紙つぶて 細く永く

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少し横道へ

神田古書街を歩きたくなって、先日東京を訪れた。
件の嵐ーメイストームというそうだがーは行きと帰りの列車の中でうまく避けられた。
滞在した2日間は反して天気もよく桜にはまだ早かったが春の心地よい日差しを浴び代々木公園辺りを散策、東京には美味いものは無いのではないかという連れ合いの脅迫にも負けず、うまい蕎麦屋をさがし表参道に入り込んだ。
偶然通ったみゆき通りではあまりの人の多さに閉口、しかし東京ドームでは久しぶりに大はしゃぎできた。
結局蕎麦は東京ド-ムそばのカウンターだけの蕎麦屋に落ち着く。
何を思ったのか券売機の前でふと蕎麦ではなく丼が食べたくなり親子丼を買ってしまった。
やはり味が濃く蕎麦にすればよかったと反省しきり。同行した息子はしっかりと蕎麦とビールを頼んでいた。
(ビールのジョッキがなんと150円ですよ。ドームの中では800円!でした)
神田古書街では所望の本を探し置いてそうな書店をはしご、「日本の古本屋」というサイト(下記URL参照)
が運営されており、各書店でも探索するならWebがお勧めとの説明であった。
結局希望の本は見つからず本の後姿をじっと眺める時間が過ぎていった。
http://www.kosho.or.jp/servlet/top

しかし日本には(いや世界でもであろう)なんと多くの書籍が発行されこんなにも時代の流れに抗って、多くの人に愛されのこるのであろう。
最近の「古本ショップ」では感じることができない深い文化の一面である。
本は一括管理されることを嫌った。バーコードなるものが貼り付けられる様になったのも近年のとこである。

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それも導入にあたり強い抵抗があったと聞く。
したがっておおくの古書はバーコードも無く古書店での管理も全くの手入力に頼っている。
多くの店が数人で運営される家内制商業?である。人手も限られその入力作業は大変なものになっていると感じる。
古書店主は頑固である。当店では毎日入ってくる「本」を登録しています、という。
(それに続けて、「だから遠方の人もネットで調べ注文してくださいよ」といいたいのであろう)

デジタルに媚びることはない。
やがてほどなくすれば本にもICタグが埋め込まれ流通の全過程で本の流れが補足される日が来る。
新刊書店での販売は当然、図書館での閲覧や、古書店の仕入販売にもICタグのデータが利用される。
そうなれば、古書に於ける著作権にも印税が及び、瞬間風速的な販売での評価だけでなく、数年から数十年に亘る販売による評価も可能となるであろう。
それまでは、その本を必要と思う人が本の元に行く、という作業を続けなければならないのであろう。

無いと思っていた本が上記Webサイトから地元古書店にて購入することができた。
古書店に電話にて確認すると、「倉庫」にあり実在庫が確認できないので明日返事しますとのこのと、翌日電話があり無事在庫が確認できたので、古書店に行き買い求めた。2500円であった。
その書店でも、本については毎日入力していまよ、とのことであった。頑固である。
買い求めた翌日もサイトには変わりなくその本は売られていた。

ここまで書いて件のサイトを見るとは無事Webからは消えていた。
入力作業がやはり販売から2日後くらいになるのかな。リアルタイムとは行かないようだ。

 

「イヴァンよお前にやる花はない」プラハの花屋

REMEMBER3.11