紙つぶて 細く永く

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はるかな旅に 1

 先日北海道釧路ナンバーの車を見かけた。キャンピングカー仕様だった。ドライバーに北海道からですかと聞くと気ままに旅をしているという。他に同乗者はいなくて、私より少し若かったが一人。日本一周を目指している。京都の北、日本海を目指すという。思わず伊根の魚が上手いと紹介した。早速「油屋」とナビに入れ美味い魚を食べに行きますとのこと。旅は車中泊を続けている。このような旅人は案外いる。

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 最近の風潮として新聞を購読せず、ましてや読まず、もっぱらテレビばかりを見る人は多いだろうが、
テレビは見ませんが、新聞を毎日読む人はどれだけいるのだろうか。
2014年の初めからテレビを見なくなった。だいぶ以前に煙草をやめた時も、同じだった。まず紙巻きたばこをやめ、半年間はパイプ煙草を夕食後一回飲んでいた。半年間でそれもやめたが、このおかげでスムーズに煙草をやめられたと思っている。
今回もまず、ある日テレビが点かなくなり、自室の小型テレビで時折テレビを見ていた。それも場所移動が億劫になり、半年ぐらいで全く見なくなった。丁度その間に某国立放送の集金人があしげく契約督促に通ってきたことも一因かもしれない。
テレビは煙草と同じなのだ。なければなしで済ませるのだが、時折特に食事(食後)に絡んで見たく(飲みたく)なる。そして同じく百害あって一利なしなのだ。
 昔、井上陽水は新聞を読まずテレビばかり見ているということをいっていたが、シンガーソングライターという身分からして、「テレビは見ない。新聞ばかり読んでいます」では、Like BobDylanになってしまう。

山本義隆(参照 最近読んだある本から:番外 - 紙つぶて 細く永く )講演会に行った。京都精華大学という京都市北部岩倉にある大学で行われた。
 Webを見ていたときに「10.8山崎博昭プロジェクト」に目がとまり、資料を参照させてもらった。そのプロジェクトが精華大学で山本義隆講演会を主催した。

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山本義隆講演より

科学と戦争氏は科学技術への過信を批判し、枯葉剤散布は三世代にもわたる被害を出し続けているこれは原爆に匹敵する罪深い行為だという。またファラデーの電磁誘導発見によりエネルギーを自由に使えるようになったことが科学技術発展の礎となった。その結果科学技術力は潜在的軍事力とみなされ戦時中でも科学技術系の研究者は不自由なく研究ができた。科学技術の研究者に聞くと、戦後のほうが軍事と研究の分離により研究が不自由になったといったという。氏は「文系学問には素人だが」といいながら、過去に読んだ経済書から経済成長を妨げる三要素は「人口減少」「自覚した労働者」「公害規制の強化」、そして失業なきゼロ成長を実現するべきと説く。
 また多くが誤解しているのであるが、とくに若い人に向けて、多くの学園紛争での端緒となった学費値上げ反対闘争は、大学が次年度の新入学生から実施する学費値上げに反対する闘争で学生自身のための闘争ではないと説明した。

 

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会場は満員で悲しいことにやはり団塊世代が多かった。ちらほらいた若い人も精華大学の学生が多かった。ノーベル賞を受賞した大隈良典氏がほぼ同じ時期に東大に在籍していた。そのまま研究を続けていれば間違いなく有数の研究者になるといわれ巷ではかまびすしい声がするが、本人は「私は上中下でいえば中くらいの研究者です」と強く否定。
 氏のいわばそのかくも長き沈黙は、闘争の中断=沈殿であり山本義隆は再浮上した。その一因は東日本大震災にあるという。科学技術への過信を科学技術の象徴である原発が2011年東日本大震災によって披瀝した。

 おまけ
元気な声(それにしても早口だ)が復活聞けてよかった。
帰りの送迎バスで鈴木邦男氏に出会った。うーん勉強しているんだ。

 

 

REMEMBER3.11

不断の努力「民主主義を守れ」