「10月27日、州議会による一方的な独立宣言に踏み切り、中央政府から解任されたプッチダモン前州首相は 「フランコ独裁以降、最悪の攻撃」と語り、歴史的な「恨み」の構図をラホイ首相と自分との関係になぞらえた。
州庁舎前のデモに加わっていた事務職の女性(22)は「曽祖父がカタルーニャ語を話したことで投獄された。
フランコ時代の圧政が繰り返されないためにも独立すべきだ」と語気を強める。
だが、私がバルセロナの街中を歩いて感じるのは必ずしも独立への熱気ではなかった。 むしろ、独立の是非をめぐって深まる社会の分断だった。
州議会では議員の過半数を独立派が占めていたが、最新の世論調査でも独立支持は49%にとどまる。
カタルーニャ語を母語とするのは州人口の約3~4割。 そんな現状にもかかわらず、独立派が主導する州の公教育ではすべての教科がカタルーニャ語で教えられ、 スペイン語の授業は週2、3時間だけしかない。」
(ヨーロッパ総局長・石合力)
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「カタルーニャ民族主義の専門家で、独立に反対する大学教授ハビエル・バライコアさん(54)は 「カタルーニャはフランコ時代も経済発展を続け、その当時も多くの人が彼を支持していた。
住民の迫害意識は、州のテレビのプロパガンダや公教育によって高まった面もある」と指摘する。
カタルーニャ民謡「鳥の歌」は、強い抵抗の意思をにじませて高音に向かう旋律と、半音で悲しげに下降する旋律を繰り返す。 フランコ政権下のスペインでの演奏を拒んだカタルーニャ生まれの大チェリスト、パブロ・カザルスが71年、 ニューヨークの国連大会議場で演奏。
「カタルーニャの鳥は『ピース(平和)』と鳴く」という演説とともに世界に知れ渡った。
異なる文化圏やジャンルの人々にこの曲を自由にアレンジしてもらう 「連歌・鳥の歌」プロジェクトを展開した作曲家の井上鑑(あきら)さんは「カタルーニャ人のたくましさと繊細さ、 他者の気持ちを察する心の機微が、この旋律に映し出されている」。
フランコ政権下で姿を消したかと思われたカタルーニャ語も、人々が日常生活で丁寧に使い、 公用語として子供たちに伝える努力を続け、歴史的な復活を遂げた。文学にも勢いがある」
(編集委員・吉田純子)
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同じ日に上記二つの文章が掲載された。一方は「カタルーニャ語を母語とするのは州人口の約3~4割。しかし独立派の教育ではすべての教科がカタルーニア語で教えられ」と説く。
もう一方は「フランコ政権下で姿を消したかと思われたカタルーニャ語」と説く。
どちらが真実を捉えているのだろう。歴史的経緯によって事実は異なる面をも見せる。私はフランコによるスペインの悲劇を少なからず知ったので、下記のようなさらなる一説に同意する。
参照:http://www.tufs.ac.jp/common/fs/ilr/EU/EU_houkokusho/kawakami.pdf
それにしても「鳥の歌」はいい
REMEMBER3.11
不断の努力「民主主義を守れ」