記録を記憶し処理終了
  4. 定期券でなければ入場記録有無を確認する。
  5. ICカードに最低区間運賃分の残高が無ければ入場を拒否
  6. 残高があれば入場駅名と入場時間を記録し処理終了、
「出口」の場合
  1. 入場記録があれば接触させた自動改札機までの運賃計算
  2. 残高が不足すればエラーで処理終了、
  3. 残高不足でなければ引き去り残額を記録し処理終了
  4. 通勤定期の期限切れであればプリペイドからの引き去り(でいいか否かをたずねる)
  5. エリア外であれば通勤定期の最後から出場駅までの区間運賃を計算し
  6. プリペイド金額から引き去り処理終了
  7. プリペイド金額が不足するなら、警報を出してチャージを依頼し処理終了

はエラーとなる項目

参照

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この小さな端末でも上記出口の処理が可能となる。

ICカード化初期にはエラーの場合ゲートを閉じるという操作が必要だったが、現在はエラーとなったICカードで改札を出てもは次の入場機会に入場ができない、というペナルティで解決する方法を取り入れた。

このことにより自動改札機は随分簡略化されることになった。

今までは駅改札口通過時に改札をするという従来からの慣行通りに「駅」というところに自動集改札が設置されてきた。

そこには上記、ホストサーバーとICカードの同期をリアルタイムで行うことがセキュリティーやシステム維持からも好ましいという思想があったのかもしれない。

しかしICカードの元になるフェリカにはかなりのセキュリティーを持たせていることから、屋上屋をかさねることは無駄でもある。

 

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接触型と非接触型 交通系ICカード「ICOCA」の現状についてより

 

JR西日本の車載型IC改札機はホストサーバーとICカードの同期がリアルタイムでできない、ということがセキュリティー上からの仕様規定になっているのかもしれない。

しかしJR各社ともレールの横には通信ケーブルが走っている。

この通信ケーブルは一応業務用ということになっているようだが、かってはこの線を使い電電公社と競い合って全国即時通話網を構築した。

電々公社と国鉄が全国即時通話網の構築を競い合うことになり、1961年(昭和36年)、国鉄は電々公社よりも早く、全国マイクロウエーブ網・自動交換機による全国ダイヤル即時通話を完成させ、座席予約システム放電破壊式プリンタによる文書伝達システムや、初代貨物運用システム(IBM製)の運用を始めた

 参照 「日本テレコム」

 参照 鉄道電話

新幹線や成田エクスプレスでは車内無線LANも実用化されていることだし、今後はこの線路の横にある通信ケーブルとの「ラストワンインチ」接続・普及が課題となる。

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交通系ICカード交通系ICカード「ICOCA」の現状についてより

参照 交通系ICカードの普及・利便性拡大に向けた検討会 とりまとめ

 

「線路は続く」目次 に戻る

 

2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11

列車「和」

列車 和:なごみ

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列車 和 なごみ

東京駅で「和」(なごみ)に遭遇した。

ものものしいほどの駅員数で車窓にはブラインドがしっかりと下りていたが、でも表情は和んでいた。

試運転との表示だったので、技術的な確認運転らしい。

噂では茨城国体開会式への準備ということらしい。

VIP送迎かな・・

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列車 和 なごみ

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列車 和 なごみ


行も帰りも上野東京ライン宇都宮線で人身事故が発生とのことだった。

路線距離が長いので比較にはならないが遅延率は高いのではないかなあ。

東京圏遅延証明書発行日数

  路線名 月(平日20日間)当りの
遅延証明書発行日数(日)
営業キロ
 (㎞)
最混雑
時本数
(本/h)
発行時間帯
(発行条件)
合計(対前年比) 10分以下 10分超~
30分以下
30分超
JR


中央・総武線各駅停車
三鷹~千葉)
19.2(0.1) 7.8 9.60 1.7 70.5 26 7:00~11:00
(概ね5分以上の遅延で発行)
宇都宮線・高崎緩
(上野~那須塩原神保原
19.0(0.6) 6.9 9.40 2.7 214.1 14
中央快速線中央本線
(東京~甲府
18.8(0.5) 7.7 9.10 2.1 134.1 30
埼京線川越線
(大崎~新宿~武蔵高萩)
18.2(0.2) 6.9 8.60 2.6 63.9 19
横須賀線総武快速線
(大船~東京~稲毛)
18.1(0.2) 8.8 7.50 1.8 85.3 19
東海道線
(東京~湯河原)
17.8(0.4) 5.9 10.10 1.7 99.1 19
京浜東北線根岸線
(大宮~大船)
17.7(0.3) 9.5 7.00 1.2 81.2 26
山手線(全線) 17.0(0.9) 9.6 6.70 0.7 34.5 23
常磐線各駅停車
(綾瀬~取手)
15.1(-1.5) 10.5 3.90 0.7 29.7 24
青梅線
(西立川駅発車時の遅れ)
12.7(-0.1) 6.6 5.50 0.6 37.2 17
常磐快速線常磐線
(上野~羽鳥)
11.5(-2.1) 6.2 4.60 0.7 88.7 19
京葉線
(東京駅発車時の遅れ)
10.9(0.4) 7.2 2.80 0.8 43.0 23
武蔵野線
(府中本町~西船橋
10.4(-1.5) 7.7 2.10 0.7 71.8 15
横浜線
(東神奈川~八王子)
9.3(1.6) 5.7 2.80 0.8 42.6 19
南武線
(川崎~立川)
7.3(-0.4) 5.3 1.5 0.5 35.5 25

東京圏の鉄道路線の遅延「見える化」(2017年度)より

JR東日本で2位だった。

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富士山A

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富士山B

富士山はおまけ

 

2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11

戦争と知識人 そして

「きけわだつみのこえ」は死に意味をあたえようとする精神的な努力の集成であるということができる。

しかし、加藤周一「戦争と知識人」を何度読んでも最近の情勢は戦前の空気ににていると思える。

前川氏ではないが今私たちはまったくファシズムの入り口にいる。

週刊ポスト問題についていくつものメディアから電話で取材を受けた。
 どれにも同じことを言っているのだけれど、切り取り方はそれぞれである。
 同じことを繰り返すのも面倒なので、ブログに「コメント」を上げておく。
 ネット上のテクストはすべてコピーフリーなので、ご自由に切り取って使ってくださって結構である。複製許諾も不要。

 

週刊ポスト』9月13日号が「『嫌韓』ではなく『断韓』だ 韓国なんて要らない」というタイトルで韓国批判記事を掲載した。新聞に広告が載ると、直後から厳しい批判の声が上がった。
 同誌にリレーコラム連載中の作家の深沢潮さんはご両親が在日韓国人だが、執筆拒否を宣言した。続いて、作家の柳美里さんも韓国籍で日本に暮らしているが、「日本で暮らす韓国・朝鮮籍の子どもたち、日本国籍を有しているが朝鮮半島にルーツを持つ人たちが、この新聞広告を目にして何を感じるか、想像してみなかったのだろうか?」と批判した。
 私もお二人に続いて「小学館とは二度と仕事をしない」とツイッターに投稿した。その後もかなりの数の人たちが同趣旨の発言をされたようである。
 それで終わるのかと思っていた。どうせ『週刊ポスト』も「炎上上等」というような気分で広告を打ってきたのであろう。「おお、話題になった。部数が伸びる」と編集部では高笑いしているのだろうと思っていた。腹の立つ話だが、所詮、「蟷螂之斧」である。私ごとき三文文士が「小学館とは仕事をしない」と言っても、先方は痛くも痒くもない。10年ほど前に観世のお家元と共著で能の本を出したのと、小津安二郎のDVDブックにエッセイを書いたくらいしか小学館の仕事はしたことがないし、いまもしていないし、雑誌に連載も持っていない。そんな男が「もう仕事をしない」と言ってみせても、ただの「負け犬の遠吠え」である。
 ところが、意外にも、2日午後に版元の小学館から謝罪文が出された。
「多くのご意見、ご批判」を受けたことを踏まえて、一部の記事が「誤解を広めかねず、配慮に欠けて」いたことを「お詫び」し、「真摯に受け止めて参ります」とあっさり兜を脱いだのである。
 というところで取材がばたばたと続くことになった。この件について幾つかのテレビや新聞から取材を受けたが、とりあえず私が『週刊ポスト』編集部に言いたいのは「あなたがたには出版人の矜持はないのか」ということに尽くされる
新潮45』の時にも同じことを書いたが、あえて世間の良識に反するような攻撃的で差別的な言葉を世間に流布させる時には、出版人はそれなりの覚悟を決めるべきだ。私なら覚悟を決めて書く。書いたことが「炎上」して火の粉が飛んで来て火傷したら、それは「身から出た錆」だと思う。それが物書きとしての「筋の通し方」である。
 まさか、書いたあとに「炎上」したからと言って、「あれは書かなかったことにしてください」とは言わない。
 しかし、『新潮45』の騒ぎのときには「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられ」という社長名の指摘に編集部は一言の反論もしなかった。
 仮にも自分の責任で公にした文章である。ならば、自分自身と彼が寄稿依頼した書き手たちの名誉を守るために、編集長は社長宛ての辞表を懐に呑んで、記者会見を開き、「新潮社の偏見と認識不足と戦う」と宣言すべきだったろう。でも、彼はそうしなかった。記者会見を開くことも、他誌に新潮社批判を書くこともなかった。
 これは出版人としていくらなんでも「覚悟がない」態度と言わなければならない。
 あえて好戦的で、挑発的な記事を掲載しておきながら、「炎上」範囲が想定外に広がると、たちまち泡を食って謝罪する。この「覚悟のなさ」に私は今の日本のメディア関係者たちの底知れない劣化の徴を見るのである。

 彼らが簡単に記事を撤回できる理由はある意味簡単である。それはそれが「職を賭しても言いたい」ことではなかったからである。
 どうしても、誰に止められても、言わずにはいられないというくらいに切羽詰まった話であれば、ネットでつぶやかれる程度の批判に耳を傾けるはずがない。むしろ、「ほう、三文文士の分際で小学館相手に喧嘩を売るとはいい度胸だ。全力で叩き潰してやるから首を洗って待ってろ」くらいの構えで応じてよかったはずである。
 でも、そうならなかった。
 ということは、『週刊ポスト』の記事は「職を賭しても言いたいこと」ではなかったということである。
 この事件で第一に言いたいことは、市民的常識を逆撫でして、世の良風美俗に唾を吐きかけるような言葉を発表するときには、それなりの覚悟を決めてやってくれということである。それで世間から指弾され、発言機会を失い、場合によっては職を失って路頭に迷うことを覚悟してやれということである。覚悟がないなら書くな。
 
 これが第一に言いたいことである。第二に言いたいことは、実はもっと深刻である。
 それは「職を辞してまで言いたいこと」ではないにもかかわらず、そういう言葉が小学館のような老舗で、良識ある出版社の出版物で「ぺろっと」口から出てしまったということである。
 世の中には「職を賭しても言いたいこと」とは別に、「職を賭してまで言いたいわけではないが、職を賭さないで済むなら言ってみたいこと」というがある。
 うっかり人前で口にすると品性知性を疑われるリスクがあるので、ふだんは呑み込んでおくびにも出さないのだが、「言っても平気だよ」という保証が与えられたら、言ってみたい。そういう言葉である。
 私は今の嫌韓言説は「それ」だと思っている。
 韓国政府と韓国国民については、いまどれほど非常識で、下品で、攻撃的なことを言っても「処罰されない」という楽観が広く日本社会に拡がっている。現に、周りをきょろきょろ見回してみたら、「ずいぶんひどいこと」を言ったり、書いたりしている人たちがいるけれど、別に処罰もされていないし、仕事も失っていないし、社会的威信に傷がついたようにも見えない。なんだ、そうか。いまはやってもいいんだ・・・そう思った人たちが「職を賭してまで言いたいというほどのことではないが、職を賭さないで済むなら、ちょっと言ってみたいこと」をぺらぺら語り出したのである。それが現在の嫌韓言説の実相であると私は思っている。
 
 日本人がこれほど集団的に卑劣にふるまうようになった責任はもちろん一義的には政府にある。
 政権末期に政治的浮揚力を得るために隣国に喧嘩を売ってみせるというのは凡庸な為政者が歴史上繰り返しやってきたことである(李明博も政権末期に竹島に上陸するパフォーマンスで支持率を回復したことがある)。外交上の悪手でありながら、そういう挑発が繰り返されたのは、有効だということが知られていたからである。
 隣国に喧嘩を売るというのは、長いスパンで考えると有害無益のふるまいだが、短期的に見ると政権支持率が一時的に回復する。だから、たとえ国益を損なっても、政治的延命を図りたい政治家がそうするのは冷徹なマキャヴェリズムの論理的帰結である。そこには一抹の論理性がないではない。
 だが、その尻馬に乗ってぺらぺら語り出される嫌韓言説には、そのような論理性がない。
 その非論理性が私にはむしろ恐ろしいのである。
 
 メディアが嫌韓に唱和する最大の理由は「売れる」とか「数字がとれる」ということだという説明がなされる。現に、嫌韓本や嫌韓雑誌の作り手たちに個人的に訊いてみると、ほぼ例外なく「こんな本、ほんとうは作りたくないんです。でも、売れるからしかたないんです」という言い訳を聞かされる。
「金が欲しいので、ほんとうはそう思っていないことを書く。金が要るので、ほんとうは支持していない政治的主張を本にする」というのは矛盾しているようだが、実は合理的な言明である。「金がすべてに優先する」というのはひとつの原則的立場だからである。「すべては金だ」で人生を首尾一貫させているなら、それはそれで整合的な生き方だと言えるだろう。
 だから、彼らは「ほんとうはイヤなんです」と言うことを通じて、「自分のふるまいには論理的整合性がある」と主張しているのである。たしかに、そういう要素もあるのかも知れない。そういうふうに「シニカル」にふるまっていると、ちょっと賢そうに見えると思っているのかも知れない。
 けれども、嫌韓言説をドライブしているのは、それほど「シニカル」で計算高い思考ではない。
 もっと見苦しく、薄汚い心性である
 彼らが「嫌韓」という看板を借りて口にしているのは、先ほど言った通り、「職を賭してまで言いたいというほどのことではないが、職を賭さないで済むなら、ちょっと言ってみたいこと」である。ふつうなら「非常識」で「下劣」で「見苦しい」とされるふるまいが、どうも今の言論環境では政府からもメディアからも司法からも公認されているらしい。だったら、この機会に自分にもそれを許してみよう。「処罰されない」なら・・・と期待して、精一杯下品で攻撃的になってみせたのである。だから、「処罰」がちらついた瞬間に、蜘蛛の子を散らすように消えたのは怪しむに足りない。「処罰されないなら公言してみたいが、処罰されるくらいなら言わないで我慢する」ということである。そうした方がいいと思う。
 
 だが、彼らが忘れていることがある。それは、人間の本性は「処罰されない」ことが保証されている環境でどうふるまうかによって可視化されるということである。
「今ここでは何をしても誰にも咎められることがない」とわかった時に、人がどれほど利己的になるか、どれほど残酷になれるか、どれほど卑劣になれるか、私は経験的に知っている。そして、そういう局面でどうふるまったかを私は忘れない。それがその人間の「正味」の人間性だと思うからである。
 平時では穏やかで、ほとんど卑屈なように見えていた人間が、「何をしても咎められない」状況に身を置いた瞬間に別人になって、人を怒鳴りつけたり、恥をかかせたりという仕事にいきなり熱心になるということを私は何度も見て来た。「そういう人間」の数はみなさんが思っているよりずっと多い。そして、彼らがどれほど「ひどい人間」に変貌するかは、平時においてはまずわからないのである。
 だから、私は人間を簡単に「咎められない」環境に置かない方がいいと思っている。できるだけ、法律や常識や「世間の目」などが働いていて、簡単にはおのれの攻撃性や卑劣さを露出させることができない環境を整備する方がいいと思っている。

 今の日本はそうではない。一種の倫理的な「無秩序」状態になっている。
 倫理的にふるまう人(正確には「倫理的にふるまう人が一定数いないと社会は維持できない」ということを知っている人)を「かっこつけるんじゃねえよ」と冷笑することが批評的な態度だと勘違いしている人たちがすでに言論の場では過半を占めようとしている。
 このような無秩序がこのまま続くのかどうか、私にはわからない。
 続くなら日本にもう未来はないということしかわからない。

[週刊ポスト」問題について:内田樹より

「ネット上のテクストはすべてコピーフリーなので、ご自由に切り取って使ってくださって結構である。複製許諾も不要」とのこと

 

われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。

REMEMBER3.11

人が覚えさせた食糧を求めて居住地に下りてきたヒグマ

札幌市ヒグマ対策委員会設置要綱

札幌市に下記「札幌市ヒグマ対策委員会設置要綱」というものがあるそうだ。

札幌市ヒグマ対策委員会設置要綱

その中の基本行動マニュアルには、0から3までの各段階があり、今回はその「2」段階すなわち「ヒグマが地域社会に経済被害をもたらし、被害の拡大が懸念される状態」との判断で、銃器又はわなによる捕獲が行われた。

この基本行動マニュアルには0以外の段階に「銃器又はわなによる捕獲」とうたわれており、特に市街地では、「地域社会への経済被害拡大防止の措置」、「人身に危害が及ぶ恐れがある場合の 措置」として特段に「銃器又はわなによる捕獲」の必要性が高いようだ。

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札幌市森林地区

麻酔銃による捕獲は、ヒグマ個体によって麻酔の効き具合が大きくことなり、効果が薄いと暴れ出し危害を加える恐れも高く、今回は考えなかったそうだ。

また札幌市は住居地区以外にヒグマを離す森林部分が少ないとのことで、仮に麻酔銃で捕獲しても場所がないということらしい。

今回出没した札幌市南区は上図でみると森林部分が多いように見える。

市の判断としては、今回のヒグマは住居地区に餌となる食糧があると覚えていることから南区の森林に戻しても再び餌を求めて住居地区に舞い戻ることも考慮したのだろう。

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その結果銃器による捕獲をされた。

札幌市という一自治体だけで考えるのではなく、北海道全体を考えた計画も必要ではないか。

人が覚えさせた食糧を求めて居住地に下りてきたヒグマにとって無念な思いだったろう。

参考 市街地のヒグマを生け捕りにしないわけ

 

「イヴァンよお前にやる花はない」プラハの花屋

REMEMBER3.11

ラグビーワールドカップ前哨戦鵜住居スタジアム抽選に外れたので九州へ・・付録

再度姫新線

ラグビーワールドカップ前哨戦鵜住居スタジアム抽選に外れたので九州へ・・その6で姫新線最後の佐用-姫路間が踏破できなかった。

青春18きっぷに余裕が出来たので、すぐに再度姫新線リベンジにでかけた。

前回は佐用で深く考えず 智頭急行に乗ってしまった ので、今回は残った姫新線佐用-姫路間乗車に出かけた。ついでに加古川線も踏破する。










路線 姫新線
時間
9時 9:46 播磨
新宮

1833D
乗換
10時 0:36 10:22 10:27 佐用

3833D
  0:29 10:56 乗換
11時   11:03 播磨
新宮

3846D
乗換
  0:29 11:32 11:33 姫路

1846D
12時   0:30 12:03

姫路-播磨新宮-佐用を往復してやっと姫新線を完乗した。

京都という立地がそうさせるのかもしれないが、姫新線はタイムスケジュールの組み立てにくい路線ではあった。

姫路で昼食

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姫路城は白鷺のように白くなった


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簡易型ICカードリーダーライター

この姫路駅と加古川駅に初めて見る「乗換改札口」というものがあった。

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JR西日本HP https://www.westjr.co.jp/ より

上図は加古川駅の構内図。青丸でかこった改札が2か所ある。通常の改札とは別に「加古川線改札口」というものがある。

姫路駅で姫新線に乗った時にも構内に改札があり2重改札とは思ったが、通り過ぎた。

ところが加古川駅に来てみるとここにも加古川線改札口というものがあった。

加古川駅を一旦出るときにいた中年の駅員に聞いてみたら、すると返事は、

「どこでもありますよ。普通です。姫路にもあるし」

あらゆる意味でなんと視野の狭い駅員だと思う。

私の尋ね方が少し問い詰めた聞き方だったのかもしれない。不正防止の観点から詳しくは言えませんよという意味も込めて、言葉を濁したのだろうが、しかしその無知にはびっくり。

そのあと実際に加古川線に乗車の際、加古川線改札口に居た若い駅員に聞くと、「加古川線無人駅がおおいですから・・」とあっさり答えてくれた。

加古川線区間有効の乗車券かITカードの残高額を規制しているのだろう。

いまのところ全国でも同一会社の路線では珍しいようだ。

無人駅対策として設置しているのはJR西日本が初めてではないか。
しかし加古川線西脇市駅までは下記のような出札用のITカードライターが設置されていたんだが)

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簡易型カードリーダーライター

 

いよいよ加古川線乗車。もちろん2か所の改札を通過する。



西


路線 加古川線
時間
14時 14:42 西脇


1339S
15時 0:48 15:30 乗換
  15:59 谷川

2331S
16時   0:29 16:28

東西・片町線

さて谷川まで来た。

ここで線路は、福知山に続く下りと、尼崎に続く上りに分かれる。

そして色気を出した。尼崎に続くということは、東西線から片町線そして木津まで行けると。

片町線、愛称でいうと学研都市線になるがここは未踏破なので片町線を目ざして尼崎方面にゆく。

新三田から木津までの快速は田園地帯からビル街を抜けそしてまた田園へ・・2時間近く走る。








路線 福知山線 東西線学研都市線 奈良線
時間
16時 16:47 篠山


2542M
乗換
17時 0:19 17:06 17:08

丹波

快速
2768M

乗換
  0:25 17:33 17:54

快速

木津

5520M

18時   1:58
19時   19:52 乗換
20時   20:00 区間
快速
京都

3660M
  0:47 20:47

f:id:greengreengrass:20190827084104p:plain

姫新・加古川・東西・片町線

京都着が20時47分。欲をだして結構疲れた。

 ラグビーワールドカップ前哨戦鵜住居スタジアム抽選に外れたので九州へ・・その6 へ戻る

2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11

ラグビーワールドカップ前哨戦鵜住居スタジアム抽選に外れたので九州へ・・その6

出雲市から津山

姫新線へは米子経由伯備線で新見まで行く。

f:id:greengreengrass:20190814080154j:plain

米子駅で奥出雲おろち号が発車準備をしていた

伯備線は大山の麓をかすめる。

f:id:greengreengrass:20190814082501j:plain

車窓から大山が見えた

f:id:greengreengrass:20190814081609p:plain

伯備線

途中に伯耆大山駅がある。

山陽線不通のときは九州へ行く貨物はここを経由し臨時に山陰線を通過した。

 

f:id:greengreengrass:20190815071011j:plain

新見駅





路線 山陰線 伯備線 姫新線
時間
8時  
8:39 米子

130D
9時 1:26
10時 10:05 乗換
11時   11:05 新見

824M
12時   1:55
13時   13:00 乗換
  13:39 津山

860D
14時   1:37
15時   15:16

7月後半で梅雨は明けていたが当日は、観測点新見で9mm/10分間、下呰部で12.5mm/10分間の集中的に強い雨が降ったようだ。

f:id:greengreengrass:20190815122408p:plain

気象庁HPより 7月28日の降雨量

 

824M新見行の列車が13時丁度新見駅についたあと、後続の伯備線列車が運行停止になった。

駅で聞くと集中豪雨とのことであった。

f:id:greengreengrass:20190815071606j:plain

美作落合駅

f:id:greengreengrass:20190815071939j:plain

そして新見駅発13時39分の860D津山行が津山駅に着いたあと、今度は姫新線新見-津山間が運行停止になった。

ぎりぎりのところで雨雲を避けて走っているのだ。

次の列車は津山駅発16時27分佐用行。しかし駅員がマイクで説明を始めた。

「この先姫新線の運行は状況によって運行を停止する可能性があります」

最悪ここから津山線岡山経由も考えなければならない。休憩室で少し様子を見る。

そこへ数人の老人ループが入ってきた。なんでもこの後新見まで行くらしい。

姫新線、津山-新見間の運行停止を聞いて怒り出した。

「今日中に着きたいので、待つが、代行バスはないの?

本日運行ができないと決定するのは何時ころになるか、何時までまてば最終決定となるか」なんてことを言い出した。

私が岡山経由伯備線で行けばと聞くと、その岡山から来たとのこと。岡山から新見なら伯備線だろうと思っていると、津山城も目的で、津山に着いた後津山城を見てきたらしい。

「まあ自然災害には勝てないけれど・・」なんてことも言いだした。

駅員は帽子を脱いで最敬礼をした。その後夜に確認すると、姫新線は新見まで代行バス運用となった。多分老人グループは無事新見に着いたのだろう。駅長の尽力だ。

津山からも集中豪雨で

アナウンスはこの先のダイヤは変更になる可能性をしきりと案内していたが、天候も悪化の気配はないしダイヤも予定通りなので、佐用まで行くことにした。

席はほぼ満席。向いに男性グループの一人が座った。やはり青春18きっぷで大阪から岡山、津山経由、姫新線で帰るとのことだった。

奥さんはまったく鉄道に興味がなく、「私は鉄道で先発し、家内は飛行機であとから着く」なんて旅行もあるらしい。

今回は気の合う5人グループで日帰り青春18きっぷだった。

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しかし佐用まで来たが、先へは進めなかった。

佐用駅について案内が流れた、「雨量が規制値を超えたためこのさき姫新線は運行を見合わせています」

時刻は17時27分。帰りは相当遅くなると思った。

後ろにいた集中豪雨に追い越されたのだ。

ホームであれこれ模索する。

そして状況を聞きに駅事務所に行くと、偶然一人の男性が特急切符を買っていた。

話をよこで聴いていると間もなく発車する、とのこと。普通よりも特急を優先させて走らせるのだと勘違いした。

駅員に私も乗りたいといったところ、「時間がないので中で買ってください」

あわてて智頭線2番乗り場から飛び乗った。17時51分発ぎりぎりセーフ。

のってから智頭急行線だと気づいた。姫新線に特急など走っていない。結局佐用-姫路が残ってしまった。






路線 姫新線 智頭急行 山陽・東海道線
時間
16時 16:27 佐用

2832D
17時 1:00 17:27
  17:51 京都

スーパー
はくと
12号
18時   0:31 18:02 18:10 姫路

1764M
  0:44 18:44 18:56 長浜

3522M
19時   1:33
20時   20:29

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赤色部分未踏破になった

上図で赤色部分が未踏破になってしまった。

なんだか近ごろ、 北海道札幌の恵迪寮探索 といい今回の九州といい、中途半端な終わり方が続くなあ・・。

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2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11

漢字「飴󠄀」について

「飴󠄀」(環境依存文字)

友人に「飴󠄀田」君がいる。

所用で連絡を取ろうとしたところ、メール文面に「田」と出る。

何度も変換するが駄目で、さらにあめだけで変換するが「飴」しか出てこない。

Web探索すると、Windows8以降の搭載IMEから一種の制限がかかっているとの説明。

日本語変換なのにどうしてMS-IMEが引っかかるのかと・・

日本の当事者と、MSが協議したのかなどと推理した。

そこで日本語変換をChrome、Google日本語変換に切り替えた。

でも結果は同じ。

さらに調べるとJIS第一水準には「飴」の文字が採用され、「飴󠄀」は許容字体文字となっている。

f:id:greengreengrass:20190817083044p:plain

漢字辞典オンライン より

許容字体はいわゆる異体字の事でこれも正解だそうだ。

第一水準については

JIS第1水準JISで定められた漢字の規格で、特に使用頻度の高い2965字を指す。常用漢字1945字とその他の人名用漢字が含まれており、通常の文書であればJIS第1水準の文字だけで記述できるとされている。

との説明もある。

私としては「飴󠄀」のほうが馴染みがいいのだが、JISでは「飴」となっている。

 

そこでこの「飴󠄀」をなんとか変換させたいと他の方法を探った。

f:id:greengreengrass:20190817085215p:plain

MS-IME設定

IME設定をMS-IMEに戻し、WindowsのMicrosoftIME日本語変換の設定を変える。

上記「詳細設定」1をクリックし、変換タグの中の「詳細設定」2をクリック、次のウィンドウで「変換文字制限をしない」にすればいい。

すると

f:id:greengreengrass:20190817090356p:plain

環境依存文字ではあるが「飴󠄀」が出てくる。

ただしこの文字は環境依存文字なので、機器やブラウザなどにより表示されない場合がある。

追加1

スマホ(Android5.0.2)でみたところ

f:id:greengreengrass:20190819101436p:plain

上記四角内は画像

正字が表示されない。正字は「環境」にかかわらず表示される文字である。

注)四角部分、環境依存文字なので変化しないように画像処理した。

この問題では各方面において問題となっているようだ。葛飾区:「葛」の字の不思議

追加2

この問題に憑りつかれた。

日本規格協会が担当だろうと、尋ねた。電話口の方は専門性が高くないようだった。

正字異体字もJISではそれぞれコードを持っているはず」との答えだった。

またWikipediaに「異体字セレクタ」という項目がある。

異体字セレクタ

ここに下記異体字となる文字「飴󠄀」の変遷が記載されている。

f:id:greengreengrass:20190819152014p:plain

JISにおける漢字「飴󠄀」の変遷

1983年から2004年までは現在の異体字正字だったのだ。

さすがWikipediaだ。

われらは、個人の尊厳を重んじ、
真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、
普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。

REMEMBER3.11

ラグビーワールドカップ前哨戦鵜住居スタジアム抽選に外れたので九州へ・・その5

萩から出雲市

f:id:greengreengrass:20190813093528p:plain

難読駅


東萩から出雲市まで






路線 山陰線
時間  
13時 乗換
13:54 益田

1568D
14時 1:12
乗換
15時 15:06 15:22 浜田

352D
    0:51
16時     16:13 乗換
        16:44 出雲
市行
334D
17時         1:57
       
18時        
        18:41

浜田から出雲までの間で夕日を期待していた。

しかし日没は17時ころだから、少し早い。

f:id:greengreengrass:20190813102632j:plain

太田市付近

宿は駅からあるいて10分ほどのところ。

出雲市の日没が19時17分だったので宿からは丁度陽が沈むところだった。

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西出雲駅と出雲市

西出雲駅と出雲市駅の間を一駅だけの列車が走っている。出雲市駅から後藤総合車両所出雲支所がある西出雲駅までの間を旅客扱いの回送列車が4本/日くらい走る。 参照 一駅だけ運行の列車そして最長距離普通列車

以前は特急やくもが出雲市駅についたあと、西出雲まで普通列車として走っていたらしい。

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西出雲駅

f:id:greengreengrass:20190814073544j:plain

出雲市

出雲市駅は出雲大社をイメージした建物。


明日は念願の姫新線だ。

ラグビーワールドカップ前哨戦鵜住居スタジアム抽選に外れたので九州へ・・その6 に進む

ラグビーワールドカップ前哨戦鵜住居スタジアム抽選に外れたので九州へ・・途中休憩 に戻る

2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

ラグビーワールドカップ前哨戦鵜住居スタジアム抽選に外れたので九州へ・・途中休憩

今回は途中休憩。

萩すなわち地方の話。

萩市

萩市が気になった。

萩市のメイン玄関は萩駅ではなく東萩駅 乗降客数は萩駅177人 東萩駅445人

そして〇〇のはなしも東萩駅が終着だ。

駅前にホテルがある。その一階部分にテナントが入っている。

照明を落とした、暗いフロアに入ると中から声がした。

萩焼も置いている雑貨店のようだった。「さびしいところでしょう」と自嘲的に話しかけられた。そうですねとも言えずお茶を濁して外へ出た。

かって萩焼を買い求めに来たこともあったが、マイカーでもあったので、これほど寂れた駅前とは当時も当然知らず、いやその時以上に寂れているのだろう。

松下村塾の地、萩市はどんな経緯をたどったのか気になって人口変遷を調べた。

江戸時代末の萩市は4万5000人程度の人口と思える。

これは現在(46,869人)も同じ程度と思えるが、データの基礎要素(現在の統計でいうところの昼間人口や夜間人口、身分による数値把握の違い)が異なるので、比較は簡単ではない。それを前提に、

まず代表的な数値は以下の表にあるように萩(市)は5万人以下というものが多い。

現在2019年6月の萩市人口「46,869人」

以下の表は 近代以前の日本の都市人口統計 より

 

江戸時代の主要都市人口
都市名 1650年 1750年 1850年 1874年 江戸を
100
江戸 430,000 1,220,000 1,150,000 595,905 100
大坂 220,000 410,000 330,000 271,992 45.6
430,000 370,000 290,000 238,663 40.1
名古屋 87,000 106,000 116,000 125,193 21.0
金沢 114,000 128,000 118,000 109,685 18.4
広島 資料なし 資料なし 資料なし 74,305 12.5
横浜 資料なし 資料なし 資料なし 64,602 10.8
和歌山 資料なし 資料なし 資料なし 61,124 10.3
仙台 57,000 60,000 48,000 51,998 8.7
徳島 資料なし 資料なし 資料なし 48,861 8.2
資料なし 資料なし 資料なし 45,318 7.6
首里 資料なし 資料なし 資料なし 44,984 7.5
富山 8,000 17,000 33,000 44,682 7.5
熊本 17,000 29,000 41,000 44,620 7.5
福岡・博多 53,000 43,000 32,000 41,635 7.0
兵庫・神戸 20,000 25,000 22,000 40,900 6.9
福井 48,000 43,000 39,000 39,784 6.7
高知 20,000 24,000 28,000 39,757 6.7
69,000 47,000 41,000 38,838 6.5
久保田(秋田) 18,000 22,000 27,000 38,118 6.4
松江 18,000 28,000 36,000 37,808 6.3
新潟 4,000 14,000 27,000 33,152 5.6
弘前 11,000 31,000 37,000 32,886 5.5
高松 資料なし 資料なし 資料なし 32,736 5.5
岡山 29,000 26,000 20,000 32,372 5.4
加世田 資料なし 資料なし 資料なし 31,595 5.3
府中(駿府、静岡) 資料なし 資料なし 資料なし 31,555 5.3
長崎 37,000 45,000 31,000 29,656 5.0
箱館 0 3,000 10,000 28,825 4.8
高田(越後高田) 21,000 16,000 18,000 27,460 4.6
鹿児島 50,000 58,000 42,000 27,240 4.6
松山 23,000 16,000 16,000 26,141 4.4
鶴岡 15,000 18,000 16,000 24,964 4.2
米沢 35,000 32,000 29,000 24,945 4.2
鹿籠(枕崎、東南方) 資料なし 資料なし 資料なし 24,902 4.2
姫路 21,000 22,000 24,000 24,521 4.1
彦根 38,000 33,000 29,000 24,368 4.1
長岡 資料なし 資料なし 資料なし 24,067 4.0
高岡(越中高岡) 12,000 11,000 14,000 23,724 4.0
山田(伊勢山田) 30,000 23,000 16,000 22,473 3.8
伏見 16,000 33,000 46,000 22,334 3.7
安濃津(津) 12,000 18,000 16,000 22,080 3.7
佐賀 資料なし 資料なし 資料なし 21,660 3.6
盛岡 17,000 27,000 30,000 21,306 3.6
奈良 35,000 35,000 27,000 21,158 3.6
薩摩・谷山 資料なし 資料なし 資料なし 21,082 3.5
鳥取 32,000 35,000 35,000 20,782 3.5
若松(会津若松 27,000 26,000 25,000 20,588 3.5
久留米 資料なし 資料なし 資料なし 20,381 3.4
放生津(新湊) 4,000 8,000 14,000 18,904 3.2
酒田 8,000 14,000 18,000 18,619 3.1
新発田 6,000 10,000 12,000 18,312 3.1
桑名 22,000 19,000 16,000 18,064 3.0
大津 22,000 19,000 17,000 17,924 3.0
福山(備後福山) 16,000 15,000 17,000 17,643 3.0
山形 25,000 23,000 21,000 17,631 3.0
福山(蝦夷福山、松前 5,000 7,000 11,000 16,092 2.7
甲府 26,000 24,000 22,000 15,529
熱田 14,000 13,000 17,000 15,211 2.6
前橋 9,000 12,000 14,000 15,063 2.5
宇都宮 18,000 15,000 12,000 15,061 2.5
郡山(大和郡山 13,000 14,000 14,000 14,988 2.5
松本 14,000 14,000 15,000 14,275 2.4
高山(飛騨高山) 8,000 11,000 13,000 13,081 2.2
小田原 7,000 10,000 13,000 12,710 2.1
敦賀 21,000 15,000 13,000 11,476 1.9
高崎 13,000 14,000 14,000 11,285 1.9
青森 8,000 9,000 12,000 10,965 1.8
岐阜 9,000 11,000 12,000 10,800 1.8
大垣 22,000 20,000 18,000 10,158 1.7
魚津 3,000 7,000 11,000 10,098 1.7
小松(加賀小松) 6,000 10,000 9,000 9,970 1.7
府中(武生) 8,000 10,000 12,000 9,416 1.6
大聖寺 6,000 8,000 9,000 9,416 1.6
川越 10,000 11,000 13,000 9,357 1.6
能代 5,000 8,000 10,000 9,174 1.5
桐生 5,000 6,000 10,000 3,894 0.7
足利 2,000 6,000 10,000 2,124 0.4

上記表で「萩」は7.6%になるが、別の資料以下では「萩藩」の人口が47万6000人との記載もある。

萩藩の身分別人口 1792(寛政4)年
身分 合計
領内家中 44,349 23,369 20,980
   諸士 10,813 5,374 5,439
   足軽中間 9,752 5,329 4,423
      手職人 508 265 243
      足軽 1,732 920 812
      中間 7,512 4,144 3,368
   又家来 23,784 12,666 11,118
寺社方 9,531 6,444 3,087
   寺院知行寺地下寺僧 3,876 3,876  
   寺院方支配俗人 2,470 850 1,620
   社家社料持並下社家地下社人 2,131 1,113 1,018
   山伏盲僧他支配山伏 463 301 162
   代官所宗門者 591 304 287
萩町町方 11,107 5,859 5,248
町在方 403,257 208,053 195,204
   町方 (浜崎・山口三田尻) 10,674 5,316 5,358
   百姓 392,583 202,737 189,846
      地方本百姓 224,021 116,133 107,888
      地方門男男女    139,849 71,859 67,990
      浦方本百姓 15,045 7,806 7,239
      浦方門男男女 13,668 6,939 6,729
旅人 2,416 1,437 979
穢多 3,226 1,697 1,529
宮番 757 384 373
茶筅 748 387 361
非人 1,114 593 521
萩藩内総数 476,505 248,223 228,282
江戸定居 212 52 160
大坂定居 87 43 44
萩藩総数 476,804 248,318 228,486

この表は Wikipedia江戸時代にの日本の人口統計 から

江戸時代はそもそも人口調査が行われなかった。というのも一石は人が1年間に消費するコメの量であり、石高は、「大名は幕府の命に応じて表高1万石あたり概ね2百人程度の軍勢(非戦闘員を含む)を動員する義務を課せられていた」ため、少なく申告する風潮がみられた。

 

そして地方都市の衰退が見えた

次に明治期からの都道府県ごとの人口変遷を見てみる。 東京を100とした相対比

「都道府県男女別人口」(総務省統計局) を加工して作成

都道府県別人口推移 戦前編
No 1884
明治17年
1898 1908 1918 1928 1938
昭和13年
  府県 相対比 相対比 相対比 相対比 相対比 相対比
1 北海道 19.8 40.8 49.3 61.3 52.3 46.2
2 青森 42.6 32.2 26.1 23.5 16.6 14
3 岩手 53.2 37.7 28.4 25.4 18.5 15.6
4 宮城 55.8 44.3 31.9 28.0 21.5 18.0
5 秋田 55.5 40.7 32.4 28.5 18.8 15.2
6 山形 61.1 43.4 33.3 29.1 20.9 16.0
7 福島 74.2 56.5 44.1 40.1 29.2 23.4
8 茨城 80.3 59.4 45.4 40.7 28.5 22.8
9 栃木 54.1 42.2 34.6 31.6 21.9 17.3
10 群馬 54.6 41.8 33.8 31.3 23.2 18.4
11 埼玉 85.0 60.3 45.9 40.4 28.2 22.5
12 千葉 96.1 65.9 48.9 40.8 28.2 22.7
               
14 神奈川 71.4 46.0 40.7 37.3 30.2 29.2
15 新潟 137.4 90.9 65.8 55.9 37.2 30.2
16 富山 60.8 40.2 27.9 23.5 15.1 11.9
17 石川 63.6 39.0 28.0 23.1 14.8 11.1
18 福井 50.4 32.3 22.8 18.6 11.8 9.3
19 山梨 36.0 26.1 20.5 18.2 12.0 9.4
20 長野 90.2 64.9 50.4 45.7 33.0 24.7
21 岐阜 75.4 50.6 37.1 32.6 22.8 18.0
22 静岡 84.7 61.7 49.3 46.5 34.2 28.7
23 愛知 118.4 82.8 66.6 61.6 48.2 43.8
24 三重 75.9 51.2 38.5 32.5 22.0 17.1
25 滋賀 55.1 35.4 24.5 20.2 13.3 10.2
26 京都 73.4 50.9 41.0 39.4 29.2 24.8
27 大阪 141.7 79.1 72.7 76.7 65.9 66.6
28 兵庫 141.7 88.4 70.5 65.3 50.3 44.8
29 奈良 大阪府 27.6 20.5 17.4 11.6 8.8
30 和歌山 53.0 34.9 26.1 23.3 15.9 12.4
31 鳥取 33.0 21.7 15.9 13.6 9.5 7.0
32 島根 58.8 37.5 26.9 21.4 14.3 10.8
33 岡山 89.8 58.5 43.8 37.5 24.8 19.2
34 広島 109.0 74.8 57.2 48.8 32.6 26.5
35 山口 77.6 50.8 37.7 32.0 22.0 18.0
36 徳島 56.3 35.7 26.1 21.9 13.7 10.4
37 香川 愛媛県 36.0 26.3 21.0 14.1 10.6
38 愛媛 130.9 51.6 38.2 33.0 22.1 16.9
39 高知 47.3 32.2 24.2 20.8 13.8 10.3
40 福岡 98.4 73.4 61.0 59.6 47.6 43.3
41 佐賀 45.0 32.4 24.3 19.7 13.5 10.0
42 長崎 61.1 46.2 39.1 34.9 24.0 19.3
43 熊本 86.8 60.2 44.9 38.3 26.3 19.8
44 大分 65.1 43.5 31.9 26.8 18.4 14.0
45 宮崎 33.1 24.2 19.7 19.0 14.3 12.0
46 鹿児島 81.0 57.9 46.5 42.7 29.7 22.6
47 沖縄県 31.6 24.2 18.5 17.1 11.2 8.3
13 東京 100 

戦前・戦後の比率一位の色を変えた。

  色は歴代の最高数値

  色は戦前・戦後それぞれでの最高数値

  色は歴代の最低数値

都道府県別人口推移 戦後編
No 1948
昭和23年
1958 1968 1978

1988

昭和63年 

1998 2008
  府県 相対比 相対比 相対比 相対比 相対比 相対比 相対比
1 北海道 73.6 54.9 46.2 47.1 47.6 47.7 43.1
2 青森 22.3 15.7 12.6 12.9 12.7 12.4 10.8
3 岩手 23.8 16.0 12.3 12.1 12.0 11.9 10.5
4 宮城 29.3 19.3 15.8 17.4 18.7 19.7 18.2
5 秋田 23.2 14.9 11.1 10.7 10.4 10.0 8.6
6 山形 24.7 14.8 11.0 10.6 10.6 10.5 9.3
7 福島 36.8 23.1 17.3 17.3 17.6 17.9 16.0
8 茨城 37.1 22.8 18.4 21.1 23.5 25.0 23.1
9 栃木 28.1 17.0 13.7 15.0 16.1 16.8 15.7
10 群馬 28.9 17.7 14.4 15.6 16.4 16.9 15.7
11 埼玉 38.6 26.0 30.9 44.7 52.2 57.6 55.4
12 千葉 38.8 25.0 26.9 38.7 45.5 49.1 47.7
                 
14 神奈川 42.2 35.4 44.5 57.7 65.6 70.2 69.5
15 新潟 44.3 27.3 21.0 20.8 20.9 20.8 18.6
16 富山 18.1 11.4 9.1 9.4 9.4 9.4 8.6
17 石川 17.3 10.8 8.8 9.4 9.8 9.9 9.1
18 福井 13.3 8.4 6.6 6.8 6.9 6.9 6.3
19 山梨 14.8 8.8 6.7 6.8 7.1 7.4 6.8
20 長野 37.5 22.2 17.3 17.7 18.1 18.5 16.9
21 岐阜 27.4 17.8 15.3 16.5 17.3 17.7 16.4
22 静岡 43.7 30.1 26.7 29.1 30.6 31.5 29.6
23 愛知 59.1 44.5 45.4 52.4 55.6 58.4 57.7
24 三重 26.4 16.5 13.5 14.2 14.9 15.5 14.6
25 滋賀 15.7 9.3 7.7 8.9 10.0 11.1 10.9
26 京都 32.5 21.9 19.4 21.4 21.9 22.1 20.5
27 大阪 64.3 56.7 63.9 72.2 73.7 73.8 68.6
28 兵庫 57.0 42.0 39.8 43.7 45.0 46.0 43.5
29 奈良 14.1 8.6 7.8 9.9 11.3 12.1 10.9
30 和歌山 17.6 11.1 9.2 9.3 9.1 9.0 7.9
31 鳥取 10.8 6.7 5.1 5.1 5.2 5.1 4.6
32 島根 16.5 10.1 7.0 6.7 6.6 6.4 5.6
33 岡山 29.9 18.7 14.8 15.9 16.2 16.4 15.2
34 広島 37.3 24.1 21.0 23.2 23.9 24.1 22.3
35 山口 27.6 18.0 13.4 13.5 13.4 12.9 11.4
36 徳島 15.9 9.5 7.1 7.0 7.0 6.9 6.2
37 香川 17.0 10.3 8.0 8.5 8.6 8.6 7.8
38 愛媛 26.9 16.9 12.6 12.8 12.8 12.6 11.2
39 高知 15.8 9.7 7.1 7.1 7.0 6.8 6.0
40 福岡 60.3 44.2 35.5 38.3 40.2 41.8 39.4
41 佐賀 16.6 10.7 7.6 7.3 7.4 7.4 6.7
42 長崎 29.0 19.6 14.3 13.6 13.3 12.8 11.2
43 熊本 32.6 20.9 15.4 15.1 15.5 15.6 14.2
44 大分 23.1 14.0 10.3 10.4 10.5 10.3 9.3
45 宮崎 19.0 12.7 9.5 9.7 9.9 9.8 8.8
46 鹿児島 32.5 22.2 15.9 15.1 15.3 15.0 13.4
47 沖縄県   9.5 8.5 9.3 10.2 10.9 10.7
13 東京 100

集計は当時の都道府県名で行われているようで、以下東京都のように現在の都道府県としてみると誤差が多いと思われる。

 

明治期の東京都23区の原形となる区が東京に設置されたのは、明治11年(1878)のことです。
郡区町村編制法によって、現在の千代田区中央区、港区、新宿区(一部)、文京区、台東区墨田区(一部)、江東区(一部)の範囲に15区が置かれたのがはじまりです。
それ以前は大区小区制といい、戸籍編成事務のために区画された人為的な行政区画によっていました。 区外の地域は品川、内藤新宿、板橋、千住という、かつて四宿とよばれた宿場町を除き、まだ純然たる農村地帯で、行政区画としては荏原郡南豊島郡東多摩郡北豊島郡南足立郡南葛飾郡の6郡380余の町村からなっていました。
この15区6郡が現在のほぼ23区の範囲に相当します。

以上の前提であるが、全体の趨勢をみてみると、多くの都道府県では明治維新以前は江戸と比べても肩を並べた人口数どころか、大阪や愛知、はもちろん、広島や新潟、愛媛(香川含む)でさえ江戸よりも人口は多かったと推計できる。

その後推移としては江戸時代に全国に広く散らばっていた人口が、明治維新を境として戦前戦後を通じ、東京集中の速度が一層増しているということだ。

その中特に大都市では戦後の高度成長期(60年代)に少し人口が相対的に増加している。

これは日本の産業が労働集約的な形態への転換が行われ、地方都市から中核都市への人口集中があったことからかもしれない。

中核都市以下の市町村になると戦前戦後一貫して人口を減らし続けている。また中核都市であっても高度成長期(70年代)以降は右肩下となっている。

萩市がある山口県は、最高「77.6」が「11.4」まで下がってしまった。

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1884/2008年都道府県別人口比

これが日本の経済発展、労働集約型産業それも一極集中への転換の結果だろう。

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2017/18/19年JRの決算より
  • JR北海道
    2017年3月決算赤字「▲525億7600万円」
    2018年3月決算赤字「▲559億8200万円」
    2019年3月決算赤字「▲520億円」
  • JR四国
    2017年3月決算赤字「▲119億0900万円」
    2018年3月決算赤字「▲123億3300万円」
    2019年3月決算赤字「▲128億6400万円」
  • JR東海
    2017年3月決算利益額「5870億円」
    2018年3月決算利益額「6127億8400万円」
    (2018年3月決算リニア新幹線関連投資額2500億円)
    2019年3月決算利益額「7097億7500万円」
    (2019年3月決算リニア新幹線関連投資額3100億円)

REMEMBER3.11