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カテゴリーの発想

事故を起こしたドライバーの少年(無職)は自動車やバイクの運転免許取得歴がなかったが、以前から無免許運転を繰り返していた。
事故前日の4月22日は午前0時ごろから暴走族時代の友人ら8人前後で2台に分乗してドライブを始め、入れ替わり友人らを乗せながら京都市内と亀岡市内を走り、30時間以上ドライブを続けた。
少年は22日明け方から運転を始め、仮眠を挟みながらドライブを続けた。
定員の4人を超える6人で乗車した時間帯もあったとみられ、事故発生時は大学1年生の友人と専門学校1年生の友人と3名で乗車していた。現場は車がやっとすれ違うことのできるほどの道幅であったが、並走する国道9号の抜け道となっていたため、交通量は少なくなかった。事故現場近くの亀岡市立安詳小学校では集団登校が実施され、事故当時、集団登校をする児童らの最後尾に保護者が1名引率していた。

23日午前7時58分ごろ、少年ら3人が乗った軽自動車1台が居眠り運転で児童らの列に突っ込み、後ろにいた保護者から順番に10人を次々とはねていった。少年は150km以上運転しており、疲労のため事故直前にはほぼ意識が無い状態だったと見られている。事故により引率していた保護者の胎内の胎児の死亡が確認され、保護者と児童1名も死亡し、残りの児童も重軽傷を負った。
29日未明には小学3年生の児童1名が亡くなり、死者は3名となった。
亀岡警察署は運転していた少年を自動車運転過失致死傷と道路交通法違反(無免許)の容疑で逮捕し、同乗していた少年2名(いずれも無免許)も無免許運転幇助の容疑で逮捕・送検した。
また、逮捕された少年らの供述や沿道の防犯カメラの映像から、22日に事故を起こした軽自動車を無免許運転していたことが判明した少年2人についても、道路交通法違反(無免許運転)容疑で5月5日に逮捕した。
この事故による逮捕者は合計6人にのぼった。
-WikiPedia亀岡市登校中児童ら交通事故死事件」より-

上記は2012年(平成24年)4月23日に亀岡市で集団登校の列に軽乗用車が突っ込み児童ら10人が死傷した事故の概要である。
当該道路の制限速度は40km/hだった。制限速度を超えていたことは大いに予想できる。
そこで「制限速度を下げればこの種の事故は少なくなる」という考え方が当然起こり実際制限速度は40km/hから30km/hに下げられた。
これに大きな効果が期待できるのであろうか?
場面を考えれば良い。当日あの道路を走っていた運転者は制限速度の標識を確認し、その表示に従って運行しようという考えが少しでもあったのだろうか?
順法精神のかけらもない者に制限速度を守るという意識を期待するのは、一利もない施策ではないか。

従来から該当道路の制限速度40km/hをまもり無事通行していた運転手もいるのであり、かれら順法精神旺盛なものには更なる減速を求める結果になり、一方順法精神薄きものに対してはほとんど効果を期待できない施策となる。
カテゴリーの発想の問題点がここに典型的に現れている。

ニュースでは京都の大和大路でも同じように制限速度を下げる予定と聞く。
このような施策を「木をみて森をみない」というのだろう。

追記 最新の資料では死亡事故の60%、人身事故にまで広げると95%が制限速度以内でおこっている! 事故とスピードの因果関係はない(何キロで走ろうが車には危険がつきまとうということなのだろう)