紙つぶて 細く永く

2014年6月以前の記事は元のBlog(OCN)からinportしたものそのままです。鋭意改善中です。<(_ _)>

段落

 山椒魚は悲しんだ。k
 彼は彼の棲家である岩屋から外へ出てみようとしたのであるが、頭が出口につかへて外に出ることができなかつたのである。今は最早、彼にとつては永遠の棲家である岩屋は、出入り口のところがそんなに狭かつた。そして、ほの暗かつた。強いて出て行かうとこころみると、彼の頭は出入口を塞ぐコロップの栓となるにすぎなくて、それはまる二年の間に彼の体が発育した証拠にこそはなつたが、彼を狼狽させ且つ悲しませるには十分であつたのだ。
-(井伏鱒二山椒魚」筑摩書房)-

上記は井伏鱒二の「山椒魚」のからの引用であるが、最初の1行8語の文字だけで改行している。k
以降は改行=段落は行っていない。こうして段落を考えながら再読してみれば、最初の1行「山椒魚は悲しんだ」はどうしても改行の必要なこと、行をかえなければならぬことがあらためて理解されよう。k
段落はかなりのまとまった思想表現の単位であることを意味する。

-(最初からここまで抽出引用本多勝一「日本語の作文技術」)-

以上はすべて改行箇所「k」の場所だけで改行し、掲載してみた。(この文以下は随時改行)
悲しいかな「Blog」というシステムには改行という意識が無いのです。
ここで改行してみたいと思っても、掲載ページのデザイン次第で改行作業が(ここの下部空白のように)正確に
働かないことがあります。
段落の意味が以上のようにまとまった思想表現の単位であるなら、どこで改行すべきかはおのずから明らかである。もし改行すべきかどうか判断できないとすれば、それはもはや論理的な文書を書いていないというに等しい。
システム開発は難しいものですね。
しかし、上記「日本語の作文技術」は小説とは異なる「伝わる意味」重視の文章を書く上での絶好の必読書ではないでしょうか?