選良と呼ばれる議員諸氏の中には、市民にわかりやすく説くということが、すなわち自身のレベルもできるだけ凡庸でいいという基本的な誤解がみられる。
ある議員の自己紹介文。
この紹介からは日本の未来をどう描こうとするのかが見えない。
なぜ「血液型」からなのか?
一般的な自身の経歴を述べ「少し」秀でているという「謙虚」な姿勢を強く出そうとしているのだろう。神は細部に宿るという言葉があるが、オールマイティの強さは細部にこそ現れるというが、「細部」から判断するとこの議員に神は宿っていない。
しかし一旦議員という資格を得れば等しく年間数千万円以上の報酬が支給される。
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今回の都議選は受け皿(のような?「都民ファースト」)があってこその都議会自民党批判票だったのであって、東京都は日本の十分の一の縮図でもあるが、国政に立ち返ってみるとこのような雪崩は難しい。
政治に奇跡を望むなは悲しいかな日本の現実であり、多数決は烏合の衆も交えて決定される。
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公用車で保育所送迎と批判された議員は、その公用車での送迎をやめるそうである。
「女性が子育てをしながら仕事を続けていく上で生じる問題について、堂々と主張をしたいからこそ、やめたところがあります。
保育園は午前8時半から午後5時ごろまで利用しています。迎えに行った後、議員会館の事務所でしばらく待機させることもしばしばです。事務所には、4歳の子を育てている先輩ママの秘書もいるので心強いんですよ。
先週はほぼ毎日、地元の新潟との往復でした。まとまって寝ることができないので、移動の時間が貴重な睡眠時間です」
公用車で保育所「やめる」の真意は 金子恵美議員に聞く:朝日新聞デジタル
しかし今一つ視点が異なっていると感じるところは、件の議員も子育てには苦労しているわれわれ市民とおなじだなあ、と無理に同意を求めようとする見解。
事実は異なり、氏が通わせている保育園は東京都の認可外保育園ということになるが、なぜか保育料金は格安の設定となっていて、東京都心の同クラスの認可外保育所に比べると半分近いそうだ。
他との比較は下記サイトに詳しい
議員会館や官庁舎の「保育施設」の充実ぶり - 関口一喜 イチ押し週刊誌 - 朝日新聞デジタル&M
認可外保育園が決まりました!保育料は月額10万円、4月から15万円。 | パパやる
(後で気づいたが、0歳児の保育料が15万円/月 大人一人の生活保護費より高いんだ。この分野でも規制によって需給バランスが狂っているのではないか)
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ましてやこの保育園は一時期騒がれた豪華な議員会館にあるのだそうだ・・。
豪華すぎる議員会館のコンビニに一般人も入れるのか試してみた!?:平凡でもフルーツでもなく、、、:オルタナティブ・ブログ
「どこが一般市民とおなじやねん」とだれかの突っ込みが聞こえてきそうだ。
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市民と同じでなくてもいいのは、議員という選良に相応しい業績を残す、あの議員は確かに「選良」であったと思われる仕事を残した場合で、それであればだれも非難はしない。
残念ながらこれは今の議員諸氏に非常に難しいことをいっているのだ。「先生」と呼ばれるたびに品格が落ちてゆく。
在野に賢人多く、「先生」に賢人なし。