紙つぶて 細く永く

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アメリカだけの悲劇?

Paul Krugman 1953年生まれ。米ニューヨーク市立大学教授「選挙とは、権力をつかむ人を決めるものであって、真実を語る人を決めるものではない」
「トランプ氏の選挙運動は、かつてないほど欺瞞(ぎまん)に満ちていた。 このうそは政治的な代償を払うことなく、確かに多数の有権者の共感をも呼んだ。だからと言って、うそが真実に変わることはない。大都市のスラム街は記録的な犯罪が起きている戦闘地域ではないし、米国は世界一税金が高い国ではない。 さらには、気候変動は中国人が言い立てているデマではない。どれだけ大きな権力の後ろ盾を得たとしても、うそはうそだ」
「市民の自由も心配しなければならない。ホワイトハウスはまもなく、明らかに権威主義的な衝動を持つ男に占有される。 そして、議会を支配する政党は彼に抵抗するそぶりを見せていない」
「だが、真実と米国の根本的な価値観のために立ち向かおうとせずして、自尊心を保てるなどとは、どうしても思うことができない」
「そして必ず最後は正義が勝つ、と。」
「おそらく、米国は特別な国ではなく、一時代は築いたものの、いまや強権者に支配される堕落した国へと転がり落ちている途上にあるのかもしれない」
朝日新聞記事より

 

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影響はワールドワイドに広がる。というかトランプ現象は世界の深層潮流の噴出ではないか。ことはアメリカだけの悲劇なのだろうか?
ある意味「世界の民主主義」の権化とされていたアメリカ合州国に誕生した「責任をとらない」大統領であるが、イラク戦争を支持していたのに旗色が悪くなった現在では「反対だった」と言ったり、知識なく「日本は駐留米軍維持費を負担せよ」といったりトランプ氏の事実を曲げる虚偽発言は、きりがない。なぜこんな人物が大統領になったのか、アーサービーナド氏によるとクリントン・トランプどちらも支持できないその結果、反クリントンという意味合いで未来の不透明なトランプにえいやっと投票したひとが多いそうだ。
「俺たちの(注)職を奪われたのは、流入する移民や安物の輸入品のせいだ」
「この数年全く仕事がこない従業員の給料をどうして支払うか悩んでいる」
このような人々の思いをくみ上げ、かつ俺は代弁してやっているんだぞとの意思の下、強い絶叫口調政策を訴える、これを大衆迎合主義というそうだ。
暮す人には百人百様の思いがあり仕事の壁があり不満がある、それをことごとく解決できる政策が簡単にあるとも思わないのだが、迎合主義者は簡単にできると信じているらしい。
使い古された言葉であるが「最大多数の最大幸福」を実現できる政策、というものを考えると数学的には天文学的解決策数になる。そのような条件を知りえた上で解りやすくその方法を説く政治家が望ましいのだが・・。
いま世界の権力のトップに大衆からの鋭い批判がおき世代交代のながれになっているが、トップにトップとしての見識が薄ければその流れは止められない。いやちがうなその中でも周囲のガードが堅い場合はトップまでその批判は届かない。中国しかり、ロシアしかり、シリアしかり、北朝鮮しかり、近い将来にあるだろうアメリカの混乱を見ずにカストロは逝った。これらの例と異なるのは乏しい私の頭ではドイツくらいなものか。ドイツでは徹底的なナチスの根絶政策と特筆するメルケルの知性が大衆の批判に堪えている、また答えているのだろう。
 はたして日本はそのどちらに立つのであろうか。従来から言われる世界に誇る堅固な頭脳集団「官僚」にガードされた権力者か、それともその権力者本人安倍首相の知性が勝っているのか? 
前者だとするとその覚醒(謀叛)により、事態は大きく変わるはずなのだが・・

あとは自然に頼るしかないのかもしれないなあ
 後は自然に頼るしかない - 紙つぶて 細く永く

注(雑学)このように書くと働くのは「俺」を多用するすなわち男だけ?ということになるしたがってこのような場合の記述は主語を外し「職を奪われたのは、流入する移民や安物の輸入品のせいだ」とすればいいのかな

 

 

REMEMBER3.11

不断の努力「民主主義を守れ」